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ウマ娘のキャラクターの身長・胸のサイズと元ネタの馬の馬体重との相関関係について調べてみた

私の名前は瓶宮 黎(かめみや れい)と言います。私は普段X(Twitter)・pixiv等といった各種SNS上で趣味絵描きとして活動しています。主に東方メインですが、たまにウマ娘(オリジナルウマ娘メイン)のイラストを描いています。
この検証によりオリジナルウマ娘を描く時に馬体重からどれぐらいの体格のウマ娘にすればいいのかの判断基準になればいいなと思います。

自己紹介はここまでとして、ウマ娘の元ネタの馬の馬体重とスリーサイズにはある程度相関関係があるのはご存知でしょうか?
なんとなく元ネタの馬の馬体重が重いほど身長が高かったり、胸のサイズが大きくなるなと思っている人は多いと思います。
でもそれがどれぐらい相関関係があるのかはあまりピンと来ませんよね?
という訳で今回はそれをExcel数学(統計学)を用いて具体的に検証しました。

まず皆さんは数学(統計学)についてどんなイメージがあるでしょうか?
「数学…ヴッアタマガ…」だったり、「統計学自体は知っているけど小難しそうだし、理解出来る自身はないな…」って思う人が多いと思います。

出典:いらすとや


でも今回は統計学とは言っても高校数学の知識しか使わないし、そんなに難しいことやらないので安心してください☺️


この記事で用いたExcelのファイル配布

この記事に関する注釈

・ウマ娘のアンダーバストのサイズは判明していないので今回は胸の大きさの指標をBサイズ-Wサイズ[cm]と定義します。この値が大きいほど胸が大きくて逆に小さいと胸が小さいということになります。

・現時点で身長・スリーサイズが判明していないウマ娘、元ネタになった馬が公式から明言されていないウマ娘(リトルココンやビターグラッセ等)は除外としました。

この記事に出てくる数学用語についての解説

この記事に出てくる数学用語についてこれから解説していきます!

相関係数
2つの事柄が関わり合う関係のことであり、一方の数値が増加すると、もう一方の数値が減少または増加する関係のことをいいます。
相関係数は−1〜1までの数で表されます。
この記事では2つの事柄を2つの変数とし、馬体重X[kg]、身長や胸のサイズY[cm]と定めます。

正の相関
先程説明した相関係数が1に近いほど正の相関があると言えます。
例えば身長が高くなるほど体重が重くなるということを表すデータは正の相関があると考えられます。

負の相関
今回の記事では出てきませんが一応補足して起きます。
正の相関とは逆で相関係数が−1に近いほど負の相関があると言えます。
例えば1ヶ月内で晴れの日が多くなるほど降水量が少なくなることを表すデータは負の相関があると考えられます。

回帰直線
二つのデータの関係を一本の直線で表したものです。例えば、広告費と売上のデータがあったとします。広告費が多いほど売上も高くなるという傾向があるとします。このとき、散布図にデータを入力すると、右肩上がりの点の集まりができます。この点の集まりの中心に近いところに直線を引いたものが回帰直線です。回帰直線を引くときには、最小二乗法を用いてデータと直線の距離ができるだけ小さくなるようにします。最小二乗法では、データと直線の距離を残差と呼び、残差の二乗の和が最小になるように直線の傾きと切片を決めます。
ここでは回帰直線の方程式はy=ax+bと表します。

検証の結果

馬体重と身長の相関

⑴馬体重と身長の相関(牡馬・牝馬混合)
まずは下の図をご覧下さい。この図は元ネタの馬の性別の区別を無い馬体重と身長の散布図です。

このグラフの相関係数は約0.486です。やや正の相関があると言えるでしょう。
回帰直線の式はy=0.1471x+87.257となっており、xに元ネタの馬の馬体重を入れるとウマ娘にした時の身長を算出することが出来ます。
具体例をあげると馬体重が500kgの馬がウマ娘化すると大体身長が160.8cmになることになります。

⑵馬体重と身長の相関(牡馬のみ)
下の図は元ネタが牡馬のウマ娘の身長と元ネタの馬の馬体重を散布図に表したものです。

このグラフの相関係数は約0.527です。かなり正の相関があると言えるでしょう。
回帰直線の式はとy=0.155x+83.132となっています。
元ネタの馬が牡馬なら先程の回帰直線の式を用いるよりも上の式の方が正確かもしれませんね。
試しに馬体重を500kgとして代入してみると大体160.6cmとなりました。⑴の例の時と比べると少し低くなりました。

⑶馬体重と身長の相関(牝馬のみ)
今度は牝馬のみの散布図です。牡馬と比べると母数が少ないのであまり精度は高くないかもしれません。そこはご了承ください。

このグラフの相関係数は約0.345です。弱い正の相関があると言えるでしょう。
回帰直線の式はy=0.1585x+82.92となります。先程も言ったように母数少ない上に正の相関の弱いので精度は低いと思います。
一応馬体重を500kgとした時の身長を求めると大体162cmとなります。牝馬で500kgはかなり大きい部類に入るので少し背は高めになりますね。

馬体重と胸のサイズの相関

⑴馬体重と胸のサイズの相関(牡馬・牝馬混合)

このグラフの相関係数は約0.302です。かなり弱いですが正の相関があると言えるでしょう。
回帰直線の式はy=0.0555x+0.2834となります。
試しに馬体重を500kgとして代入してみましょう。結果は約28cmとなります。
現在実装されているウマ娘だと28cmはサクラバクシンオーと同じサイズです。

⑵馬体重と胸のサイズの相関(牡馬のみ)

このグラフの相関係数は約0.357です。弱い正の相関があると言えるでしょう。
先程のグラフと比べると相関係数の値が大きくなりましたね。
回帰直線の式はy=0.0676x-6.1476となります。
馬体重を500kgと仮定すると約27.7cmとなります。

⑶馬体重と胸のサイズの相関(牝馬のみ)

このグラフの相関係数は約0.352です。弱い正の相関があると言えるでしょう。
ですが、先程言ったように牝馬は母数が少ないのであまり精度には期待出来ません。
回帰直線はy=0.0829x-10.797となります。馬体重を500kgとすると、サイズは約31cmとなります。ちなみに31cmはメジロアルダンと同じサイズです。

まとめ

考察

いかがでしたでしょうか?ウマ娘の身長・胸のサイズと元ネタの馬の馬体重には全体的に見て弱い正の相関があることが分かりました。
しかし今回の検証で得られた結果にはバイアスがかかっている可能性も考えられます。以下のURLを押すと見れるPDFの資料は近年30年の出走馬の平均走速度と馬体重の関係(2020)です。この資料によると競走馬の平均馬体重は年々増加する傾向にあるらしいので、ウマ娘の体格差について考える時はこのへんも背景として知っておくことを推奨します。

出典:サラブレッドのスポーツ科学第77回より

https://company.jra.jp/equinst/magazine/pdf/77-2020-5.pdfhttps://company.jra.jp/equinst/magazine/pdf/77-2020-5.pdf

また史実では馬体重が重くても体格が小さめになったり、その逆になることもウマ娘ではよくあることなのでそこも知っておいた方がいいと思います。
さらに同じ馬体重でも体格に差があるのは、おそらく元ネタの馬の筋肉の付き方や体高、前から見た馬の肩幅の違いでそうなっている可能性が高いです。
まぁ単純にウマ娘化した時の性格やキャラのイメージとギャップがありすぎないようにするために体格を意図的に変えたり、馬主さんの意向もあるとは思いますが…(小声)

検証で得た馬体重から身長・胸のサイズを割り出す公式

以上の検証でグラフから回帰直線の式を算出することが出来ました。この回帰直線の式が公式となります。これを使えばスリーサイズの設定がもっと楽になると思ったので見やすいように下にまとめさせていただきます。

馬体重x[kg]から身長y[cm](牡馬・牝馬混合)
y=0.1471x+87.257

馬体重x[kg]から身長y[cm](牡馬のみ)
y=0.155x+83.132

馬体重x[kg]から身長y[cm](牝馬のみ)
y=0.1585x+82.92

馬体重x[kg]から胸のサイズy[cm](牡馬・牝馬混合)
y=0.0555x+0.2834

馬体重x[kg]から胸のサイズy[cm](牡馬のみ)
y=0.0676x-6.1476

馬体重x[kg]から胸のサイズy[cm](牝馬のみ)
y=0.0829x-10.797



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