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「訪問介護とれじゃーまっぷ」のこれから
先だって、競走馬ホットミルクの競争時代の関係者の方
から、ミルクの浦和競馬での、現役時代のメンコを頂いた。
折りたたまれた、牛柄の布が視界に入った瞬間に、
「はっ…」
と息を飲んだ…。
「ホットミルクのメンコだ!!」
クラブ長がプレゼントだと言って、静かに渡して下さった。
もう、それが何かを説明して下さる必要もなく、私はそれを頬ずりして抱きしめていた。
愛しいミルクのメンコ…。
牛柄の愛らしいメンコ…。
ミルクが小さな身体で走り抜いた証のメンコ。
もう涙でグチャグチャになりながら、私はこう呟いた。
「先生。
ウチはね、時折、全部全部夢じゃないんかと思うんです
…。全部夢で、目が覚めたら、トレジャーを引き取るために苦悶している日に戻っとる…。
そしたらね、ウチはなんて良い夢を見たんじゃろう…
と思うんです…。」
泣けて、泣けて仕方なかった…。
こんな大切な物を私達みたいな者に頂けた、その取り計らいとお気持ちに、泣けて、意識がフッとフワッとなった…。
なんだか、トレジャーマップが
「頑張ったね…。お疲れ様…。」
と言ってくれている様な気がした。
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そして、今日思う事は、これが全て夢でいいのだと思う。
もしも夢ならば、私はまたこれまでやって来た事を実現するだろう。
トレジャーと藍とミルクを探し出し、一緒に生きる。
何度夢から目覚めても、お母ちゃんは、何度でもお前たちを探し出す…。
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生半可な気持ちでは、踏み込めない場所にやって来たんだ。
いつか、引退馬の明日の繋がる様にと、その思いで頑張っている。
苦しかった開業を迎え、現在は、障害福祉サービスの移動支援という形で、三頭の引退馬達に、仕事を提供する事ができた。
次のステップアップを死に物狂いでやる。
障がい者の方の就労支援、生活介護、グループホームへと繋げ、引退馬の仕事を作りたい。
クラファンは、助け合いの精神で、素晴らしいと思うし、私自身も毎月協力させて頂いているクラファンも
ある。
しかし、私達がどこにも頼らず、自力で馬を買い取り、運び、生活する場所を確保したのは、事業として確立したかったからである。
引き受ける馬は、生涯を保証する仕組みが必要不可欠であり、そうでないと、踏み込んではいけないと思った。
引退馬達の未来を作りたいと思った。
こんな私でも、引退馬の為に何かしたいと思った。
これから、我が家の長女がやがて医師免許を取得して
弊社にやって来る予定だ。
動物好きで、馬社員と猫社員にメロメロな娘は、
真っ直ぐな気持ちで、私達に寄り添おうとしてくれている。
努力に努力を重ね、進んだ医学部医学科の道。
決して裕福とはいえない我が家の為に、必死で勉強し、国立大学へと進んだ娘。
勉強の事は何も聞けない、不出来な母親。
娘が医学部への進路を希望した時、
「へぇーっ。難しいでしょ?」
と、アホな答えしかできなかった、勉強とは無縁な私が母で辛かったのではないかと思う。
やがて、私がこの世を去った後は、娘に事業は託そうと思う。
一人、また一人と仲間ができていく。
人も馬も猫も。
さて、来月末、猫社員に新入社員がやってくる。
飼い主が引っ越しをするらしい。
うちに来るという事は、引っ越し先の家族の中には、
猫はいない。
猫自身は、今もこれからも、自分は家族の一員だと信じているはずだ…。
それが平然とできる人間もいる事を知ってほしい。
生き物を飼うという事の責任は一生。
それだけを心得ていれば、不幸な命など生まれないのであるから…。