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競走馬ランジョウからゴールドミルクを愛する藍姫の日常
藍ちゃん。
藍姫さん。
藍姫さんは、女子が嫌いだ。
ゴールドトレジャーが、お父ちゃんに悪い様に、
実は藍姫は、非常に私に厳しい。
もちろん私は可愛くて堪らないので、
「あーいちゃん❤️」
と手を差し出すと、威嚇する訳でもなく、眼光の圧だけ激しく
スッ……
とよける。
そして、私のいる反対方向へとゆっくり歩いていく。
藍姫は非常に美形な顔立ちをしているので、よける姿も絵になるのだが、差し出した手がなんとも寂しい…。
![](https://assets.st-note.com/img/1676910753168-XB9zTRlhGE.jpg?width=1200)
しかし…
藍姫が執着をみせる、この世でたった一つの存在がある。
ホットミルクこと、ゴールドミルクだ。
ゴールドシップという、偉大な父を持った二頭。
とにかく離れると泣き喚き、放牧中もミルクの側に帰りたがる。
いつのまにか、無二の親友…?姉妹となっていた…。
ミルク自体が、非常に大人しく良い子なのが幸いしたのか…
血縁故なのか…
真相は分からないが、とにかくビビる程に仲良しになった。
私が他の馬を触ると激怒し、拗ねて大変なトレジャーの前では、ミルクに触る事は御法度…。
そして、藍姫の前でミルクに触ると、藍姫はミルクに触った事に激怒する…。
どうにもこうにも、ミルクに触らない日が続き、あんなに恋焦がれたミルクちゃんは、遠い場所にいる。
お父ちゃんにパツッといかれた、短過ぎる前髪なんて
気にしない。
いつもクールな藍姫さんも、黒糖の誘惑には勝てず
前髪を切られたが、食い意地の張り方が格段に上の
ゴールドトレジャーに比べると、やはり暴れ方に
気合いが入っているので、一番変な頭になった…。
![](https://assets.st-note.com/img/1676910680910-gHKq22snAR.jpg?width=1200)
どんな意図があるのかは謎だが、今日もゴールドトレジャーは藍姫にチョッカイをかける…。
ギャン!!
と一発唸られると、お尻で柵を押しては逃げる。
藍姫は強い。
ミルクをこよなく愛し、とにかくトレジャーがウザい。
そして女子嫌い…
かと言って、男子が好きな訳でもない。
結論、藍姫さんが好きなのは、ミルクだけ。
ミルクの隣で今日を生き、明日を迎える。
それが藍姫にとっての最高の馬生なのかもしれない。