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なぜ馬なのか?私が生まれてきた理由

「なんで僕を産んだんじゃー!!!!」

今年の冬の広島は、私が産まれてからの長い年月
あまりに見ない程に、よく雪が降りよく積もった寒い冬であった。

知的の障害を持つ息子は、寒いと不穏になる。

今年の冬もよく暴れ、よく泣いた…。

周りも辛いが、本当に辛いのは本人で、出来る事ならば代わってやりたいと思った。

私が代わって、彼の人生を生きてやりたいといつも思う。

さて、これから私達が三頭の馬息子、馬娘達、猫ベビー達と進もうと思う道。

背景には、引退馬や外猫達の穏やかに生きる道の他に、大きな理由が一つある。

息子に誇りある仕事を持たせ、終の住処を作りたい。

彼と過ごした20年間。私は考えない日がない程に、息子の将来が不安だった。

私が亡き後の息子の姿…。

息子の側で生きてくれる人間はいるだろうか…。
息子はどこで、どんな風に生きているのだろうか…。

私は先に逝っても良いのだろうか…。

障害を抱える子を持つ親の、最大のハードル。

自分が亡き後の、子供の生きる道。

私の中では、お腹を痛めた我が子、トレジャー、藍姫、ミルク、保護猫軍団。
どの命と生涯も、重さは同じなのだ。
息子と同じ愛おしさを持ったからこそ、進めた道。

どの子も、私亡き後の心配は尽きない。

だから、トレジャー達の存在を以って、障害を持つ子供達に誇りある仕事を持たせ、終の住処を用意したかった。

「ゴールドシップの子供達の世話をするのが、僕の仕事なんだよ!!」

息子が目を輝かせて、私の母に言った一言…。

私は生きていて良かったと、心底泣いた。

この言葉が、ほんの少し社会との関わりに近づいた様な気がした。

必ず成し遂げて、障害を持つ子供達の未来と、馬と猫の生涯を守りたい。

相互扶助

これから、大型動物である馬達の大変な維持費を生涯守り、権利を持たせる仕組み作りが急がれる。

私のお迎えは、いつかは分からないのだから。

馬達の幸せが瞬く間でない様に…。

私はみんなのお母ちゃんだ。

変わった家庭に生まれ、機能不全の家庭の中、愛情を欲して止まなかった少女。

自分を大切に思う事はできない生涯でも、誰かを大切に思い、守り、生きる事はできる。

それが、私に与えられた役割であり、この世に誕生した使命なのであろうと思う。

立ち止まってはいられない…。






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