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念願のB日程~ロミオとジュリエット【宝塚編】~
『ロミオとジュリエット』が好きなのか、今回見た宝塚・星組公演の『ロミオとジュリエット』が好きなのか、迷子のササメケです。
こんな迷子なら悪くない。
一生迷子でいい。
こじらせておるのう。
GW直前で発動された非常事態宣言。
無責任な政治より振り回される国民。
当然混乱が生まれ、数多の企業がさらなる打撃を受けました。
GWってなんやねん状態。
宝塚観劇団星組公演『ロミオとジュリエット』【A日程】のライブビューイングで観劇済みでしたが。
SNSって素敵に恐ろしいのね。
自身が、天華さん検索かけまくったのが悪いんだが。
マーキュシオが気になって、気になって。
これは見なければ気がすまん。
ところが、【B日程】を見るチャンスが無い。
緊急発売が決定したBlu-rayに手を出すか迷ってた最中。
5/2【B日程】配信決定とな。
....マジか❗❗
えまさんのマーキュシオが拝めるんかい❗❗
待ちに待った【B日程】。
意気揚々とモニターに釘付けになる拙者。
館内アナウンスと礼さんのアナウンスを聞いて幕が上がった瞬間、感極まって泣いてしまった。
ホント、最近涙もろくて困る。
わかってた。
わかってたけど、そこにお客様がいないことを思い知って。
ありとあらゆる感情が昇華できず、暴発したような。
やっぱり非常事態宣言になってしまったこと。
観客を入れての公演の中止。
チケットが紙くずになって。
そんな中、ファンへの誠意を形にするために採算度外視で【B日程】の配信を決定してくれた劇団の企業努力。
【B日程】のみの出演者もいただろうに。
なし崩しに【B日程】が終わるのではなく、ちゃんと千秋楽を開催してくれたこと。
ん?
無駄にキレイ事思い浮かべすぎ?
劇団持ち上げすぎ?
まぁ、エエ。
いろんなことが複雑に絡まりあって、ホロホロ、ホロリ。
やっぱり裏切らない、星組の熱さに胸アツ。
と、同時にこれがトレンド入りした『愛ちゃんの死』をちゃっかり見入り。
モンタギュー&キャピュレットのオープニングと大公の「静まれぇええい」で涙も静まった。
これからを自身の備忘録として、感想をつらてねゆきます。
ロミジュリの基準はレオ主演の映画。
拙者はロミジュリをきっかににわかで宝塚、演劇ビギナーであること。
【B日程】は配信観劇であること。
贔屓は天華えまさん。
ササメケ視点の価値観で、他の方たちと受けた感覚は違います。
以上を踏まえた上で「よし、読んでやろう」という方のみお付き合いいただけると幸いです。
各演者さんの感想。
ロミオ役の礼さん。
ブレることなくロミオ。ハイクオリティ。
相変わらずのイケボに暴踊、暴唱。
ちょっと落ち着いたというか、丸くなったような。
ジュリエット役の舞空さん。
ジュリエットになるために生まれてきたのかというようなビジュアル。
主力メンバーの中では一番若く下級生なのにスゴいなと。
乳母との絆がより深まってるように思いました。
死の愛月さん。
初っぱなから、圧倒的存在感。もはや死神。霊感のない拙者ですら何か感じることができる域。
征服とか支配という言葉がぴったり。
流石2番手の貫禄。
男役なので動きも男性的で、表情も笑みは少なかったと思います。
楷書体で止め、ハネがめちゃめちゃしっかりしてる感じ。
ディボルトの瀬央さん。
ギラギラして若く、キャピュレットを継ぐのはまだ先。
対ロミオより、対マーキュシオ感が大きかったかな。
ジュリエットにはLoveよりLikeだけど、本人は気付いてない。
ジュリエットはヴェローナにおいて唯一無二の崇高な存在的な。
ヴェンボーリオの綺城さん。
ロミオとマーキュシオに振り回されてる感じがたまりまへん。
マーキュシオの鞘。
ソロが素晴らしい。
悪意ないけど、困らせたくなる。
パリス伯爵の極美さん。
キラキラ星人にぴったりでしょう。
個人的にはもっと衣装派手でもよかったかな、負けないと思う。
乳母の有紗さん。
好き。
この人、ホンマに好き。
そしてやっぱり泣かされた。
日本のミュージカル界に無くてはならないくらいの存在だと思う。
キャピュレットパピーの天寿さん。
宝塚千秋楽は現役感バリバリでしたが、丸くなった。
奥方を困らせてたのは過去やん的な。
ジュリエットをビンタした後の間が好きですね。パパ感が増したからより切なくて....
大公の遥斗さん。
拙者の涙を止めてくださった偉大なる大公。
キャリアみたら、99期なんですって。
大公の威厳も貫禄もありました。素晴らしい。
えまさんの『マーキュシオ』について
推しのターン。
もともと映画でもマーキュシオが好きだったことと、
連日のSNSでの呟きとか見てて、またもや期待値暴上がりで見てしまいました。
....よかった。
めっちゃ、よかった。
そりゃ劇場はもっとよかったでしょう。
自分の好きなようにロックオンできるもんね、エエな....。
せめてライブビューイング。
いや、この際贅沢は言ってられん。
劇団、ありがとうございます。
まずお芝居がお上手であること。
拙者から見えたマーキュシオ像とは。
一歩間違えば、ただのヤバいヤツでマーキュシオにはなりえないのですが。
そのあたりが絶妙。
ティボルトにピエロ(道化)や犬と蔑まれても飄々とかわしつつ。
ティボルトが行きついてない領域に達してるから、自身が何を言われても流せる。
どこか、かつての自分を重ねてるとこがあるのかな。
モンタギューvsキャピュレットの歴史と今に呆れと諦めと。達観に行きついた。
何より変わらぬのがロミオとベンボーリオへの友愛。
行けるとこまでこの3人とどこまでもバカをやってたい。
それが仮面舞踏会。
モンタギューにいるのはそこにロミオとベンボーリオがいると言うだけで、ヴェローナが嫌というわけでなく。
マーキュシオにはマーキュシオなりのシンプルな信念とかこだわりがある。
【B日程】の3人の関係性
ロミオ≒ヴェンボーリオ≒マーキュシオ
ロミオ:実は一番キレると何するかわからんタチの悪いヤツ→ティボ殺ってまう
ヴェンボーリオ:オカンポジ 苦労人
マーキュシオ:ビジュアルギャップ凄まじいが以外に常識人。線引きが絶妙。
単純に【A日程】より【B日程】のマーキュシオという存在が色濃く見えました。
『世界の王』『キレイは汚い』から結婚式後の落差ったらなかったですね。死に送られるようにベンボーリオとマーキュシオが出てきた時。
マーキュシオからとても静かなのに、得も言われぬ怒りをまとってるように見えました。
たいがいのことは諦めて流してきたけど、どうしたって流せなかったのがロミオとジュリエットの結婚。
なんで、よりによって一番やっかいな選択をしてしまったのか。
いつか結婚するだろう。
友よりも嫁が大事ということだって、仕方がない。
でも、それは、キャピュレットの一人娘ジュリエット以外での話。
なぜ、ロミオ自ら破滅の道へ進むのか?
今じゃなくたっていいだろう?
ロミオにナイフを向けるマーキュシオの方が痛々しい。
気持ち的にはしんどくて目を背けたくなった。意地でせんかったけど。
『決闘』シーン....
悲劇のかたまり。
ティボルトvsマーキュシオ
マーキュシオが流す余裕無く、どんどんいっぱいいっぱいになってく。
強ばる表情。震えながら台詞の吐露。
見てるこっちも苦しい。
とうとうティボルトとマーキュシオが暴力に走るわけだけど、間の悪いタイミングでロミオが助けに入る。
するとどうだろう。
ロミオがピンチに陥ると、マーキュシオはあの怒りはどこかにほっぽってロミオを助けに入る。
ロミオがジュリエットと結婚したことだって何も許してない。
けど、助けに入るという行動には一切の躊躇いがない。
今、目の前にいるロミオがピンチという事実だけが全て。
マーキュシオにとってロミオを助けることは息をすることと同じ事。
ロミオやベンボーリオがワンテンポ遅れるタイミングでも、マーキュシオはロミオとベンボーリオに関してだけは誰よりも素早く反応できる。
それこそ例え火の中水の中。置かれてる状況なんて考えない。
自分がどうなるか一切省みない。
命の重さ
ロミオ>ベンボーリオ>マーキュシオ
生き急いでる感が否めなくて、自身の命よりロミオとヴェンボーリオの方が大切。
条件反射。
大切なロミオを守るために間に入って刺された。
この時、自身の目が大きく見開きさらに力が入ったのを覚えてる。嫌な感じがした。
ミュージカル特有のなかなか死なないは多少のご愛嬌。
「ジュリエットを愛し抜け....」
ロミオの結婚を喜ばないわけなんてない。
マーキュシオにとって混沌入り雑じるヴェローナはぬるま湯で。
あったであろう理想を捨て妥協を覚え、その場しのぎの酒と女性があればイイ。彼の処世術なんだと思うんですけど。
でも、ロミオはいつまでも純粋無垢で青臭いことを平気で言う。
青臭い理想を言ったとしても違うなんて否定せず、それも含めて大好きなロミオと一緒にいることが全て。
ティボルトにとってのジュリエット。
マーキュシオにとってのロミオなんだと。
愛しい人の幸せな姿をみたいと思うことは当たり前。この言葉をかけなければ死んでも死にきれないんじゃなかろうか。
死に際だからこそ、ようやく本心をさらして逝ったんだと思う。
....泣きました。
マーキュシオが亡くなることはストーリー上抗えぬことなのに。
わかっていたのに。
亡くなってしまった、マーキュシオが悲しくて。
本当に目の前で人が亡くなって、引きずって凹んでるうちに、最後の『僕は怖い』のマーキュシオ表情が拙者に更なる追い討ちをかける。
矛盾してるようですが、マーキュシは死ぬのが怖いじゃなくて、一人ぼっちになるのが怖い。
だからあんな顔で....
苦しかった。
本当に苦しかった。
でも、お芝居としては大好物です。
目が離せない。
拙者のロミジュリ基準は映画ですが、映画のマーキュシオも生きてる時も亡くなる時もイイヤツで口も悪くてハチャメチャだけど、ロミオ思いの素敵なインパクトを残して逝ったんです。
設定も違うし、演じてる人も違う。
でも、初めて映画を見て大好きで大好きなまんま亡くなったマーキュシオの時と同じ感覚的に陥ったんです。
拙者の好きなマーキュシオを、舞台で盛大にえまさんが素晴らしく演じて下さりました。
ホントに大好きです。
ありがとうございました。
舞台の魔力に戸惑う日々
『眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~』のBSで見てタイムリーにロミオとジュリエット公演期間中で。
【A日程】ライブビューイングが見れて、最初は十分満足だったんです。
えまさんの『死』を見て、歌もセリフもないのに踊りだけでこれだけのことを表現されることに感動を覚えました。
コロナ渦だし、他の県に出かけるのも考え中やいけない。
しかし、人間の欲とは恐ろしいもんで。
一度知って気に入ると、もっと知りたくなるんですね。
なんせ、Twitterのアカウントがにわかヅカファン化してしまい、日々の舞台情報をチェックしてはイイねをポチポチポチ....
コイツなんやねんと思われたでしょう。
....通りすがりのにわか天華えまファンです。
すみません。ごめんなさい。
舞台って、舞台の魔力って、本当に凄まじいなと思いました。
過去に四季も数えるほど見たんだけど。ハマるって感覚はなかったんです。
今回のロミジュリに関してなのか、自分で正直なんでどうなってんの?って感じでちょっと怖い。
もともとのオタク気質は自覚しかしてないんですけど。
自身よりもスゴイ方がたくさんいるから、上辺だけの広浅いてめぇが「何をイキってんねん」ってツッコミたくなってしまう。
でもついつい気になるとついあれやこれやと調べたくなる。
今は、ネットがあってSNSがってリアルタイムで情報が更新される。
なんて贅沢なんでしょう。
いつの間にやら【B日程】を強く切望してしまい、【B日程】見れてこれで満足と思ったら。
日々の舞台の変化を知ると最後に【A日程】のライブビューイング見れるなら、見れちゃう?ん?どうしよう?
さて、5月23日(日)東京宝塚劇場千秋楽『ロミオとジュリエット』【A日程】
拙者は、どこで何をしてるんでしょうね....。