#選択の代償 第6話


おはようございます、私「20年前に1億円を手にして、その1億円に使われた男」、がお送りする「選択の代償」です。
さて、先週5回アップさせていただきましたが、前振りが長い?(笑)とのご指摘もありましたので、今週から1億円がどのように動いたのかをお話ししていきたいと思います。
先週までの、外資系企業に移籍したお話ししましたが、その頃のお話は、別の機会にサイドストーリーとしてお話ししましょう。
早速ですが、この1億円に触れるキッカケが20年以上前のインターネット経由だったという事です。
その直前には、当時としては珍しく分譲マンションの購入もインターネットの検索からでした。物件の内見は私は行かずに(当時の妻と娘は見に行ったのですが・・・)、契約書にサインしてカギをもらってから初めてその部屋に入ったのを記憶しています。

その後、当時まだ走りだったあるML(メルマガ)に登録していました。純粋に情報収集の為でした。会員数は1,000名ほどだったと記憶しています。
1999年11月上旬、当時勤めていた会社の箱崎のオフィスに朝一で入って、PCを開けた際に1通のメールが目に留まりました。「来たれ!起業家諸君。新たな挑戦を!」というタイトルでした。内容は、ある新規事業を立ち上げたいのだが、その情熱を持つものを望む!とあり、早速、自分の履歴書・経歴書を日本語と英語版で送って、応募しました。
翌日、メールが届き、「面談希望」との事で数日後に、鎌倉のある場所に来るように言われ、行きました。
そこは、「XX草庵」と銘打たれており、平屋のかなり広い一軒家みたいなところでした。入り口は、玄関までのの小道200mほどあったような気がします。一瞬、歩き始めたら、「なんか、ヤバい雰囲気だな・・・マルチ商法の勧誘か?・・・」などと思いつつ、中へ通されました。

玄関先では、30代前後の細身の女性が笑顔で迎えており、中へ通されました。通される途中で「ここは、若い起業家を目指す方々が集まる場所です。インターネットの時代に入って、パソコンがあれば、いろんなことができますから・・・」と説明をされつつ、幾つかの部屋を見せられました。そこには、男女問わず、大学生のような若いヒトが数人いました。
そして、奥の大きなリビングのような囲炉裏のある部屋に案内されました。緊張した面持ちで、座るとその正面には、細身の70歳前後の男性が、長い髪を後ろに束ねて縛り、長いあごひげを蓄えて座っていました。髪も髭もシルバーで一種異様なオーラを放っていました。
このとき、「あっ、ヤバいな・・・状況によってはどうやって切り上げようか???もしくは逃げる覚悟が必要かも・・・」などと、頭をよぎりました。
そしてその初老の男性は口を開き始めました・・・

「よく来てくれました。この場所、すぐにわかりましたか?ここは、あなたのようなポジティブな人間が集まる場所です・・・」っと「今日は、まず、あなたにお会いしてどんな方か知りたかったのです。あのMLに真っ先に反応した方でした。そして、なぜ応募したのかを伺いたい」と切り出されました。
私は、「今現在、新規事業の探索をして約5カ月になります。このままでは前に進めないと自分の中では煮詰まってました・・・」っと、マルチ商法ではなさそうだなと思いつつ答えた。
すると「ほほ~、しかしながら最初の段階で履歴書・経歴書に英語版まで送ってきたのは、ユニークだったよ・・なぜ、かね?」私は、「それは、日本企業を離れ、外資系に数社で仕事をしてきたので、つい、それが当たり前だと・・・」
「なるほど・・・それにしても、随分と大胆だね。その大胆さが、興味をそそられたよ・・・」すると横に寄り添って座っていた女性が、立ち上がりお茶を差し出してくれた。
この続きは、次回で・・・

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