あをによし日帰り旅行〜蕎麦屋のおいちゃん①
奈良県が好きだ。初めて行ったのは高校の修学旅行。
京都や奈良に比べれば、筆者の地元は歴史が浅いものだから「うん年モノの日本家屋!!」「社寺仏閣!!」「うん年続くお祭り!!」などなど、そういうものに対する憧れは強かった。
進学で岐阜に移ってから、そこで過ごしてる間に3〜4回は奈良県にお邪魔あそばせたものだ。
筆者がいた岐阜県から奈良県までは片道2〜3時間程度。(高速道路利用)
行く時期はもっぱら、かたまった休みがとれる初夏〜夏盛りだから、記憶にある奈良の都はいつだって灼熱である。
今回はそのうちの1回を書こうと思う。
“蕎麦屋のおいちゃん”に会ったのも初夏の暑い日だった。
春日大社、博物館など一通りまわって、夕方になろうとしている頃、スマホで「そば」を検索した。出発前の最後の晩餐だ。そこまで腹ペコというわけでもなく、あっさりしたものが食べたかった。
少し歩くものの、「そば処 觀」となかなか渋そうな佇まいに目が留まる。
決定、行こう。 ↓以下、食べログ
国立博物館から浮見堂の方へ真っ直ぐ行くと道沿いにある。
着いたところでハッとする。休みの札がかかっていた。
そうだ今GWじゃん…。しかしGoogle先生曰く、営業中になっている。…まぁ正直、こういう時のGoogle先生はあてにならない。
せっかくここまで来たのだから、聞いちゃおう。
電話してみると
「…はいはい〜」
しゃがれた声で、おそらく50〜60代ぐらいの男性が出た。
「やってますよ〜 1人? お待ちしてます〜」
やってるんか〜い。と同時に聞いてみるもんだなとも思った。
少し間を空けてから、店の引き戸に手をかける。休み中の札は今や意味をなしてないのに、それだけで(いいんだよね…?)という気持ちにさせてくる。
入ると坊主頭に眼鏡と金のネックレス、割烹着、目尻には穏やかそうなシワが入った"おいちゃん"がいた。奥からは、ほんのり色気のある渋い雰囲気の女将さん。
「「いらっしゃいませ〜」」
なぜ休みの札をかけているのかは②でわかります。
ここまでありがとうございました。
つづく