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賛成派 と 容認派

来年は「昭和100年」らしいです。そこで昭和の人しか知らないでしょうが、アベベを知っていますか? ローマオリンピックと東京オリンピック(昭和39年)のマラソンで、オリンピック2大会連続優勝を果たしたエチオピアの、あのアベベです。ローマオリンピックでは、「裸足」で走って金メダルを獲得したことの方が有名です。
その後はあまり知られていませんが、次のメキシコオリンピックで途中棄権した後、翌年1969年に自動車事故を起こし、頸椎の7番を完全脱臼して半身不随となり、車椅子となります。その後、国際ストークマン・デビル大会にアーチェリー、卓球で2度出場しています。

アベベは、はだしで42.195キロを走って優勝です。それに比べて、近年話題の「厚底靴」ですが、すったもんだの末、厚さ4センチ、内蔵のカーボンプレートは2枚はダメで、1枚はOKです。何ともすっきりしない話です。
ビタミン剤やサプリは良くって、ステロイドや利尿剤はダメです。
同じように「ドーピング」という問題があります。

ドーピングとは「スポーツにおいて禁止されている物質や方法によって競技能力を高め、意図的に自分だけが優位に立ち、勝利を得ようとする行為」のことです。禁止薬物を意図的に使用することだけをドーピングと呼びがちですが、それだけではありません。意図的であるかどうかに関わらず、ルールに反する様々な競技能力を高める「方法」や、それらの行為を「隠すこと」も含めて、ドーピングと呼びます。

日本アンチ・ドーピング機構

こんなことを書くとお叱りを受けるかもしれませんが、ドーピングは賛成ですか、反対ですか?
と聞かれると、まず「反対」と答えるでしょう。この時、「反対」の反対側に「賛成」があるから、「反対」と答える方が多いと思います。では、「反対」の反対が賛成ではなく、「容認」だったらどうでしょう。反対派 vs 賛成派ではなく、反対派と容認派です。

アーチェリーは素晴らしいスポーツです。男も女も、年寄りも若者も、そして健常者も障がい者も、すべて同じルールで同じシューティングラインをまたいで戦える、素晴らしいスポーツです。こんなスポーツは他にはありません。
だからとは言いませんが、そこから障がい者を分けて、そしてまたクラスを分けて戦う必要は、個人的にはないと思っています。パラリンピックも必要とは思っていません。その代わり、すべての障がい者が健常者と同じシューティグラインをまたげるようにすればいいのです。そこで勝てなければ、予選落ちするなら、健常者も障がい者もなく、それでいいと思います。
これは、すべての競技においてです。100mもマラソンも幅跳びも、すべてオリンピックで同じラインに並んで競えばいい。厚底靴でもプレート2枚でも、ブレード1枚でも、車輪が付いていても、何でもありで、世界一を決めればいいんです。

みんな「死ぬ気」で走っているんです。テープを切った時に、生きていたから、また走るんです。そんな人間の限界を観たいのではないのですか。すべてを容認するか、そうでなければ、みんな裸足で走るか。これこそが「fair」だと思うのですが。

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