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#64 ニューヨークで感じたインフレと日本人訪問者減少、それでも。

Kametaroでございます。
ニューヨークへ約5年ぶりに行ってきました。
多く報道されている通り、そして米国の金利がなかなか下がらないのを示す通り、当地の物価は私が生活していた2017年までと比べ非常に上がっておりました。

今回の渡米目的の一つは、残していた米国の銀行口座を閉鎖することにもありました。ですので、私自身は現金主義者と化して残っていたUSドルをどしどし使っていたので全てを円換算することはなく、当地での精神衛生上多少楽だったのですが、今徐々に来ているクレジットカード請求を見ながら少しだけうぇー、と苦しんでおります。
もともと覚悟していたので、少しだけ。

今回の記事は、インフレを体感した私のお金回り経験と、物価を理由に訪問を諦めたよ、と語る周囲の反応、そして久々に訪問したNYの街から感じたエネルギーを通じて、感じたことからまとめております。
どうぞお付き合いください。


空港からのタクシーで早速洗礼

NY到着後、Uberが事情により使えなかったのでタクシーで市内へ向かうことにしました。JFK空港から、マンハッタンまでは定額運賃+チップ+有料道路代という設定になっており、2017年は定額部分が52ドルでした。
2024年、定額部分は70ドルになっておりました。

かつては総額およそ70ドル程度でマンハッタンへ行けたのですが、現在は90~100ドルほどかかってしまいます。タクシーで15,000円超を払うことはなかなか無いのでいきなり厳しいです。

余談ですが、タクシーに上記の「ナザール」(トルコでよくみられる邪気除けのお守り)が飾ってあったので、「故郷はトルコか?」と聞いたところ「いや、ロシアだよ、ソビエト時代のウズベキスタンが故郷だ」という会話になりました。

彼はエルミタージュ美術館が誇りのようで、あそこに行ったのか、美しいよな、素晴らしいよな、と仰っておりました。サンクトペテルブルクではなく、「レニングラード」と旧名で言っていたのが印象的。
改めてNYは色々な方がいらっしゃいます。

ホテル代が手ごろな8月のはずだが・・・

ニューヨークで最もホテル代が手ごろになるのは、摂氏零下にまで冷え込む1,2月ですが、ビジネス客が少ない8月は比較的手ごろで狙い目です。
9月中旬以降は展示会・国連総会などの政治的スケジュールも重なり一気にホテルの値段が上がるので8月中旬~下旬を狙って訪問したのですが。

これも、体感的には20~30%ほど値段が上がっていました。
加えて、NYのホテルには歯ブラシ・スリッパなどのアメニティがないので少額とは言え余分な出費がかかります。

ここで感じたのがホテルポイントの有用性です。
大手ホテルチェーンのポイントは、各国通貨に換算できるバーチャルカレンシーを持っているようなものだな、と思いました。
引いては、エアラインマイルも同じですね。

チップ代のベースも上がる

米国ではレストランで食事したのち、レシートにチップ代を記入し、総額を支払うことになるのですが、示唆されるチップ額がかつては15%, 18%, 20%でした。

ところが、今回は20%, 23%, 25%。料理の金額が上がっているので、チップの計算元となる金額が上がっていてパーセンテージもあがっているのか・・と思いました。

私のかつての感覚では、NYだと税率の2倍。
税率が8.875%ですので、約17%というところですね。友人に聞くと、以前同様の感覚で払っているという方と、少し上げているという方に二分されました。

コーヒーショップやアイスクリームショップなど、給仕してくれる方がいない場合チップは基本無しで良いはずなのですが、それでもキオスクには$1.00, $2.00, $3,00と表示されたり。
私は1ドル、もしくはNo Tipで通しましたが・・

本気で足りない場合はスタッフが文句を言ってきたりするので、文句を言われないということはかつてと同じ感覚で大問題ということはないと思うものの、「余裕があるなら多めに払ってちょうだい」という空気は感じました。

確かに高い、だけど、でも。

あらゆるものが2017年時点と比べて値段が上がっていました。
しかしながら、あらかじめ覚悟して訪問したこともあり、体感としてはある程度想定以内でした。
実際に住んでおられる方のお話によると、固定資産税が増税されたことで家賃も跳ね上がり、生活者のコストとしては相当きつい部分もあるようですが、旅行者としては永続的にかかるものではないので問題ありません。

統計的にも、居住者が語る体感でも、日本からの訪問は本当に減っているようです。これはとても勿体ないことだと思います。
友人に久々に会って話す中で、ニューヨークと言う街が持つ多様性から来るエネルギーを感じて、この街に魅せられ、恋して、現在に至るというエピソードが複数ありました。
これは、様々な形で訪問者に語り掛けるものがあると思います。

価格を理由にするならば高いよ、高い。でも工夫すれば十分クリアできる範囲です。私は住んでいたからこそ、工夫の余地は多くありましたが、値段を理由にするなら訪問を諦めないでほしいと思っています。

I love NY.
お付き合いいただきありがとうございました。


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