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美味しい話 コロナが過ぎたら絶対に行く!! 15 福井県坂井市三国町 へしこ茶漬けとへしこ鮨

福井県坂井市三国町 へしこ茶漬けとへしこ鮨

以前からへしこがどんな物かは知っていた。サバの糠漬け。昔からある保存食でかなり塩辛い。日本中には各地に独自の保存食があるが、北陸越前の保存方法は糠漬け。糠漬けは贅沢なものだ。米が無いと糠は無い。つまりそれだけ米がとれる地域だからこそ糠漬けが一般家庭でも作れたと言うこと。
米のとれない地域では、塩漬けとか乾燥させるとか、果ては小石で漬物を作るとか工夫をする。越前の糠漬けは一寸贅沢な逸品だろう。
三国町ではちょっとしたお店は自家製のへしこがある。それぞれの店でオリジナルのへしこが食べられる。塩味や漬ける期間はそれぞれ。漬けるサバもそれぞれ。

魚志楼のへしこ茶漬けは飲んだ後にサラッと食べる逸品。酒のつまみにへしこの炙りを注文していても、最後にはへしこ茶漬けが食べたくなる。土産物でへしこは売っているのだが、買って帰って食べても、なんかピント来ない。三国のお店で食べるのが美味しすぎるのだ。

与平鮨のへしこの握り、これも突然食べたくなる。どうしても食べたくなる。中毒のように食べたくなる。へしこの塩味と酢飯の組み合わせ。見た目は地味だけど、滋味に溢れる握り。

三国の人に聞いたら、サバの糠漬けはへしこ。鰯の糠漬けがこんか漬けと区別していた。隣接県の石川ではどの魚も糠漬けしたらこんか漬け。おそらく福井県内でも地域によってへしこ、こんかの定義が違うのだろう。米穀地帯だからこそ生まれた魚の保存食。

はやく三国でへしこを食べたい。

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地域で頑張っている人たちと一緒に学びたい。 全国の生産者を知る、食いしん坊の亀田武嗣のおいしい情報を掲載していきます。

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