FP1級基礎2024年1月+α 4/6様
FP1級学科試験基礎 2024年1月+α 4/6
この度はお立ち寄りいただきありがとうございます。
2024年1月に実施されました学科試験の基礎編の私見を書かせていただきました。今回は、タックスプランニング分野の問25~問33までになります。
また、これまでどおり下記のテキストでの取り上げ具合もざっくりではありますが数えてみました。今回は、テキストの取り上げ率がこれまでと比べて低かったようです。ただ、過去に出題されているところや感覚で答えが導き出せるところもあり目標とする60%を超えることは十分可能なようです。
[Ⅰ]テキスト直撃率
書籍(b) 「’23~’24版 FP1級技能士学科合格テキスト」→26/50 52(%)
書籍(c) 「’23~’24版 合格テキストFP技能士1級 TAC FP講座」→27/50 54(%)、
書籍(d) 「’23~’24版 みんなが欲しかった!FPの教科書」→32/50 64(%)
(書籍名の使用は出版社より了解をいただいています。ご対応いただきましたご担当者様には改めてお礼を申し上げます)
なお、書籍(a)は’22~’23版のため、覆面でのご参加となります。
[Ⅱ]テキストや過去問などで正解が導き出せそうな問題について
●正解を取れそう。
A:テキストにあるし見慣れたところ:下記以外24問 (問1は、あれ?あれ?となる可能性もあり)
B:正解以外テキストに回答有り(消去法可):問2、15、17、20、31、45 合計6問
C:過去に出題されている:問19、30、32、49 合計4問
D:感覚で回答できる:問13、14 合計2問
●難問になりそう。
E:テキストにあるけれど文面をなぞって終わる可能性がある:問4、6、22、23、27、43 合計6問
F:改正等:問7、9、34、37、46 合計5問
G:見覚えないorあやふや:問8、10、33 合計3問
正解が可能と思えるのは、A~Dの36問のようでした。36/50 72%
題名にあります+αは以下の通りになります。
【周辺情報】→テキストではみかけるのに過去問では影が薄いところの情報。
【改正等】→ここ数年の間に法律が出来たり変わったりまた何か動きがあって、探し当てられた情報。
【問ア、問イ…】→応用問題の穴埋めで過去に出題されているところを絡めた一問一答。
なお、こちらに関することは私見の域をでていませんので、気になるところがありましたらお調べ直していただきますようお願いいたします。
また、試験問題の使用は了承をいただいていませんのでお手数ではありますがお手元にご用意いただけますと助かります。
どうぞよろしくお願いいたします。
問25 ④ C 事業所得における棚卸資産の価額の評価方法
☆「棚卸資産の評価の方法(令第99条関係)」;(国税庁法令解釈通達より)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/08/01.htm
肢1、○ 製造業を営むものが、原価計算を行わないで半製品および仕掛品を製品売価の何%と評価する場合は、売価還元法となります。(上記☆の47-4)売価還元法は、取扱いアイテムが極めて多い小売業でよく利用されている方法です。所得税の法定評価方法である最終仕入原価法とは違いますので届出が必要になるようです。事業者の届出は確定申告の期日と同じになります。テキスト:(a)×(b)×P277(c)×P16(d)×P29
◆「所得税の棚卸資産の評価方法の届出手続き」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/17.htm
◆「所得税の棚卸資産の評価方法の変更承認申請届出」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/20.htm
◆「新たに事業を始めたときの届出など」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2090.htm
肢2、○ 二期続けて低価法で評価する場合に、二期目の低価法と比べる原価は前期の低価法の算定規準となった取得価額を用います。一期目の低価法で算出された価額は二期目の期末で最も低額だとしても利用できないことになります。(上記☆の47-14)テキスト:(a)×(b)×P277(c)×P16(d)×P29
肢3、○ 事業所得の棚卸資産は、届出をしないと「最終仕入原価法」が法定評価方法になります。テキスト:(a)〇(b)P277(c)P16(d)P30
肢4、× 販売用の棚卸資産を自家消費した場合は原則として販売価格の70%相当額を総収入金額に算入します。また、仕入価額と比較して高い方ともされているようです。設問にある50%は、消費税における家事消費収入額で用いられる場合で「棚卸資産を自家消費した場合は、その棚卸資産の仕入価額以上の金額、かつ、通常他に販売する価額のおおむね50パーセントに相当する金額以上の金額を対価の額として確定申告したときはその取扱いが認められます。」(下記◆「No.6317」より一部抜粋)となります。テキスト:(a)○(b)×P277~(c)P14(d)P29
◆「法第39条《たな卸資産等の自家消費の場合の総収入金額算入》関係」:39-2(国税庁法令解釈通達より)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/06/01.htm
◆「No.6317 個人事業者の自家消費の取扱い」:(国税庁タックスアンサーより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6317.htm
【周辺情報】白色申告者の事業専従者控除の判定要件です。テキスト:(b)P280(c)P18(d)P37
◎事業専従者の要件
・同一生計親族であること(その年の12月31日で年齢15歳以上)
・その事業に専ら従事※していること
※年間6ヶ月以上従事していることが必要です。なお、青色申告者では「1年に満たない場合は、一定の期間の半分で判定する」が認められています。ただ、白色従事者は6ヶ月を超えていなくてはいけません。
以下の(ア)(イ)のいずれか低いほうの金額
(ア)年間86万円(専従者が配偶者の以外の場合は50万円)
(イ)事業所得の金額等/事業専従者の数+1
◆「青色事業専従者給与と事業専従者控除」:(国税庁タックスアンサーより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2075.htm
また、不動産事業の場合は、白色・青色とも専従者への制度は事業的規模であることが必要になります。
【法改正等】特定支出控除の手続きなどについて令和5年の税制改正で一部変更されました。こちらの制度は令和5年以後の所得税に適用されます。
厚生労働省のホームページに制度の概要がアップされていましたのでそのまま転記させていただきました。
「改正前の特定支出控除制度の手続においては、特定支出がその方の職務に関連するものであることについて給与等の支払者による証明を受ける必要がありましたが、今般、「学び・学び直し促進のための特定支出控除における特例措置」として、給与所得者が厚生労働大臣が指定する教育訓練給付指定講座を受講した場合において、「研修費」と「資格取得費」に該当するものにつき、給与等の支払者による証明に代えて、国家資格であるキャリアコンサルタントによる証明を受けることで特定支出控除制度の適用を認めることとされました。」(厚生労働省ホームページより抜粋)
◆「解説編」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/230614/pdf/02.pdf
◆「特定支出控除制度におけるキャリアコンサルトによる証明制度について」:(厚生労働省ホームページより)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/tokuteishishutsukojo.html
【問ア (a)に入る数値は】取得価額が20万円未満に該当する場合に一括償却資産として事業の用に供した年から支出額を(a)年間で均等償却することができます。
(答え:年金改定に反映されている『スライド調整率』は、公的年金被保険者総数の変動率と平均余命の伸び率を勘案した率とされていますが、公的年金被保険者総数の変動率は一定期間の平均で算出されています。その平均の対象となる当該年度前の期間と同じです。)単位違い。
問26 ③ A 不動産譲渡所得の取得費に関すること
肢1、○ 経年劣化を考慮する資産の場合は取得費から減価償却費相当額を差し引くことになります。事業に使われていた場合と事業以外の場合では異なっています。
事業の場合は、取得してから売るまでの減価償却費の合計になります。
事業以外の場合は、以下の通りで算出をします。
『建物の耐用年数の1.5倍の年数(1年未満の端数は切り捨てます。)に対応する旧定額法の償却率で求めた1年当たりの減価償却費相当額にその建物を取得してから売るまでの経過年数を乗じて計算します
「建物の取得価額×0.9×償却率(木造:0.031)× 経過年数(経過年数の6か月以上の端数は1年とし、6か月未満の端数は切り捨てます)= 減価償却費相当額(建物の取得価額の95パーセントを限度とします)」』
(国税庁ホームページより)
テキスト:(a)△(b)P286(c)P34(d)P64
◆「建物の取得費の計算」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3261.htm
肢2、○ 「相続税の取得費加算」の制度です。一定の要件のもと相続税の申告期限から3年以内に譲渡した場合に対象になります。不動産以外である株式なども適用可能(譲渡所得)で、「空家の譲渡所得の特別控除」も選べる場合には選択適用になります。テキスト:(a)○(b)P392(c)P35(d)P66
◆「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」:(国税庁タックスアンサーより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3267.htm
◆「相続財産を譲渡した場合の相続税額の取得費加算の特例チェックシート」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/about/organization/okinawa/topics/sisan/sisan/h26/pdf/1-4.pdf
肢3、× 相続または遺贈(包括遺贈のうち限定承認に係る物を除く)や個人からの贈与などで取得した資産を譲渡した場合の取得費は、被相続人や贈与者の取得費が引き継がれるため、設問にある取得時の時価とされるのは誤りです。テキスト:(a)○(b)P286(c)P34(d)P65
肢4、○ 「概算取得費」についての設問です。また、計算した取得費が5%未満となった場合にも概算取得費の5%とすることが出来ます。テキスト:(a)○(b)P391(c)P34(d)P65
◆「取得費がわからない時」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3258.htm
【周辺情報】株式等と公社債等における譲渡所得と配当の損益通算について。テキスト:(b)P291(c)P38(d)P97
(ⅰ)上場株式と特定公社債等はそれぞれで損失を配当や利子などで申告分離課税を選択することにより損益通算をすることができます。
(ⅱ)(ⅰ)のグループと一般株式等・一般公社債等は損益通算が出来ません。
(ⅲ)一般株式等と一般公社債等における譲渡損失は一般株式等と一般公社債等で他に譲渡益があった場合に損益通算が可能です。ただ、3年の繰越控除はできません。
(ⅳ)(ⅲ)の損失を一般株式等の配当または一般公社債等の利子と損益通算はできません。一般株式等の配当の課税方法は総合課税(一定の要件を満たす少額配当は申告不要可能)になり、一般公社債等の利子は源泉分離課税で課税関係が完了するため損益通算に必要な申告分離課税が選べないためです。
なお、エンジェル税制に該当する特定投資株式では一定の要件の元上場株式などと損益通算が可能となっていました。
◆「特定投資株式に係る譲渡損失の損益の計算の特例(エンジェル税制)」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1532.htm
【法改正等】令和6年1月1日以降から「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例」の要件が一部変わり、令和9年12月31日まで延長されました。
(ⅰ)空家の名義人が3名以上の場合に控除額が一人それぞれ3,000万円からそれぞれ2,000万円に減額されました。
(ⅱ)これまでは売却までに耐震工事を行うか家屋を取壊す必要がありましたが、前記要件の期限が譲渡した日の属する年の翌年2月15日までに延長されました。
◆「令和5年度 税制改正のあらまし」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/joto-sanrin/r05aramashi.pdf
◆「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律について」P5:(国土交通省ホームページより)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001621264.pdf
【問イ (a)に入る用語は】譲渡費用は譲渡するために直接要した費用になり、例えば仲介手数料、運搬費、(a)・登録に要する費用などになります。
(答え:配偶者が取得した配偶者居住権で第三者に対抗するためにしなくてはいけないことと同じです。)
問27 ② 損益通算をする順番は決まっています。以下の、経常所得(以下以外の総合課税所得)、(譲渡所得・一時所得)、山林所得、退職所得に分けられ、4つの区分けごとで決められた順番に通算されます。(所得税法施行令198条)
肢1、× 不動産・事業所得は、経常所得→譲渡所得(短期→長期)→一時所得→山林所得→退職所得です。テキスト:(a)〇(b)P292(c)P50(d)P91
肢2、○ 損益通算の順序によると譲渡所得の損失は、一時所得→経常所得→山林所得→退職所得です。テキスト:(a)〇(b)P292(c)P50(d)P91
肢3、× 一時所得の損失は損益通算の対象外です。テキスト:(a)〇(b)P292(c)P50(d)P91
肢4、× 退職所得からの損益通算はどの場合も最後です。テキスト:(a)〇(b)P292(c)P50(d)P91
【周辺情報】譲渡所得(総合課税)の50万円控除と総所得金額合算前の1/2について。テキスト:(b)P286(c)P33(d)P62
○50万円控除は総合短期譲渡所得から先に差し引かれ、あまったら総合長期譲渡所得から差し引きます。
○総所得金額合算前の1/2は総合長期譲渡所得のみが対象です。
◆「譲渡所得(土地、建物及び株式等以外の資産を譲渡したとき)」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1460.htm
【法改正等】令和4年10月7日付で国税庁より事業所得と業務に係る雑所得についての通達(所得税基本通達35-2)が発出されました。この通達は令和4年分以降の所得税に関して適用されています。通達により事業所得と業務に係わる雑所得の区別を明確化させる内容となり、副業の収入を事業所得として損益通算する節税対策に一定のフィルターがかけられました。事業所得か業務係わる雑所得かの判定は社会通念上事業として認められることが必要です。ただ、帳簿の記録や帳簿の保存などがない場合は雑所得とされるようですが、その場合でも「その所得に係わる収入金額が300万円超」かつ「事業として認められる」ことで事業所得ともなるようです。
◆「雑所得関係」:(国税庁法令解釈通達より)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/04/09.htm
◆「「所得税基本通達の制定について」の一部改正について(法令解釈通達)」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/kaisei/221007/index.htm
【問ウ (a)にはいる数値は】譲渡所得(総合)には損益通算ができない資産もあります。その中で生活の用に供する動産で貴金属や骨董品など1個または1組で(a)万円を超えると対象になりません。
(答え:介護保険の申請を提出した際の要介護認定や要支援認定の処分がされるまでの日数(原則)と同じです。)単位違い。
問28 ③ A 配偶者控除、配偶者特別控除について
◆「配偶者控除」:(国税庁タックスアンサーより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm
肢1、○ 納税者の合計所得金額が1,000万円を超えると配偶者・配偶者特別控除とも対象外です。テキスト:(a)○(b)P299(c)P72(d)P118
肢2、○ 配偶者の合計所得金額が133万円を超えると配偶者特別控除の適用外です。合計所得金額48万円を超えて一気に控除がなくなると急激な所得の減少をまねくため、その激減緩和措置的な意味合いで48万円超から133万円以内で金額ごとに控除額が減少していきます。また、納税者の合計所得金が900万円以下、900万円超~950万円以下、950万円超~1,000万円以下でも区分されています。テキスト:(a)○(b)P299(c)P73(d)P120
肢3、× 老人控除対象配偶者の年齢はその年の12月31日現在70歳以上です。控除額は納税者の合計所得金額で異なり、900万円以下で48万円、900万円超~950万円以下で32万円、950万円超~1,000万円以下で16万円になります。テキスト:(a)○(b)P299(c)P72(d)P118
肢4、○ 配偶者が青色事業専従者として給与の支払を受け取っていると配偶者(配偶者特別)控除を受けることは出来ません。テキスト:(a)○(b)P299(c)P72(d)P118
【周辺情報】配偶者が障害者の場合、配偶者控除と障害者控除の併用が可能です。障害者控除の金額は、ア)障害者一人につき27万円、イ)特別障害者は40万円、ウ)同一生計配偶者または同居特別障害者の場合は75万円、になります。テキスト:(b)P298(c)P69(d)P118
◆「配偶者控除」:(国税庁タックスアンサーより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm
◆「配偶者控除 Q&A」(育児一時金などの併用について回答しています):(国税庁タックスアンサーより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191_qa.htm#q5
【法改正等】2023年以後の所得税から非居住者が扶養親族になるための範囲が変わったようです。
30歳以上70歳未満の非居住者で以下に当てはまらない場合扶養親族から外れるとのことです。テキスト:(B)×P300(C)P74(D)P122
(ⅰ)留学により国内に住所及び居所を有しなくなった者。(ⅱ)障害者
(ⅲ) 扶養控除の適用を受けようとする居住者からその年において生活費又は教育費に充てるための支払を38万円以上受けている者。
◆「源泉所得税改正のあらまし」:P3(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/0022004-066.pdf
【問エ】納税者が特定寄附金を支出した場合に寄附金控除を受けることができます。特定寄附金となるための一つに「特定新規中小会社が発行した株式の払込による取得に要した金額」があります。その上限額はいくらでしょうか。(2019年9月基礎 問28)テキスト:(B)P297(C)P(D)P
(答え:中小企業における交際費の損金算入額の計算には二通りありますが、そのうちの一つである定額控除限度額と同じです)
◆「エンジェル税制の概要等」特定中小会社等へ投資した年に受けられる特例措置の(3):(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1544.htm
問29 ④ A 住宅借入金等特別控除について2022年~2023年と2024年~2025年で分かれています。共通条件は合計所得金額(建物延べ面積50㎡以上):2,000万円以内(40㎡~50㎡は1,000万円以内)、年率0.7%
また、2024年は「子育て世代」への優遇措置も盛り込まれています。
◆「住宅ローン減税」:(国土交通省ホームページより)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html
◆「住宅ローン減税の借入限度額及び床面積要件の維持(所得税・個人住民税)」:(国土交通省ホームページより)
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001714809.pdf
また、災害等により居住が出来なくなったときの住宅借入金等特別控除の特例があるようです。前提は控除を引き続き受けられるようです。ただ、貸付の用に供したなど一定の状況に該当する場合は控除が出来なくなるようでした。
◆「災害を受けたときの住宅借入金等特別控除の適用期間の特例」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/saigai/8013.htm
肢1、○ 床面積が(50㎡~)で合計所得金額が2,000万円以内(1,000万円以内では40㎡~50㎡)であれば適用可能ですので、設問の床面積100㎡住宅を取得して合計所得金額2,000万円以下であれば適用できます。テキスト:(a)〇(b)P302(c)P85(d)P142
肢2、○ 店舗併用住宅では、居住部分が2分の1以上あることが必要です。テキスト:(a)〇(b)P302(c)P85(d)P143
肢3、○ 住宅借入金等特別控除を適用した住宅を取得して居住を開始した年に転任命令で転居し、12月31日時点で居住していない場合でも、後ほど居住を再開して一定の要件を満たせば控除の適用を受けられます。テキスト:(a)〇(b)P302(c)P87(d)P146
◆「転勤と住宅借入金等特別控除等」:(国税庁タックスアンサーより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1234.htm
肢4、× 2023年中に居住を開始した場合の住宅控除の期間は認定住宅や一般に係らず期間は13年です。テキスト:(a)○(b)P303(c)P86(d)P144
【周辺情報】住宅ローン控除は「新築住宅」「既存住宅」「増改築した居住用住宅」が対象になります。それぞれに要件を定めていますが重複する部分と異なるところがあります。「増改築した居住用住宅」で他と異なるところで象徴的な部分は以下の通りです。テキスト:(b)×P303(c)P86(d)P143
「増改築等の工事費用の額が100万円を超えて(補助金などがある場合は控除後)その2分の1以上が居住用の工事費であること」
「増改築後の床面積が50㎡以上で、かつ、床面積の2分の1以上を専ら自己の居住用に供すること」
「40㎡~50㎡の優遇は新築のみで適用されます」などです。
◆「増改築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)」;(国税庁タックスアンサーより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-4.htm
【法改正等】住宅を所有(増改築含む)した場合の税軽減策は住宅控除と税額控除があります。住宅控除は一定の条件を満たした借入金がある場合に利用できます。税額控除は借入金がない場合でも一定の要件の元利用できます。令和6年の税制改正で税額控除の対象となるための合計所得金額が3,000万円から2,000万円に引き下げられました。なお、「住宅耐震改修特別控除」は合計所得金額の条件は定められていません。
☆種類
(ⅰ)住宅耐震改修特別控除:合計所得金額に制限がなく、住宅借入金等特別控除と原則併用可能です。
◆「耐震改修工事をした場合」:(国税庁タックスアンサーより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1222.htm
(ⅱ)認定住宅等新築等特別税額控除:合計所得金額が2,000万円以下(2024年1月より)かかりし費の10%で65万円が最大控除額です。
◆「認定住宅等新築等特別税額控除(投資型減税)の概要」投資型となっていますが居住用住宅が対象です。:(国土交通省ホームページより)
https://www1.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001735423.pdf
◆「認定住宅等の新築等をした場合」(令和5年4月1日現在):(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1221.htm
(ⅲ)住宅特定改修特別税額控除:合計所得金額2,000万円以下(2024年1月より)、工事代金の10%で上限金額は工事内容で変わります。一定の要件の工事とともに向上改修工事をすると+5%になります。
◆「バリアフリー改修工事をした場合」;(国税庁タックスアンサーより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1220.htm
◆「耐久性向上改修工事をした場合」:(国税庁タックスアンサーより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1227.htm
【問オ (a)にはいる数値は】寄附金控除では一定の要件のもと所得控除ができる控除額は「特定寄附金の額の合計額‐2千円」になります。ただ、特定寄附金の額の合計には上限額があり、総所得金額等の(a)%になります。
(答え:再就職手当の残日数が3分の2未満から3分の1以上で対象となる就業促進定着手当の計算式の割合と同じです)
問30 ② C 個人住民税について
◆「個人住民税」:(総務省ホームページより)
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/150790_06.html#pTop
肢1、× 給与所得に係る住民税は翌年の6月から翌々年5月まで12回に分割して毎月の給与から徴収されます。テキスト:(a)○(b)P315(c)P108(d)P175
肢2、○ 給与・公的年金等に係る以外に所得がある場合に給与・公的年金等以外は普通徴収か特別徴収かを選択できます。テキスト:(a)○(b)×P315(c)×P108(d)×P175
◆「国税庁よくある質問」URL:(国税庁ホームページより)
https://www.keisan.nta.go.jp/r4yokuaru/cat1/cat13/cat132/cat1324/cid395.html
◆「個人住民税の普通徴収Q&A」:(都城市ホームページより)
https://www.city.miyakonojo.miyazaki.jp/uploaded/attachment/2707.pdf
肢3、× 年の途中で転居をしても住民税は1月1日時点の住所地に納めます。1月1日住所地に前年(1月1日~12月31日の所得額)の所得額に則った税金を1月1日時点の住所地へ同年の6月から納めます。テキスト:(a)×(b)×P315(c)×P108(d)×P175
肢4、× 合計所得金額が2,400万円以下では住民税の基礎控除額は43万円です。テキスト:(a)×(b)×P315(c)△P107(d)△P173(△最高控除額43万円だけ書かれている)
◆「個人住民税」:(東京都主計局ホームページより)
https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/kojin_ju.html#gaiyo_07
【周辺情報】所得税の確定申告について。
[原則]所得の計算対象年の翌年2月16日から3月15日までに申告をする。なお、3月15日までに納付すべき税額の2分の1を収めれば、5月31日まで延長ができます。ただ、その期間は利子税がかかります。
[還付申告期間]その年の翌年1月1日から5年間です。
[給与所得者で確定申告が必要]
ア)給与等の金額が2,000万円を超える場合です。
イ)1箇所から給与の支払を受けているものは「給与所得および退職所得以外の所得金額」が20万円超の場合です。
ウ)2箇所から給与所得を受けているものは「従たる給与+給与所得および退職所得以外の所得金額」が20万円超です。
[確定申告必要なしの場合]
ア)給与等の金額から各所得控除(雑損控除、医療費控除、寄附金控除、各控除の合計)を差し引いた金額が150万円以下、かつ給与所得および退職所得以外の所得が20万円以下の場合。
イ)公的年金等の収入金額が400万円以下で、かつ、他の所得の合計額が20万円以下の場合。
[予定納税]確定申告によって納付すべき所得税の一部を事前に納付する制度です。
前年(期)の年税額が15万円以上だった場合に、予定納税の対象者となり、年2回の予定納税が発生します。納付時期は、第1期の「7月1日〜7月31日」と第2期である「11月1日〜11月30日」です。所得税の算定方法は、前年(期)の年間税額を3分の1にした金額となります。そして、2月16日~3月15日までの第三期で確定申告をした分から前納分を差し引きます。
例:前期の納税額が30万円としたら、第一期に10万円、第二期に10万円を納めることになります。テキスト:(b)P306(c)P98(d)P160
また、同じような仕組みとして消費税と法人税でも中間申告があります。
◆「予定納税」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2040.htm
☆人手不足による人員確保のために短時間労働者が「年収の壁」を意識せずに働けるための当面の施策が2023年10月より始まっています。対象となるのは「106万円の壁」「130万円の壁」になります。
[106万円の壁]事業所や法人のうち101名以上(2024年10月からは51名以上)、週20時間以上、継続して2ヶ月以上の雇用が見込まれる、月収88,000円超等の場合には社会保険への加入が必要となる。テキスト:(b)P306(c)P98(d)P160
対策→「キャリアアップ助成金(社会保険適用時処遇改善コース)」の創設
事業主に対して一定の要件を満たすことにより一人最高50万円の支援金を給付する仕組みです。
[130万円の壁]60歳未満では130万円以上の年収がある等により被扶養者に該当しなくなります。テキスト:(b)P22(c)P9※(d)P10※(※年金・社会保険分野)
対策→「一時的に130万円以上になっても事業主の証明により扶養が継続できる」としました。
◆「年収の壁・支援強化パッケージ」:(厚生労働省ホームページより)
https://www.mhlw.go.jp/stf/taiou_001_00002.html
【法改正等】特定災害における損失の繰越控除の見直しがあり、2023年4月1日より雑損失と純損失ともに一定の要件のもと繰越控除期間が3年から5年に延長されたようです。テキスト:(B)P295(C)×P58(D)×P104
また、個人事業税も特定被災事業用資産の損失で繰越期間が5年になりました。テキスト:(B)P316(C)×P109(D)×P176
◆「令和5年度税制改正パンフレット」:(財務省ホームページより)
https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeisei23_pdf/zeisei23_01.pdf
◆「令和5年度地方税制改正留意点」総務省事務連絡:(P3)(総務省ホームページより)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000857419.pdf
【問カ(a)に入る数値は】事業住民税には業種によりその税率が区分されています。その中で第3種事業区分(自由業、あん摩、マッサージ、指圧、針灸など)の税率は、(a)%~5%になります。テキスト:(b)×P315(c)P109(d)P176
(答え:不動産取得税の「住宅の取得及び土地の取得に対する不動産取得税の税率の特例」で軽減された税率と同じです)
問31 ① B 益金に関する問題
肢1、× 棚卸資産の評価換えでの増額分は益金不算入です。「法人税第二十五条 内国法人がその有する資産の評価換えをしてその帳簿価額を増額した場合には、その増額した部分の金額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない。」とされ、棚卸資産に限らず資産の評価益は一定の要件を除いて益金に算入をしない、ことになるようです。(法人税法第25条第1号)テキスト:(a)×(b)×P321(c)×P117(d)×P182
◆「資産の評価益」(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/hojin/kaisei/051226/pdf/01/02.pdf
肢2、○ 受取った配当金は株の保有割合で益金不算入配分が分かれます。完全子法人株式等[所有割合100%](配当金全額益金不算入)、関連法人株式等[1/3から100%未満](「受取配当の額‐負債利子」が益金不算入)、その他の株式等(50%益金不算入)、非支配目的株式等[5%以下](20%益金不算入)の4つの区分です。テキスト:(a)○(b)P321(c)P117(d)P189
肢3、○ 完全支配関係のある法人から受取った配当金は全額益金不算入です。テキスト:(a)○(b)P321(c)P117(d)P189
肢4、○ 還付金は納めたものを戻してもらうだけなので益金不算入になります。ただ、還付加算金は上乗せで受取ったことになりますので益金算入です。テキスト:(a)×(b)P321(c)×P115(d)×P189
【周辺情報】企業版ふるさと納税の基本要件。テキスト:(B)P332(C)P145(D)P227
(ⅰ)1回当たり10万円以上(ⅱ)経済的な利益の禁止。
令和2年10月創設「企業版ふるさと納税(人材派遣型)」があるようです。活用の前提として「企業版ふるさと納税」を行った相手である自治体への派遣が対象になります。
◆「企業版ふるさと納税についてパンフレット>:(内閣府ホームページより)
https://www.mext.go.jp/sports/content/20211217-spt_stiiki-000018736_2.pdf
【法改正等】令和6年税制改正(案)で、法人のe-Taxへのログインがe-TaxのIDとパスワードに代えてGビズIDを利用できるようになりました。それにより、「電子署名と電子証明書」の送信が不要になります。
※「GビズID」行政手続等において手続を行う法人を認証するための仕組みです。1つのID・パスワードで本人確認書類なしで様々な政府・自治体の法人向けオンライン申請が可能になります。(デジタル庁ホームページより抜粋)
◆「令和6年税制改正(案)のポイント」:P11(総務省ホームページより)
https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeiseian24/zeiseian06_all.pdf
◆「GビズID」;(デジタル庁ホームページより)
https://www.digital.go.jp/policies/gbizid
【問キ】法人が内国法人から配当金を受取った場合に、法人の関係性で益金算入額が異なっています。その中の「関連法人株式等」の場合には、配当額から控除する負債利子を差し引いた額となりますが、その上限額は「その事業年度の負債利子の額の(a)%」です。
(答え:住宅特定改修特別税額控除にある「バリアフリー改修工事」の控除率と同じです。)
問32 ② C 一括評価金銭債権の条件(前提として貸倒引当金設定ができる法人等は平成24年4月1日より、中小企業、銀行・保険会社(準ずる法人):青色申告該当者、資本金が1億円以下の中小企業(資本金5億円以上の大企業の子法人などは該当しない) テキスト:(a)○(b)×P279,P327(c)P130(d)P208
中小法人は実質繰入率(過去3年間の平均)と法定繰入率から有利な方を選べます。
【実質繰入率】一括評価金銭債権の帳簿価格の合計額×実質繰入率
15,000万円×7/1,000=105万円 200万円‐105万円=95万円
【法定繰入率】(一括評価金銭債権の帳簿価格の合計額‐実質的に債権と見られない金額)×法定繰入率
(15,000万円‐1,000万円)×10/1,000=140万円 200万円‐140万円=60万円<95万円 ∴60万円
◆「一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の設定」:(国税庁タックスアンサーより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5501.htm
◆「一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の対象となる金銭債権の範囲」:(国税庁タックスアンサーより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5500.htm
◆「貸倒引当金の繰入限度額を計算する場合における法定繰入率の取扱い」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/hojin/1282/qa/60.htm
【周辺情報】大企業の区分について。根拠となる法律によって大企業と中小企業(小規模企業)の境界が異なっているようです。
☆会社法:中小法人の定義はなく、大会社は資本金等が5億円以上または負債総額が200億円以上の株式会社になります。
☆中小企業基本法:中小企業は業種で区分されています。また、小規模企業は常時雇用者が製造業・その他20名以下(商業・サービス業5名以下)になります。
◆「中小企業の定義」:(中小企業庁ホームページより)
https://www.chusho.meti.go.jp/soshiki/teigi.html
◆「小規模企業の定義」(中小企業庁ホームページより)
https://www.chusho.meti.go.jp/soshiki/teigi.html
☆法人税法:資本金等が1億円以下の法人。
☆租税特別措置法:特徴的なところでは、法人以外も以下の通り含めています「資本または出資を有しない法人のうち、従業員数が1,000人以下の法人あるいは個人事業主」。また、大企業の保有の仕方によっては中小企業から除外されることになります。2019年4月1日以降事業開始分から改正がされています。
◆「措置法上の中小法人及び中小企業者」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5432.htm
【法改正等】「中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)」は、適用要件に中小企業の規模が決められています。その規模に当てはまらなくなった場合は、原則として経営セーフティ共済の貸付が受けられなくなります。ただ、令和3年の改正で「小企業等経営強化法に基づく事業継続力強化計画又は連携事業継続力強化計画の認定を受け、その計画実施期間中の事業者は、中小企業者とみなします」とされました。
◆「経営セーフティ共済制度のしおり」:P12(2)④注(中小機構ホームページより)テキスト:(b)P18(c)P37※(d)P62※(※リスク管理分野)
https://kyosai-web.smrj.go.jp/content/t_906_202311_shiori.pdf
◆「中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)制度改正のお知らせ」:(中小企業庁ホームページより)
https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/13058608/www.smrj.go.jp/kyosai/info/favgos000001nf54-att/a1627605740963.pdf
【問ク】役員給与の損金算入が認められる支給方法のうち、「事前確定届出給与」を新たに設立した法人が初事業年度から損金に算入させるために届け出る期限は法人設立後(a)ヶ月です。
(答え:介護休業給付金の申請期限は原則として介護休業終了日から一定の期間後の末日とされています。その一定の期間と同じです。)
問33 ① G 企業会計と法人税法上について
a)、× 益金=収益+益金算入+損金不算入‐益金不算入‐損金算入です。設問は「益金不算入項目と損金算入項目を加算、益金算入項目および損金不算入項目を控除」とされていますが「益金不算入項目と損金算入項目」が控除で「益金算入項目および損金不算入項目」が加算になります。テキスト:(a)○(b)P317(c)P115(d)P182
b)、○ 益金不算入とするためには確定申告時に明細がわかる書類の添付が必要になります。テキスト:(a)×(b)×P317(c)×P115(d)×P182
◆「受取配当等の益金不算入制度の見直し」P6 「申告に当たっての注意点(法23条⑧は法23条⑦に変わっているようでした)」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/kaisei_gaiyo2015_5/pdf/04.pdf
c)、× 減価償却費を損金処理する場合は損金経理が必要です。損金経理が必要な他の費用としては、「役員退職給与、貸倒引当金、貸倒損失、資産の評価額、繰延資産の償却費など」があります。テキスト:(a)○(b)P322(c)×P118(d)×P190
損金経理とは、計上されるべき収益が見つかり修正申告が必要なときに、法人の裁量が大きい上記の費用で計上が必要な収益と同額を損金計上し相殺することを防ぐための制度です。
◆「償却費の損金経理」:(国税庁法令解釈通達より)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/hojin/07/07_05.htm
◆「所得税基本通達の解説」:(国税庁法令解釈通達より)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/kaisei/230707/pdf/03.pdf
【周辺情報】減価償却資産には取得価額が30万円未満(年間300万円限度)の場合に償却ができる特例があります。対象は青色申告をしていて資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人とされる中小企業者ですが、中小企業者でも常時雇用する従業員の数が500人を超える場合は対象から外れます。この特例は2024年3月31日期限のところ令和6年度税制改正で2年間延長されました。テキスト:(b)P322(c)P118(d)P194
◆「令和6年度税制改正(中小企業関連)」:(中小企業庁ホームページより)
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/pamphlet/zeisei_leaflet_r6.pdf
◆「中小企業の定義」:(中小企業庁ホームページより)
https://www.chusho.meti.go.jp/soshiki/teigi.html
【法改正等】令和6年度税制改正にインボイス制度の一部要件緩和がありました。2023年10月1日より一部の取引では適格請求書の交付が免除されていましたが、免除されていた取引のうち「自動販売機特例」「回収特例」(社員旅行等で購入した入場券などだそうです)に該当する場合に「仕入税額控除に係る帳簿の記載事項の見直し」が行われました。二つの特例に該当する場合には、「課税仕入の相手方の住所又は所在地」を記入する必要がなくなりました。ただ、購入額は「3万円未満」が条件になります。適用される時期は「2023年10月1日から」で、見直し前の帳簿に記載されていないとしても認められます。
◆「仕入税額控除に係る帳簿の記載事項の見直し」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_0023012-213.htm
◆「自動販売機及び自動サービス機の範囲」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/47.pdf
◆「交付義務の免除」:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/01-07.pdf
【問ケ(a)にはいる数値は】経営資源集約化税制では一定の要件の元「中小企業事業再編投資損失準備金」として積立てて、積み立てた事業年度に損金算入をしたのち、一定の期間後に(a)年間で準備金残高の均等額を取崩し、益金算入をする。
(答え:障害手当一時金を受取る対象となるための要件の一つに初診日から一定期間以内に治る(症状の固定)必要があります。その期間と同じ数値です。)
☆賃上げ促進税制や経営資源集約化税制は令和6年度から大幅に変わります。特に賃上げ促進税制に中堅企業枠(従業員2,000人以下、給与増加率3%以上で税額控除10%等)が設定されたため、区分が三つに増えています。また、「交際費から除外される飲食費が、5,000円から10,000円」に引き上げられました。
◆「令和6年度税制改正のポイント」2023年12月14日現在:(東京商工会議所ホームページより)
http://www.tokyo-cci.or.jp/file.jsp?id=1201925
下記は文中にある問題の答えです。こちらは、過去に出題された応用問題の穴埋めを絡めています。
問ア 3(年度) 単位違い。(2023年9月 問52)
問イ 登記 (2022年9月 問52)
問ウ 30(日) 単位違い(2018年1月 問52)
問エ 800(万円)(2020年1月 問57)
問オ 40(%) (2023年5月 問52)
問カ 3(%) (2019年9月 問60)
問キ 10(%) (2017年1月 問61)
問ク 2(ヶ月) (2018年1月 問51)
問ケ 5(年)(2021年1月 問52)
以上となります。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。