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【追い切りチェック・毎日杯】このレースで好成績のディープ産駒に不安あり!?

 3歳春の重賞では目が離せないディープインパクト産駒ですが、とりわけ好成績を残しているのが毎日杯です。一昨年が4頭出し、昨年が3頭出しで、いずれも馬券圏内を独占。近5年で【3・5・3・4】の勝率20%、複勝率73%は驚異的な数字と言えるでしょう。それだけにまずはディープインパクト産駒からチェックしたいと思います。

 最初に取り上げるのは、この世代のディープ産駒として最初に重賞を制したコマンドラインです。ここまで〝ディープ、ディープ!〟と持ち上げましたが、正直に言えば、この馬に関しては期待し過ぎていたのかな…と反省しています。確かにデビュー戦の勝ちっぷりは重賞級でしたが、その後の成長がひと息。サウジアラビアロイヤルCの勝利はルメールの腕によるところが大きかったですし、前走のホープフルSに至っては見せ場なしの大敗。もしクラシックで勝ち負けする馬であれば、ああいう負け方はしないはずです。

 年が明けての成長に期待していましたが、1週前は追われて平凡。今週は幾らか良くなっていましたが、それでも重賞で勝ち負けできるかとなると…。馬っぷりは一級品なのでもどかしいのですが、現状ではクラシック云々というレベルに達していないと思います。

 コマンドラインとは対照的に、リアドは将来性に溢れています。前走の若駒Sが2着だったので評価を落としているようですが、当時は1週前に時計を出していなかったので、何かしら状態に問題があったのでしょう。決して悲観する内容ではありません。確かに完成は秋、あるいは古馬になってからの馬。ただ、前走に比べると調整過程がスムーズですから、この馬自身のパフォーマンスは上げてくるはずです。後は馬場状態がカギ。いかにもディープ産駒というバネが最大の武器なので、道悪になれば大きく割り引きです。

 追い切りが一番良かったのはピースオブエイトです。小倉芝1800㍍のデビュー戦は上がり3Fが11.9-11.6-11.2の加速ラップを抜け出す完勝。この時点で重賞級のポテンシャルを感じていましたし、休み明けの前走の勝ちっぷりも優秀でした。腹回りをボテッと見せますが、これはロベルト系の特徴ですから心配ありません。調子がいい時はクラスの壁を楽々と突破するのがスクリーンヒーロー産駒の持ち味ですから、ここも期待できます。

 関東馬ではドゥラドーレスが最右翼です。喉と脚元に不安があって、未完のまま引退したロカの2番子。母譲りの大柄、大トビでスケール感は抜群です。現時点では俊敏さが少し物足りませんが、広くて直線の長い1800は適条件。少頭数も歓迎ですから好勝負になっていいでしょう。

 テンダンスは1週前の坂路で4F50.9-1F11.7の好時計をマーク。それだけに今週は馬なりで流す程度で問題ありません。兄のカデナよりもバランスが良く、現時点での完成度も高いので、2戦2勝の阪神芝1800なら重賞でも楽しみです。

イチオシ…ピースオブエイト
危険…コマンドライン


写真は08年の毎日杯を制したディープスカイ

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