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awoiawoiaiwoiwau
森に住みたい
えいやと引っ越してみたはいいものの、、、
住んでみると、なるほど忘れがちだが人は実のところ「生きること」それ自体が大変なことなのだと思い知らされた。
例えば、どこからか毎朝のように聞こえてくる。キツツキが「ココココココ」とどこかをつついている音。
すると数日後には、屋根裏からなにやら音がする。
小動物の歩くような音がする。
そう、キツツキは家の壁に小さな穴をあけ、そこから動物が侵入してしまったのだ。
また、不動産屋の奥様には「絶対に日が暮れてから歩いたらだめ」と再三言われていた。昼にクマは出ない。夜に出るのだ。
かろうじて外界と繋がる道路が遠くにあるのだが、「動物注意」「クマ出没注意」の看板だらけ。たしかに、都会の喧騒とは真逆の静まり返った森の中で、夜というのはただの「闇」でしかなかった。視覚に頼る人間の時間ではない。夜は、動物たちの時間だった。
だからまるで動物たちのすみか(森)に、人間がぽつりと迷い込んでしまった。そういう感覚だった。
ぞっとするほど暗くて深い闇になんだか落ち着かなくなって電気をつけて回ったことがある。お手洗いや洗面所やお風呂や2階の部屋など、家中のあらゆる電球を煌々と灯したところで、闇のもつ圧倒的な心細さには全くの無意味であった。人間は無力だ。テクノロジーで武装しペットボトルの洋服を纏えるようになっても、森では徹底的に裸なのだ。
屋根に積もった落ち葉を掃除すること。雷の日は停電。
不動産屋さんにきくと木々の根が干渉しての停電も年に2回ほどあるとのことだった。
今日は疲れたので、終わります笑
つづく