日々、どんな格好をするか問題
ファッションに特に興味があるわけではない。
でも、夏と言えども裸で過ごすわけにはいかない。
そんな時、何を着るのか?
人と比較はできないが、服はそんなに持っていない方だと思う。
とはいえ、今の私は、多面的(多忙ではなく多面)な日々を送っているので、日々超困るのだ。
クローゼットには、それぞれには組み合わせの悪いアイテムが、並んでいる。セールで買うことが多いから、こんなことになるのかもしれない。
①なーんにもない日
=近所の買い物にも行かず、一切外には出ない日。
(車で実家に寄るだけはここに含まれる)
➡どーでもよいカットソーまたはTシャツ、Gパンまたは綿パン、
スッピン。
②家庭塾で、生徒だけに会う日。近所に買い物に行く日
➡①よりはマシな格好。子供と言えどヨレヨレはNG。
オンラインの時は軽くメイクをする。
③ビジネス関係ではない人に会う日(旅行など)
=知人とランチ、お稽古
➡小マシな格好
小マシというのが、これまた難しい
上下の組み合わせがおかしくないかチェック
軽くメイク。
④ビジネス関係の人に会う日(そんなにない)
=打合せ、展示会、出張、商談、ビジネス交流会など
➡白、黒、グレー、紺のいずれかを着る
メイクしてもあんまり変わらんと言われつつ、一応ちゃんとする。
⑤おめかしMAX日(めったにない)
=演奏会、同窓会、結婚式、パーティー
➡着物、ワンピース、奥から引っ張りだしてこないといけないキレイ目の服。
「どーしたん?その目」と言われるほど、普段はしないアイラインまで引く。我ながらウケる。
↑の5つのパターンが主ではあるが、それ以外の時もある。
3か月に一回大きな病院での検査がある。
それが昨日であった。
帰りにちょっとだけデパ地下に寄るつもり。
そして、休憩がてらカフェにも行くつもり。
誰にも会う予定はない。
なので、③の手前である。
こういう時が結構困る。
CTやレントゲンの検査があるから、前開きの服が良い。
でも、今の季節の前開きの服は、ちょっとヨレたものと、ビジネスブラウス、演奏会用のブラウスしかない。
どれも役に立ちやしない。
仕方なく、ユニクロではない、ちょっと高かったTシャツを着て、下はGパンにした。
色々考えたチョイスだったが、ご存じのとおり、病院にはさまざまな人がいる。パジャマ姿の人もいる。スウェット、ジャージの人から、私レベルの人、仕事中に来ているのか、ビジネスモードの人もいる。
そんな中央待合いにいると、
「服なんてどうでも良いよな」と思う。
ここには、服装なんかよりもっと大事なこと、優先すべきことを抱えた人がたくさんいるのだ。
私の友人のお母様が、数年前に亡くなられた。
具合悪いのに、なかなか病院に行ってくれなかったと言う。
でも、もういよいよさすがにと、タクシーを呼んだ。
すると彼女は、タクシーが来る前に、ブラウスにアイロンをかけるように頼んだそうな。ひともめあったが、お父様はアイロンをかけた。
みっともない格好で、絶対お医者様に会いたくなかったらしい。
病院到着後、すぐさまストレッチャーで運ばれ、その後5日で亡くなられた。
「ブラウスのしわなんて、病院着いたら何の関係もなかったんよ」と友人は言っていた。
でも、お母様は、最後まで自分のポリシーを貫いたのだ。
(ちなみに友人はご両親と同居していない)
世間の人は、どんな格好をしているか、たまに意識して見る。
近所のスーパーは様々である。
「もしかして、パジャマ?」って人から、
「どこかお出かけ?」って人。
昨日、電車の中を見ると、これも様々だった。
一応みんな「考えて選んだよ」って服が多かったと思う。
カフェの中もそうだった。
何となくの私のイメージで、おしゃれだなと思う同年代の知人がいる。
以前、同市内に住んでいた。
ちょっと渡したいものがあって、直前連絡で了解をもらって、突然訪ねた。
すると、彼女はスッピンではあったが、とても素敵な服を着ていた。
普段、外で会う彼女は、常にキレイ系の格好をしている。
その時は、アンデス民族調のざっくりニットパーカーを着ていた。
可愛い感じ。なんかおしゃれだった。
「あれ?どっかお出かけ?」
「いや、違うよ。今日は何もない」
そういうことが何度かあって、聞いてみた。
「好きな服を着ているとテンションが上がるから」
とのことだった。
ほぉーーっ
なるほどー
私には持ち合わせない感覚だ。
家にいるだけの日は、ちょっと念入りなお風呂掃除をしたり、床下物入のホコリ取り、猫トイレの丸洗いなど、思いついて「20分位はかかる家事」をすることがある。
そうでなくても、炒め物だってジュージューしちゃう。エプロンしてても袖口気になる。
何もないのに、高い洋服を着て過ごせない。
「貧乏性かなー」
「そーだろねー」と実家の母
かといって、たいして「好き」でもないものを持っていたり、身に着けているのもどうかと思う。①で着る服は決して「好き」とは言えない。
「モノを持たない暮らし」
「断捨離」
「ミニマリスト」
なる言葉がもてはやされる。
「うらやましい。でもそんなのできない」
という私のような劣等生を救うかのように、
「捨てなくてよい」的なコラムも見かけるようになった。
去年あたりか、ある女性が雑誌で紹介されていた。
各シーズン、上下3~4パターンのみの手持ちで過ごす。
スッキリクローゼットの持ち主(女性)である。
色は白、黒系、茶系のみであった。
何にもない日も、仕事も、遊びに行く日も全部同じらしい。
ザッカーバーグも、誰だっけかすごい有名企業のCEOも、同じシャツだけで過ごす。着る服を選ぶ時間は無駄だと。
ほぇ~っ。
さすがすごいわ。
やっぱすごい人はそうなのねー。
で、すごくない私はどうすんだ?って話だ。
どんな服を着るかをテーマに語る私は、幸せなんだなと思う。
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