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共感がなくても話が盛り上がることがある。
人は誰かと共感したい。
自分は誰かに共感されたい。
これは真である。
先日、数Ⅰで「命題」を教えたところなので、ここ数日の私の口癖である。
「そうそう、私もそう思う~」
「いっしょ~♪」
と盛り上がることは楽しい。
人と近しくなるには共感が一番。
でも、私は自分が興味のないジャンルの話をされるのは嫌いではない。
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私の行っている美容院のオーナーは、私より少し若いくらい。
男性である。
抜群にカットが上手で、もう他へは行けないと思っている。
そんな彼は、矢沢永吉の大ファンである。
普段は自分からはそういう話はしない。聞き上手。
ひょんなことからそのことを知った。
私は永ちゃんのことはほとんど知らないし、関心もなかったが、彼がする永ちゃんの話を聞くのが結構好き。
「ライブって、まさか、スーツ着て首からタオル下げて行かないよね」
「えーーっと、下げてない人の方が目立ちます」
知らない世界を知る瞬間である。
ファンが似たような熱量を持つ長渕剛との違いも語る。(もちろん否定はしない)
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以前、お菓子教室にいた生徒さんは、コスプレにはまっていた。
もちろん私は一切興味がない。
コミックやアニメもわからないし。
絶対自分でもしない。
でも彼女がどんなコスプレをして、どれだけお金がかかったとか、そのキャラはどういうものかとか、どんなイベントに行ったとかの、話を聞くのは好きだった。
知らない世界ーーー
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先日、仮面ライダーの話を書いた。
バイクのことを直接書いたわけではなかったが、ハッシュタグから来たのか、バイクに興味のある方が見ておられるようだった。
その方の記事を見てみると、ほとんどわからないジャンルの話だった。
でも、なんだか色々読んでしまう。
なるほど、バイクマニアの人はこういうこと考えたりしているのね、とふむふむとなるのである。
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でもたまに、全然話に入っていけないことがある。
「へーーー」のトーンが、低く、平たんになる。
その人が、自分目線でだけ話す時である。
顔に恐ろしいほどピアスをつけている青年がいた。
実はちょっと興味津々だった。
なんでそういうことになったのかとか。
口元のピアスはドリンクが漏れないのかとか。
衛生面はどうしてるのかとか。
でも、ただ次々ピアスを開ける計画の話をしていた。
途中から全然どうでも良かった。
マニアとど素人をつなぐように話す。
これが分かれ目である。