「見せ前」いい文章書きたい!
僕はみうらじゅんに大いに影響を受けている。彼の代表作としてよく言われているのが、「ゆるキャラ」だ。地方の特産品をイメージしたよくわからないご当地マスコットだ。いまでこそゆるキャラグランプリなんてあるが、ゆるキャラを言い始めたころには、「うちのマスコットはゆるくない!」なんて今では赤面モノのクレームもあったらしい。社会に受け入れられないとなかなかつらい。
ゆるキャラこそヒットしたが、たくさんのアイデアを彼の本の端々にみることができる。彼は数知れないアイデアの中からゆるキャラをヒットさせた。もちろんその影には、日の目を見ないアイデアもたくさんある。
アイデアを形にするのは簡単ではない。大抵なら、恥ずかしいから、うまくいかないから、と明日には億万長者になっているかもしれないアイデアを持ちながら、自分の頭の中だけで「なんて素晴らしいアイデアだ!」といばり散らしているだけだ。
彼曰く、「見せ前(みせぜん)」とは、見せる前提で生きること。ことに、ご当地でよくわからないもの(ゆるキャラ、いやげ物、勝手に観光協会)を見つける旅行も誰かに紹介することを目的にしているらしい。
詳しいことはggrか、本を読もう。みうらじゅんの本は面白い&読みやすいから最高に元気になる。難かしい哲学書や、あほらしい会社の書類に飽き飽きしたら読んでみよう。
さて、「見せ前」はあらゆることで使える。例えば、旅行へ出かける。インスタ映えなポイントで写真を撮って、インスタにアップして5分で帰る。これはサイコーにカンタンな見せ前だ。誰かに見せることだけを前提に旅行しているから。
この文章だって、誰かに見せることを前提に書いている。「だから何?」って思うだろうが、「新しい曲見つけた!これ友達におしえたーい」と思えることはとても幸せなことだ。誰かに見せることを思いながら生きてみる。
見せることが前提だから、何か探さなくてはいけない。それは新しい「もの」でもいいし、新しい「視点」でもいい。新しい「景色」でもいいし。
そうするだけで、新しいことに気づける。「何か面白いことないかなー」と探すだけでも、「これ面白いよ!」と教えることでも、楽しくなる。それはどういう形でもいい。noteのような文章でも、zineのような写真と文章でも。
なんにせよ、見せる=発見する、だ。