くしゃみは助かるのか
「くしゃみ助かる」という文化がある。
くしゃみとはそこはかとなくプライベートな行為だ。出るものはしょうがないが、堅苦しい場面やフォーマルな場では気が引けてしまう。職場ですら、できるだけ抑えてくしゃみをする人もいるくらいだ。
なぜ、公の場でのくしゃみを躊躇ってしまうのだろうか。くしゃみはどうしても大きな音がしてしまい、周りを不快にさせてしまう場合がある。にも関わらずくしゃみをするということは、周りの迷惑を考えないマナーのなっていない奴だという世の中の風潮があるからだろう。
そのためか、テレビのような公共の場で、芸能人がくしゃみをする場面というのは全くと言っていいほど見かけない。
そのためかむしろ彼らのくしゃみというのは希少性がある。特にファンにとってはくしゃみのような生理現象を目の当たりにするというのは非常にラッキーな出来事なのだ。
ところで、最近はテレビよりむしろ、youtubeのような動画サイトに注目が集まる。
特に個人による生放送、いわゆる配信と呼ばれるジャンルは、大半が受け手として楽しんでいた動画を、送り手として多くの人に届ける自己発信の道具へと変えた。
様々な配信者が現れる中で、ファンも様々な層が現れてきた。
その中の一部が「くしゃみ助かる」民として日々自分の推しを追いかけているという。
実際、推しのくしゃみというのは助かるのだ。プライベートな感じがすごくいい。「この子こういう感じでくしゃみするんだー」みたいな。キモイね。さすがに投げ銭はしないけど、くしゃみのシーンを切り抜いた動画とか漁ってみたり。
ほんとなにやってんだろ。
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