フナとわたし
部屋とワイシャツとわたし。
くらいの気持ちで書いている。フナとわたし。
ポエムだ。
仕事で疲れたなぁと思うが、フナを思い出すと少し癒される。
晴れた日の縁側みたいに、釣り堀の桟橋に座って浮きをぼーっと眺める。
たまに管理人のおっちゃんがまわってきて釣れていないと報告をする。
初日は金魚釣り堀で竿を借りて2匹釣った。
次の週はタックルベリー(中古釣具屋)で2000円の竹竿といもグルという餌と仕掛けセットを買ってヘラブナに挑んだ。
仕掛けセットなのに浮きが立たない。管理人のおっちゃんが「これも持ってないんだろー」竿掛けや万力も貸してくれて、錘の調整もしてくれた。浮きが立つようになった。
おっちゃんは私が釣れずにがっかりして途中で帰るのかと思っていたようで、1匹だけでも釣れるようにと色々と助けてくれたのだが釣れなかった。
4時間ほどぐだぐだしていた。
でも釣り堀にはフナがいることはわかっているし、対岸にいる人がたまに連れているのは見えたから装備と技術が足りないのであろう。
帰りがけに次何を買ったらいいのか聞いたら「段底」と「力玉」とのこと。
フナ釣りは2つ針があるのだが、その針の高さに差をつけて、魚を寄せる用のバラケ餌を、下に食わせるための餌をつけるということらしい。
その日の帰りはまたタックルベリーに寄って、万力と竿掛けのパーツを買った。「パーツ」というのはなんかいちいち高いのだ。竿が2000円しかしないのに竿掛け万力に16000円も出せない。だから不足がある1000円の万力っぽいものと、200円の竿掛けっぽい棒を買った。残りは3Dプリンターでなんとかすることにした。
段底と力玉も手に入れた。段底の袋を見ると「基本の作り方 段底+粉戦+水」とある。粉戦・・・。また必要なものが増えた。
RPGの主人公のようだ。強化素材が足りないと言われる。
もちろん粉戦も手に入れた。力玉はさなぎ粉をまぶすと集魚力が増すらしい。粉戦を砕いてまぶしてみた。色同じだし。(粉戦はいい魚の香りらしく、猫が寄ってくる。)
浮きも買ってウキウキしている。(竿より高かった)
こんなことで、仕事はちょっとつらいなぁと思いながらも、
わたしはあの縁側のような釣りの時間を思い出して
心の安定をはかっている。
こんなタイトルを付けたくせにまだフナは釣れていない。
思いを馳せている。