塾経営者の必ず負けるセミナー
こんなものがFAXで送られてきた。塾経営者必見だという。参加費3000円。
このセミナーで取り上げられている必勝テーマが、なんとも古いテーマではないか。
僕の経営している塾にはどれもあてはまらない内容だからだ。
【テーマ1 塾専用チラシ作成ノウハウ】について
塾のチラシをばらまいたりすることをしばらくしていない。塾を開いたばかりの1年目に、近隣の家にポスティングしたが、それっきり配ったことはない。
何人か生徒が集まれば、あとはその子達に力を入れていけば自然と生徒は集まってきた。生徒達が生きる宣伝マンなのだ。
軌道に乗ったあとにチラシをばらまかなければいけなくなるのは、塾を途中で辞めていく人が多いからだろう。辞める人が少なければ、ネズミ算式に口コミが広がっていく。塾は今年で4年目になるので、卒業生は50人くらい出している。
卒業生の保護者の口コミは最強
彼ら卒業生の保護者の口コミは絶大である。「あそこの塾は通わせて良かった」となった保護者は、いつまでも宣伝してくれる。
受験を終えた保護者は、受験を抱えている保護者からは絶対的な信者となる。下剋上受験にも書かれていたけど、受験生を持つ親の悩み相談では、必ずといっていいほど受験終了した保護者が登場する。
「うちの子の場合・・・だった」
このフレーズに弱いのだ。受験生を抱える保護者は、その情報にひれ伏すだけ。反論のしようもない。「うちの子にも、試したい」という気持ちになってしまう。
だから塾屋は、満足して卒業する生徒や保護者をたくさん量産していくことに努めていけばいい。単純な話なんだけど、そういう努力をせずに、チラシ作りのテクニックなど学んだって仕方がないのだ。
チラシの時代ではない
付け加えておくと、塾経営での広告費は、チラシ関連が高い。チラシ作成とそれを配布する費用だ。
うちの塾では、これにかける費用はゼロだ。広告費は塾のHPの維持費ぐらい。
この塾のHPもブログ記事を3年で1000記事くらい書いたら広告収入の方が上回るようになってきた。4年目の今年は、オリジナル教材の販売もしているのでHPはむしろ収入源になりつつある。
【テーマ2 個人塾で生徒100名集める集客術】
【テーマ3 講師採用必勝のノウハウ】について
テーマ2については、個人塾では100名も生徒を集める必要はないのだ。
これはテーマ3とも絡むことだけど、もし100名集めて回すには働く人が必要だろう。
そうすると求人をしなければならない。
そこにコストがかかる。
また、雇った後の教育もそうだ。100名分の売り上げは上がるけど、人件費にかかるコストもそれだけ多くなる。
利益を多くするには、働き手からピンハネすればいいんだけど、そういうことはやりたくない。独立するまでそれをやられていたわけだからなおさら。
個人塾は1人で回して、成績も上がって利益を出せる仕組みを考えた方がいい。これが長年塾屋をやって辿り着いた結論だ。具体的な内容についてはまた今度。
個人塾経営まとめ
●チラシでの宣伝は不要。塾生に力を入れて宣伝マンとしよう。卒業後は、その保護者が最強の宣伝マンとなる。
●HPはうまく使えば収入源にできる
●1人で回せる仕組みを考えろ
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