天皇賞(秋) 傾向と対策
2022年 イクイノックス
人気構成:やや5強型
1人気2.6倍 イクイノックス
2人気4.4倍 シャフリヤール
3人気5.0倍 ジャックドール
4人気7.3倍 ダノンベルーガ
5人気9.1倍 ジオグリフ
6人気20.9倍 マリアエレーナ
1人気はダービー2着馬で休養明けのイクイノックス。上位人気にダービー1人気4着のダノンベルーガや皐月賞勝ち馬でダービー4人気7着のジオグリフも入っていたので、1人気でも極端に辛くない人気だった。1人気完勝。
2人気シャフリヤールは海外競馬からの休養明け参戦。3歳馬が人気になってくれて、それほど辛くない人気だったが5着に終わっている。
3人気ジャックドールは札幌記念3人気1着から。札幌記念で人気を分け合って接戦したパンサラッサが今回7人気と下位人気だったので、人気先行感があった。結果は4着。
2着にはその穴ポジションのパンサラッサが入った。上位人気に僅差実績のあるジャックドールが入っていたので、かなり穴ポジションで走りやすい状態だった。
3着には4人気のダノンベルーガ。こちらもダービーで人気を分け合ったイクイノックスが1人気だったので人気的には楽なポジションだった。勝ちきれなかったのは充実期を過ぎてしまったからなのかもしれない。秋の天皇賞後のジャパンカップでも2人気5着と人気を裏切っている。イクイノックスはここを勝って有馬も連勝したのとは対照的だ。3歳馬は春からの伸び率も勘定に入れる必要がある。
2021年 エフフォーリア
人気構成:三強型
1人気2.5倍 コントレイル
2人気2.8倍 グランアレグリア
3人気3.4倍 エフフォーリア
4人気19.6倍 カレンブーケドール
5人気23.3倍 ポタジェ
中長距離中心馬のコントレイル、マイル路線中心馬のグランアレグリア、3歳中心馬のエフフォーリアの3強型。
勝ったのは3歳馬のエフフォーリア。コントレイルやグランアレグリアは若干人気で勝てなくなり始めていたところだったのと、斤量でも軽い3歳馬に軍配が上がった。2022年のイクイノックスもそうだが菊花賞に回らずに古馬戦線に入ってくる3歳の中心馬はそれなりの賞賛あってのことなのかもしれない。人気でも切りづらいところ。
2020年 アーモンドアイ
人気構成:集中型
1人気1.4倍 アーモンドアイ
2人気4.4倍 クロノジェネシス
3人気13.3倍 ダノンキングリー
4人気16.7倍 キセキ
5人気17.4倍 フィエールマン
2019年も勝ったアーモンドアイに人気が集中。2020年はマイルのG1を2戦し1勝し休養明けで参戦し、ここも集中人気で連覇した。マイル実績がある方が東京2000mは安定しやすいのかもしれない。
2着には5人気フィエールマン。春の天皇賞1人気1着からの休養明けだった。本来であれば長距離タイプには東京2000は向かないように思えるが、出走馬の中では有馬記念で今回集中人気のアーモンドアイに先着していることや、春の天皇賞で辛い1人気で勝っているように充実期に入っていたのも好走要因にありそう。あまり一般化でしづらい激走ではある。今回出走していた4人気の菊花賞馬キセキも長距離タイプだが5着に終わっている(2018の秋の天皇賞は3着)。
3着には2人気のクロノジェネシス。宝塚記念2人気1着後だった。秋華賞勝ちや大阪杯2着の実績もあるように2000mのスピード勝負にも実績のある馬だった。フィエールマンが穴ポジションで2着に入られたが、本来であればこの馬も勝ち負けできる実績だったと言える。この後の有馬記念は1人気で勝っている。
2019年 アーモンドアイ
人気構成:集中型
1人気1.6倍 アーモンドアイ
2人気3.4倍 サートゥルナーリア
3人気9.5倍 ダノンプレミアム
4人気18.7倍 ワグネリアン
5人気19.1倍 スワーヴリチャード
安田記念1人気3着のアーモンドアイが休養明け1人気で完勝。マイルG1戦で上位争いしている実績馬はここで安定しやすい。
2着には安田記念でアーモンドアイと人気を分け合って2人気だったダノンプレミアムが入った。安田記念では人気凡走したもののマイル重賞3勝している中距離馬で安定しやすい実績馬だった。
3着には安田記念3人気2着だった6人気アエロリット。こちらもマイル実績豊富。2000mでの実績がなかった分の3着か。
2人気のサートゥルナーリアは菊花賞回避して秋の天皇賞に来たパターン。ここでは人気凡走。有馬記念で2着しているように、菊花賞回避の3歳馬は秋の中長距離G1では馬券に絡んできやすい。
2018年 レイデオロ
人気構成:2強型
1人気2.5倍 スワーヴリチャード
2人気3.1倍 レイデオロ
3人気7.0倍 マカヒキ
4人気9.6倍 サングレーザー
5人気12.7倍 アルアイン
1人気はスワーヴリチャード。安田記念1人気3着後休養明けだった。結果は10着。安田記念は出走しているものの勝っておらず、実績も長距離が中心だったので、こういうタイプは休養明けの人気では危ないだろう。
勝ったのは2人気レイデオロ。こちらも最近は長距離中心の出走だったものの、オールカマーを勝っての参戦だった。ある程度出走メンバーとの対戦で実力的にここでも通用しそうな戦歴だったのと、春競馬を使わなかったのでピークを秋以降に持ってこれたのがスワーヴとの違いかもしれない。この後の有馬記念でも1人気2着に入っている。
秋の天皇賞らしい好走は2着の4人気サングレーザー。マイル実績あって札幌記念2人気1着後だった。このタイプは安定して走るので馬券的に買いやすいだろう。
まとめ
秋初戦やトライアルから2戦目になりやすいG1。基本的に勝ち馬は巻き返しよりも、トーナメント決戦のように最先着の馬の中から出やすい。
⚫︎菊花賞回避の3歳中心馬は人気でも切りづらい
⚫︎マイル実績ある中距離実績馬は安定して好走する