村カフェができるまで その1
「村カフェ」って
すでにどこかにあったりするんだろうか。
この3日間ぐらいで、私が将来やりたいことへの輪郭がはっきりしてきたから具体的に書き起こしておこうと思う。
名付けて、『村カフェができるまで その1』。
「その1」としたのは、そう書いておけばそのうち「その2」を書く日がくると思ったから。本腰を入れて「村カフェ」を立ち上げようと考えているわけではない。構想だけを作り上げていく作戦だ。
これって誰かがやってたような気がする。「カフェ明星」のZINEにあったのかな。
私に知恵を与えてくれた人、ありがとう。
「村カフェ」の構想については、
"おやこカフェほっくる"のオーナーである小山訓久さんが書いた『親子カフェのつくりかた』という本になぞらえて「村カフェ」のレシピをつくることにする。
この本はなによりモチベーションをあげてくれるし、地域の居場所づくりに必要なノウハウや継続させる運営と経営の方法について詳しい説明が載っていて、とても勉強になった。
さて、
本にある質問に、発起人の私が答える形でレシピづくりを進めてみよう。
Q1.どうしてやりたいのか?
私の第一の動機は「実家を空き家にしたくない」だ。二世帯住宅型で、部屋がいくつもある実家に住んでいるのは、両親2人だけ。兄弟はいるけど帰る予定はない。両親はゆくゆくあの家を売ろうと考えている。でも、私は実家の間取りや周りの環境も好きだから誰にも売ってほしくないし、空き家になって廃れてしまう未来がくるのも嫌だ。だから実家を人の集まる場所にして、私がいてもいなくても、そこにあり続けられるものにしたい。
なぜ実家にこだわるのかといえばあの家の間取りとロケーションが最高だからだ。親の話では遊びに来る人たちも気に入ってくれるそうだから、私の実家でリラックスできる人は他にもいるんじゃないかと期待している。
Q2.どんな営業スタイルがいいか?
本で紹介されている"おやこカフェほっくる"は、子育て中の親子を対象にしている。子どものいるママが出かけられる日中は赤ちゃんとママがランチできる時間になっていて、夕方以降は中高生の学びの場として活用しているらしい。著者の言葉を借りると、「午前中は赤ちゃんとお母さんが集まり、夕方からは中高生の集まる二毛作」である。
じゃあ、私はどんなスタイルにしたいか。
地域の人口層を考えると、子育て世代より後期高齢者世代の方が圧倒的に多いから、午前中は高齢者の集える場所にしたい。
朝早いのが得意なおじいちゃんおばあちゃんに運営を任せて、朝のラジオ体操とか、農作物づくりとか、藁細工みたいな手仕事とか、みんなが遺したい、やってみたい体験をしながら井戸端会議のできる場所になるといい。
一方で、子育て世代の家族にも来てもらいたい。やっぱり小さな子どもがいると、活気が出て賑わう。普段は一人暮らしのじいちゃんばあちゃんも心癒されるはずだ。だから、ランチタイムには高齢者も小さな子ども連れの家族も落ち着いて食事ができるような空間にしたい。
そのためには、やっぱり縁側と畳の座敷が欠かせない。
そして1番メインにしたいのは、次世代を担う中高生と若者たち。だから、夕方以降も使えるようにしたい。暗くなると1人で帰れなくなるし次の日に響くから、平日は夜20時までが限界。
週末にはみんなが集って農体験や地域行事に参加できるようなイベントも開催したい。部屋はいくつか確保できそうだから、宿泊もできるとなお楽しいと思う。
ということで、私が理想とする営業スタイルは"三毛作"。「地域の高齢者」と「子育て家族」と「次世代の若者たち」が、その場でイベントに参加したり、食事をしたりしながら交流できる場所にしていく。
Q3.どんな親子に来て欲しいのか?
『親子カフェのつくりかた』では親子が対象だから、こういう質問になっている。でも、私の場合は親子のみを対象としない。むしろ、親子はメインの対象じゃない。
呼び込みたいのは地域の高齢者と次世代の若者。特に、かつては元気に働いていたけど退職後、暇を持て余して居場所をなくしていたり、家庭や子どもをもたずに1人で暮らしていたりする高齢者に来てほしい。
そして、大事なのは若者。高齢者がこれまでの人生で経験し、勝ち得た知恵を、横のつながりだけで終わらせるのはもったいない。下の世代に繋ぐことができれば、その土地の文化は守られる。
だから、若者にも足を運んでもらえる場所にしたい。生まれは問わない。同じ土地にいて、馴染めず居場所のない中高生でもいいし、都会に疲れて田舎暮らしをしてみたい若者でもいい。海外から来たエネルギッシュな外国人でもいいかもしれない。とにかく文化をつなぎ、新しい未来をつくってくれる若者を集めたい。
Q4.地域はどう変わるのか?
地域がどう変わるのか。
それは明るく、楽しくなる。賑やかになる。
住んでいる人の顔が柔らかくなる。
眉間に深く刻み込まれた皺が少し薄くなる。
あとは、少しでも地域の人口が増えると嬉しい。
若い人たちの移住が増えて、年齢層が若くなってくれるとなお嬉しい。
それから、地域にいる人たちは自分たちの魅力に気がつく。当たり前にしてきた仕事や生活に、価値や魅力を見出すことができるようになる。
その地を知らない人たちには、その土地の魅力が伝わる。こんなところに、こんな良いところがあったんだって新たな発見ができる。
最後に、この「村カフェ」のウリを考えてみる。
ウリとは、この店に行くとどんな良いことがあるのかというメリットのこと。たぶんこれが、人を集めるカギになる。
絶対に守りたいことは、
「安心で安全な場所にする」ってこと。
開けていて、中の様子が外からでも見えるような建物や場所にしたい。そうすれば、周りに住む人たちは何をしているかが分かって安心するだろうし、初めての人も足を運びやすい。
あとは、「学び」や「気づき」がテーマのイベントがあること。でも勉強会みたいにかしこまった感じじゃなくて、体験ありきの活動にしたい。
たまには「哲学カフェ」みたいに1つのテーマで語り合うっていう時間があってもいいと思う。それが町おこしや地域活性化につながるようなアイデアを生んで、行動に起こしてくれる人が出てくると最高。
けっこう「村カフェ」のイメージを具体的にすることができた。質問に答えると、自分の考えがよりくっきりしてくることってある。
参考にしている『親子カフェのつくりかた』では、このあと現実的に立地や収益、お客様からのイメージやニーズについて考えていく。
でも私は構想止まりなので、この辺りで終わりにしよう。次は『村カフェができるまで その2』でまとめる。
その時までに賛同者やアドバイザーがつくれるといいなぁ。そしたら、いよいよ本格始動になると思うけど。
長文を最後まで読んでいただき、
ありがとうございます!
私と同じ地域でも違う土地の方も、「村カフェ」いいなと思ったら、あなたのタイミングで連絡ください。
「面白そうだね」でも、「私もやろうと思ってるんです!」でも、「もうここでやってるよー」でも、「それって本当にできんの?」でもなんでもいいです。
気になった方からのコメント待ってまーす📝