はじめの一歩
言いたいことが言えない。
やっとの思いで言葉を放てば、角が立つ。
気持ちを伝えるって難しい。
「アサーション」という単語をよく見聞きするようになった。相手を認め、自分を大切にするコミュニケーション。
マウントを取るように攻撃的な「アグレッシブ」でもなく、いつも言いなりの受身的な「ノン・アサーション」でもなく、
わたしとあなたが対等になれる「アサーティブ」な関係をつくるのが「アサーション」。
本でも読んだし、話も聞いた。こんな言い方してみたら、とアドバイスももらった。
そのたびに反省が先にくる私は、落ち込む。
私の中の「アサーション」ができる人たちを想像すると、キラキラ輝いてみえる。
一方、私は…と卑屈になってしまうのだ。
でも、今日は違っていた。
アサーティブに意見を伝えるための基本型を教わったのだ。
どうやら意見を伝える手順が重要らしい。
「DESC法」に習うと、こうなる。
①Describe
客観的な事実を伝え、相手と状況を共有する。
②Explain
自分の考えや気持ちを伝える。
③Specify
解決策や妥協案などを提案する。
④Choose
相手の考えを聞き、選択肢を示す。
コミュニケーションには型があって、
それに当てはめて会話したら状況が良くなる。
そう思うと、なんだぁって、気が楽になった。
コミュニケーションって要は技術の問題か。
一時期、
「コミュ障」って言葉が取り上げらるようになって、自分も過剰に意識した。
「コミュ障」と判断されれば人間性を否定されたも同じだと、錯覚をしていた。
でも、
コミュニケーションは単なる技術で、
練習をすれば改善されるのだとしたら
コミュニケーション能力の低さはただの知識不足。
知識と経験によって、
いくらでも高めることはできる。
気持ちを伝えるって難しい。
けど、練習のしがいがあるな。
そんな風に思えた今日は、
一歩を踏み出せた日なのかもしれない。