7172(JIA)決算発表からストップ高、その実力は本当か?
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5/2 記事追記
1.会社概要
オペレーティング・リースや環境エネルギー、パーツアウト・コンバージョン、金融ソリューションなどの事業を展開している。主力のオペレーティング・リース事業では航空機やコンテナを対象としたリースを提供し、全国の金融機関や税務・会計事務所とのネットワークを通じて中堅・中小企業に販売している。環境エネルギー事業では太陽光発電所の開発と運営管理を行っており、その他の事業には証券、プライベート・エクイティ投資、M&Aアドバイザリー、保険代理店、アグリ&バイオ、メディア関連のビジネスなどがある。また、過去数年間に太陽光発電事業のファンド組成やメディア事業への参入、株式取得、航空機の購入、子会社化、不動産商品の販売などの動きを見せている。
2.最新決算
2023/03 1Q 2024/03 1Q
売上3913(+73.6%) 9016(+130.4%)
原価902(-13.2%) 2242(+148.6%)
粗利3011(+147.8%) 6774(+125.0%)
営利1341(+6605%) 4811(+258.8%)
経常901(-55.6%) 5670(+529.3%)
純利597(-67.5%) 4083(+583.9%)
EPS 9.9円 67.5円
3.ここまでの決算と株価とPER
2024.4.30(1Q決算)
経常6.3倍増益
直後株価1090円→1433円
PER15.33倍→20.2倍
2024.2.9(本決算)
経常黒字転換(10月→12月)+16円減配
直後株価913円→940円
PER18.52倍→13.22倍
2023.12.28(上方修正)
経常1%上方修正
直後株価949円→824円
PER19.29倍→16.73倍
2023.10.31(3Q決算)
経常-44.3%減益
直後株価995円→982円
PER20.22倍→19.96倍
2023.7.31(2Q決算)
経常-63.4%減益
直後株価809円→883円
PER16.44倍→17.94倍
2023.7.20(上方修正)
経常50.4%上方修正
直後株価732円→796円
PER17.86倍→16.19倍
2023.4.28(1Q決算)
経常-56%
直後株価689円→705円
PER16.80倍→17.21倍
4.これまでの決算からの考察
23年1Q決算は、減益経常となっているものの、上期の計画は経常540に対して901と超過している。また営利率も前年同期比で0.9%→34.3%と良い決算であった。その後に2回の上方修正。
そして24年の1Q決算も、上期の計画経常4000に対して、5670と超過している。また、営利率も34.3%から53.4%と大幅に改善されている。
上記のような事実から考察するに、今年も上方修正を行ってくる可能性が極めて高い。しかも前年の株価推移を見ても上方修正については、株価に織り込まれていない可能性が高い。
また、下図中期経営計画をご覧いただきたい。
2026年には、純利益250億円と今回予想値の約5倍を目標にしている。
2023年中では、純利益10倍を目標としていたが、今回の決算において、これが現実味を帯びてきている可能性が高い。
ストップ高の翌日は陰線と、投資家からはまだ懐疑的な見方をされている可能性もあるが、250億円の純利益になった場合のPERを計算してみよう。
時価総額874億円÷純利益250億円
=PER3.49倍
3.49倍が高いか安いかは投資家次第である。
ただ現在のPER約20倍として、計算すると
現在 PER20.2倍÷未来 PER3.49倍
=5.78倍×1433円
=8294円
この8294円が現在のEPSのままであると、PER100倍くらいになる。
ここまで許容はできるのだろうか?
5.同業他社比較
7172JIAは、オペレーティング・リース会社。
同業他社としては、
7148(FPG)
5834(SBIリーシング)
8424(芙蓉リース)
8425(みずほリース)
8439(東京センチュリー)
8566(リコーリース)
8593(三菱HCキャピ)
8929(青山財産ネット)
9761(東海リース)
上記銘柄が挙げられるのではないか?この銘柄との比較を今後考えていきたい。
この記事では、銘柄を推奨しているものではありません。あくまで考察です。投資判断はご自身にて行っていただきますようお願いいたします。
読者に損害が生じても、著者はいかなる責任も負いません。取引銘柄の選択、売買価格等の判断はご自身の責任で行ってください。