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第27回鎌倉同人会講座 北条義時とその時代(2024.7.17)

 第27回鎌倉同人会講座は2024年7月17日に鎌倉生涯学習センターで、「北条義時とその時代」と題して、講師に鎌倉歴史文化交流館学芸員の山本みなみ氏を迎えて開催されました。当日の講座参加者は28名でした。
 山本みなみ氏は、“北条義時は2022年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公で、承久の乱で皇室を討ち、院や天皇を配流し、そして、源氏が三代で途絶えた後、将軍から政治の実権を奪った陰険な策謀家というマイナスのイメージも強いですが、源頼朝を支え、京都の朝廷までも武力で打ち負かすことで、武家政権の基礎を固めたことも事実です。それに加えて、地方武士の家の次男から本格的な武家政権・鎌倉幕府を確立した権力者だったのです”と語り、文献史学や考古学的な視点から、史跡北条氏邸址の発掘調査など最新の研究成果から、写真や古地図、古文書などを駆使して、北条義時の実像に迫りました。

講師の山本みなみ氏

 山本みなみ氏は北条義時の素顔について、「源頼朝との出会い」、「武家政権の中枢へ」、「執権政治確立への途」、「承久の乱での勝利」、「死をめぐる謎と後の鎌倉」という流れで素顔にふれ、最後に、“心猛き人、冷静沈着、機敏な対処、真面目、有能な政治家と評し、源頼朝の妻政子の権威を背景に政治実務に奔走しながら、姉弟の二人で、幕府瓦解の危機を乗り越えました”と言って締めくくりました。  
 その後、参加者からの質問に答えながら、二時間に及ぶ熱のこもった講演が終了しました。 

当日の講座の様子

<鎌倉同人会公式サイト>
https://www.kamakura-doujin.com/ 

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