大企業を辞めてニートになれたから将来の道を切り開けた
副業を始めるにも、なにをしたらいいやら考えられない。調べても、実行に移す時間がない。そして余裕がない。
今から5年ほど前の私です。本業一本で生活していた当時の私は、ずっとモヤモヤしたものを抱えていました。
副業するにも、どこから手をつければいいか分からない。
こんな状態の人は珍しくないと思います。
そんな状況をどうやって打開したか?それは、ニートになったからです。
とバカにされるかもしれませんが、本人は至って真面目に本気で「ニートになる道」を選びました。そして、副業のきっかけをつかむことに。そんな話をシェアします。
そんなあなたに捧げます。
30代OLがニートになるまで
感情を殺していた会社員時代
当時の私は、会社員でいることにウンザリしていました。
1,000人を超える大企業でメンツは立つけど、張り合いのない仕事。仕事が好きでもないのに、毎日9時過ぎまで会社に残っては月60時間ほどの残業を積み重ね。
悶々としていた私は、誰かに本心を相談できるでもなく、悩み続けていました。せめて何か手がかりをと、早く帰れるときは本屋に寄って副業・起業の手法やネタをあさる日々。
本に書かれているハウツーは、最もなんだけど、どうやって使っていけばいいやら、、、副業未経験の私にとっては壮大すぎるものでした。
なんとなく、、、知識はついていくけど、行動に移せない。失敗が怖い。そもそも時間がとれない。どこから取り組んだらいいやら。
光が差し込みはするけど、出口がまったく見えない絶望だらけでした。
思い切って辞めた、あの冬
そして30を迎えていた私は、ふと思うのです。
再び絶望。(いま読んでも絶望するわ)じゃあ、もう辞めちまえばいいじゃん。
なかば自暴自棄になって、プツっと何かが切れた私は退職を決意。あるものを手放すことに決めました。
どうあがこうが、給与口座にまとまったお金が25日に振り込まれるという「安定」。大企業に勤めていた自分という「プライド」。
手放すのは怖かったけど、それ以上に「自由」を奪われるのが怖かった。
後ろだてなんてない。将来のことなんてまったく目処が立ってない。
ないもの尽くしでしたが、そこは理性を捨て去って退職を選びました。
辞めるのは簡単だった
するすると手続きは進み、正式な宣言から1か月後には退職。
不安にかられるかと思いきや、退職した日は清々しい気持ちでいられたのでした。だって、安定やプライドを手放した先には、いいことしかなかったから。
前向きニートになって得たもの/手放したもの
自由な時間を得た
そこで手にしたのは、膨大な時間でした。
毎日8時間はオフィスに拘束されていた腹いせに(笑)、平日の昼間は散歩に出かけました。平日の日中にも関わらず
のんびり過ごす人
ジョギングで身体を動かす人
食事を楽しむ人
など、さまざまな人を見かけました。
そうか、こんな生き方だってあるんだと、カゴから解き放たれた鳥のように自由を感じました。
不自由な人間関係を手放せた
そして、いちばんのストレスだった会社内での人間関係からおさらばできました。
当時は人間嫌いがひどく、周りの人すべてが敵に見えていました。ハリネズミ状態です。
お局からチクチク言われたり、陰でコソコソ言われてるんじゃないかというストレスから解放、、、ほんと、これだけで辞めて良かったと思いました。
そんな「前向きニート」となった私は、自由な時間を使って新しい景色を見て、新たな世界へ飛び込むのでした。
親しい人とも一時的に距離を置いた
もともと交友関係が広い方ではありませんが、わずかにいる親しい友人や家族とも距離をとりました。
だって、立派に社会人やってた人が突如ニートになるんですもん。だいぶ心配されます。今になって言われるのは
このままニート生活から抜け出さなかったらどうしようかと思った
相談もなく決められてショックだった……
相談したら、まちがいなく止められますからね。あえて話さなかったんです。
母からはソッと手紙をもらい、相談もなく退職を決めてしまったのが悲しかったという旨。(読み終えて、静かに泣きました)
はい、端から見ればそうだと思います。親しい人間を傷付けるかもしれません。
だけど、、、自分の人生ですよ?もう成人を過ぎれば大人。ごはんは一人で食べられるし、なんとか生きていける。
それなのに、未就学の子どものように扱われることに「OK」と言っているようなもの。
自分以外の人間の意見を尊重し続けていたら、自分の夢は叶わない。これに気付けてから、私は変わることができました。
前向きニート期間にやったこと
そんな自由の身になってやったことは2つ。
思いっきり休んだ
まずは、思いっきり休みました。寝ました。
しっかり眠れるだけで、体力も気力も戻っていきました。睡眠は大事。
自分と向き合った
とことん自分自身と向き合いました。
いわゆる「自己分析」をするため、思考を書き出す日々。
自分がどんな過去を歩んできて、今はどういう状態で、どんな未来を生きたいか。
当時も今も明確に未来は描けないけれど、過去の自分をなぞっていくと「好き」や「得意」の傾向が浮き上がっていくんですよね。
それらをネタに副業として取り組んでみようと進みだせたのでした。(それがnoteの執筆でした)
前向きニートになるなら守ってほしい条件
とまあ、いいことを並べてきましたが、もし気持ちが揺れているとすれば、助言を1つさせてください。
資金面|半年〜1年は暮らせるだけの生活資金を蓄えてから
あなた一人で暮らせるだけの資金を手元に持ってから、ニートに突入しましょう。
当然ながら、ニートになったら収入がありません。家賃や光熱費、食費など手元から流れ出るばかりです。
ココが手薄だと、心もすり減る恐れがあります。
全く手元にないなら、一人暮らしをやめて実家に帰ることも考えてみてください。出費の大半を占める家賃や光熱費だけでなく、食費など出費の多くがおさえられます。
そんなわけで、ぶっちゃけた話、帰る家さえあればいつでも前向きニートになれるのです。
・・・
私の場合、400万円以上は手元にあったので、資金面ではまったく心配がなく過ごせました。(30万円×12か月)このあたりの水準は個人差があると思います。あなたの適正値を考えてみてください。
口座に現金がいくら入っているか、ご存知ですか?(私はぼんやりとしか把握していなかった)余裕がないと、お金の管理をキチッとできないんですよね。その数字と向き合うだけでも、気持ちは変わってきます。
思うこと
器用な人はどちらもやればいい
器用な人は、本業で働きながらも副業がスタートできると思います。むしろ、ニートで収入ゼロになることはリスクではあります。
でも、私のように
考える余裕がない
爆発しそう
こんな状況の中、新しいことを考えるなんてムリです。だってしんどいんだもん。ただでさえ頑張ってるんだし。
だから、思い切って「前向きニートになること」は1つの手法としてオススメします。
また戻れるよ
かといって、何年も続けていたわけではありませんでした。前向きニートだったのは半年の間だけ。
ブランクから不安はありましたが、あっという間に会社員に復帰できました。
ぶっちゃけ、、、1年は前向きニートを続ける計画でした。でも支えてくれている家族や友人に申し訳ないなという気持ちと、生活を立て直した自信がちょっぴりついたので、社会復帰できると考えたのです。
そんな中では、会社員での本業と新たに取り組む副業は成立できたので、あのタイミングで復帰してよかったと思ってます。副業は活力にもなりますからね!
あなたに伝えておきたいこと
再就職での収入は、転職前と比べるとガクッと落ちましたが、5年後の今はその水準が戻りつつあります。貧乏どころか、心身ともに豊かに暮らしています。
だから、だいじょうぶです。少なくとも、こうやって文章を読んでくださるあなたは賢い。変えたいという気持ちもあって、勇気がほんのちょっとあればいいだけ。それをこのnoteがあと押しできればうれしいです。
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ただ、1つ言えるのは、ネタもなくいきなり企業は失敗するぞって話です。
と、過去の自分に問いたい。
給与所得をもらったことしかないやつが、事業所得を稼げるわけありません。だって、そんな練習してこなかったんだもの。
毎日、決まった時間に出社して、勤勉に働く。その練習は、学生時代から続けてきました。
一方で、物を仕入れて売ったことは?コンテンツを生み出して買ってもらったことは?学校では教えてくれませんよね。練習量が圧倒的に足りません。
言い方を変えれば、練習すればできるようになります。
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そんなわけで、前向きニートのススメでした。本業がつまらないしイヤで仕方ない、副業にどう取り組んだらいいやら……という頭がパンク状態のあなたには選択肢の1つとして参考になれば幸いです。