1000年前からのお友達へ
以前にもnoteで書いている道で座りこんだお爺さんを家まで送って1000年前からの友達に会ったようだ。と言われあれから半年、、
彼は人付き合いが苦手で個性が強く頑固のかたまりだった。あまりにもほっておけない状況で、草刈りや家事代行として関わる形となっていった。
付き合うなかで私は自分の理解を超えた生き様に接し、今まで味わった事のないような怒りや人のさがへの深い悲しみを感じた。
だけどこの出会いの意味が私にはとても大事なものだと思えて仕方なくて、彼と真剣に向き合った。
彼はいつも分かってくれないだろうけれど、と前置きをいれながら、自分の想いを何よりも頑なに守って生き抜きたいんだ。みたいなことを私にポロリポロリと伝えてくれた。
誰にも頼らず、最後は野垂れ死にたいんだ。と。この世の中で、そんな事できるのかな。
この強い意志、すごいと思った。
ただ現実が色々襲いかかる。
視力が低下し外にも出歩けず、私1人じゃ無理なので社会的なサポートを少しずつ取り入れてもらうようになっていった。
最期はその強烈な意志を支えようとする周囲のサポートができていた。幸せだったと私は思う。
家族に頼まれ今は彼の遺品整理をしている。
ひょんな出会いから半年程度かな、こんなにガッツリ彼と向き合うことになるとは。
色々な物から色々な事を想い、なんともやりきれない気持ちで片付けを進めていた。
そんな矢先、ほこりまみれの押し入れの奥の方から丸まったポスターみたいな絵を見つけた。
この荒れ果てたお家に光輝くような美しい菩薩像の絵だった。「菩薩様」と彼の字が添えられていた。あまりにもありがたく早速彼の写真の上に飾った。
彼の中の菩薩さま。だから私はこの出会いが大切なんだと思ったんだ。
出会えて良かった。
ありがとう。