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けものみち作戦

今まで川沿いの土手の草を鎌や機械で刈っていた。刈り草を刈った根元に覆い、自分の中では草マルチとして草が生え辛い感じになればと思ってやっていた。
市役所に草をおいておく提案をしてみたが、刈り草を放置するのは火事の恐れがあるし、土手の刈り草は豪雨の場合、川が詰まってしまうから処分した方がいいとご指導を受けた。
ごもっともだ。

機械刈りをしても1週間で20センチは伸びはじめる元気な草達。どうにかいい感じにできないかな。

草は背丈程の高さにもなり、ツルをもった葉が上からかぶさるように伸びてきて歩道を半分ふさぐようになってきた。歩くのも怖い。
業者が一斉に刈り込み前に実験したい。とまたいつもの熱い想いがこみあげた。

ずっと気になってた、草に覆われた遊歩道。

刈るんじゃなくて、横に倒して踏んでみよう。
けものみちってそんな感じで作られるんじゃなかろうか。

ちょっとさっぱりした気がする。ガソリンも鎌も使わずに身ひとつだ。

遊歩道の右が土手。草をひっくり返して、背丈程の草ボーボーにおばさんが体当たりして根本から草を倒してその上から乗ってズボズボ歩いてみる。
一応ハチさんだけは怒らせないよう気をつけている。
かなりの全身運動。今回は片側だけにしとく。
つる草を裏返し、川辺へ向ける。
遠目でみても怪しいおばさんに映るだろうが、とにかくいける気がしてやってみた。

最近草刈りばかりしていたが、草の根元を踏み倒し、上から踏み付ける行為は生きている草に申し訳ない気がした。草さんには川向こうに向いてもらい、つる草にその上をカバーしてあっちにむいてもらってね。とお願いする気持ちで踏んでみた。
刈ってないので新しい草も生えず、歩道にかからない。
日にちが経ってまた草が上むきに戻ってくるかと心配していたが折れたままだ。ゴミにもなってない。

おあとも自然の草と馴染んでなんかいい感じだなと、また自画自賛してみる。
体力は使うがエコだし自分的には一番いい感じに思う。
最近、この私の活動が市のアダプトプログラムという環境整備のボランティア活動に値すると知り、早速申し込んで受け入れてもらえた。
この川沿いの、みんなのお散歩、マラソンコースを快適にしたい。私なりの気持ちでボランティア枠で整備できる。
市から整備団体として「鎌ひとつ」の名前を入れた小さい看板を設置してくれるらしい。
今まで勝手にやり放題草刈りしてたけど、許可の中でやれる安心感がある。
色々な意見がある。
上手にやりたい。


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