ジュリー・デューティ S1EP2の感想
なんということでしょう。
敬愛するジェームズが相変わらず最高に感じが悪い(誉め言葉)
回を追うごとに人間の小ささが表出してきます。
完全隔離、そして衝撃の事件概要。
第1話で無事選出された陪審員12名と補欠2名。
パパラッチ騒ぎなどの法廷外からの影響を避けるため、審理期間中は裁判所(とホテル)に完全隔離されることが決まりました。
第2話では隔離の詳細が明かされ、電子機器などの没収が行われたのち、裁判所へ移動。いよいよ事件の概要が明らかになります。
理解不能な事件、ぐずぐずな法廷。
裁判初日は、原告側の冒頭陳述からスタート。
原告代理人が3Dアニメーションを投影し、事件の概要を説明してくれます。手際は鮮やかですが…事件が意味不明です。分かる気がするけれど、全くよく分からない。
原告:ジャクリーン(原告代理人:デブラ)
被告:トレバー(被告代理人:ショーン)
被告人トレバーは職場でも薬物を常用するなど、勤務態度が怠慢の男性。(某海賊映画の船長が現代の服を着用しているような外見。)
彼は事件当日も飲酒をし、酩酊状態のまま車で出勤。薬や薬物摂取の乱用から重要な注文を誤った上、Tシャツの中に倒れこみ気絶。商品の山で失禁するという失態を犯し、大損害を出してしまった。
その結果を受け、原告ジャクリーンはクライアントに激怒された。更に商品3000枚を廃棄せざるをえず、会社の業績も悪化してしまった。結果として彼女は重度のうつ状態に陥ってしまい、薬は手放せず、日常で起き上がるのもやっとになってしまった。
…えっ?
いや、事件に大きいも小さいもないと思うのですが…えっ?
なぜ裁判沙汰になったのでしょうか。原告は一体何を被告に求めているのか…次話以降で明らかになると良いのですが。
驚くほど準備ができていない被告代理人
冒頭陳述が終わったところで今度は被告代理人ショーンの番。
なのですが、どうも多忙の方らしく準備が全く整っていない。原告側同様アニメーションを視聴させるつもりだったようだが、「データはクラウドに保存してあるからダウンロードを…」と電波の届く場所を探して法廷内をうろうろする始末。現物が手元にないのですね。
ということで、初日は(信じられないことに)原告側の冒頭弁論だけで法廷が閉じることに。
肩書という魅力
陪審員長になりたい人々
前回は「陪審員に選ばれまい」と必死であがいていた人々。
ですが、選ばれたのなら話は別。なのでしょうか。
判事から「皆さんの中から一人陪審員長を決めてもらいます」との予告を受け、途端にソワソワし始める陪審員たち。
「僕でよければ…」と立候補するものの「いえ、あなたは補欠ですから陪審員長にはなれません」と制される者まで出てくる始末。(言わずもがなジェームズですね)
「自宅では妻に陪審員長と呼ばれている」とか(陪審員用の昼食デリバリーのオーダーを率先して決めることで)「皆をまとめられるところを見せたいの」とか、(高いところのものを取ろうとしてうっかり落ちたティムにかけよっただけなのに)「リーダーとして助けられてよかった」とか、皆さん唐突に謎のリーダーシップを発揮してきます。お口が達者ですね。
はたから見ていると、目立ちたいだけのようにも思えますが、皆さん肩書が欲しいだけなのだと信じたい。私なら、こんな意味不明の裁判の判決に最も重い責任を持つだろう陪審員長なんて、まっぴらごめんですが…
唐突に始まるティムとの思い出
ぐずぐずの法廷シーンに続いては、陪審員たちの控室での昼食中にもハプニングが起こります。陪審員の一人であるティムが、高いところにあるものに手を伸ばそうとして態勢を崩し、そのまま床に腰を打ち付けてしまったのです。救急搬送されるティム。そして…
密着インタビュー演出シーンに切り替わり、陪審員たちは一人ひとりカメラに向かい、ティムの人柄を語るエピソードを口にしてゆきます。彼がいかに素晴らしい人であり、過去にどのような経験をし、現在も周囲にどれだけ貢献しているかを口々に語る陪審員たち。
「えっそんなシーンあったっけ…いつそんな話したんだろう」と困惑する視聴者同様、ティムとの接点がなかった主人公ロナルドも、完全に困惑顔。
そしてなんとロナルドを除いて(なんとジェームズも含まれている!)全員が、ティムから折り鶴をもらったことがあるというのです。
ロナルドの呆気にとられた表情がなんとも印象的です。今話の見どころの一つかもしれません。
そして陪審員長に
ティムは無事でしたが裁判には戻れないため、陪審員1名が繰り上がり、陪審員12名と補欠陪審員1名の13名体制で継続することに。
そして陪審員長選出。判事の「廷吏から助言を受けました。ティムの事件の際、一人だけ動揺せず終始落ち着いていたロナルドに、陪審員長をお願いしたいと思います」とのご指名が。
ロナルドは自身の陪審員番号を呼ばれた瞬間こそびくっとしていましたが、判事の言葉を受け、表情も穏やかに了承しました。
ロナルドは(オフショット風の)カメラインタビューで「陪審員に選ばれたことは光栄だけれど、陪審員長にはなりたくない。力不足だ」と言っていただけに、「あっさり了承するのか…」と見ていて驚きました。ですがその後のシーンの言葉で彼の内情が理解できました。
「投票の結果なら辞退も出来るのに、判事に言われたら受けざるをない」
なるほどね。そういう考え方の方でしたか。個人的には逆の思考回路なので、この考えは斬新でした。
第2話は無事に陪審員長が決定したところで、終了。
次回はロナルドが陪審員長として無双する回…になるはずです。癖強さんだらけなので、四苦八苦でしょうか。ロナルドには頑張って欲しい。
相変わらず感じの悪い男
控えめに言って、最高に感じが悪い
このドラマで突出しているのは、ジェームズ・マースデン(本人役)の役作りの本気度がうかがえるところです。誰がどう見ても感じが悪い。
自ら呼び寄せたパパラッチ騒動で陪審員隔離措置がなされたにも関わらず、「この中にパパラッチと繋がっている人間がいる」と口にしてみたり。
陪審員がホテル隔離される中、自分は官吏を買収して自宅隔離してみたり。
床に倒れたティムを心配した素振りで近づき、彼の手を踏んづけたり。
どう見ても「自分のことにしか興味がない、目立ちたがりの役者風情」。
こんなジェームズ見たくなかった…と思う反面、「こんなにも役作りをしてくるなんて半端じゃない役者魂だな…」とも思うのです。
今話ではティムの退場により補欠陪審員が繰り上がり、ジェームズはただ一人の補欠陪審員になってしまいました。
「補欠っていうのはおまけみたい」としょげたお顔が、最高に哀愁を誘いました。なんて恐ろしい子なの…
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