大井川 関の沢川 田代沢 溯行

ヤマレコ

YAMAP

経緯

 岡ちゃん入れて3人で行く予定だったが木曜に「体調不良で不参加」と連絡あり、この2人で。
 もともと北中川谷や加加森谷など候補に挙げてたが、泊地予想最低気温が0~5℃、でもエエやんね?というとkomahisaさんがビビり入ったwので、どっか標高低いとこで、京都と東京の中間で、どっかないかー、と地形図でザーっと眺めてて、今年は2回 赤石山脈(広い意味で)の谷に行ったので、その辺で標高ひくくて、1泊で丁度ええくらいの…で、ココどない?て思うたんが この関の沢川。
 最初は、大無限山からの南方向の尾根の2098mと1917mの間のコルに詰め上がって、そのまま南に尾根を辿り、尾盛駅に下山するルートを描いてたが、どうにもこうにも長いしup/downもありしんどそう、と思って、泊地から少し下って宇洞沢を詰め上がろうかと思っていた。
 が、「関の沢川」でググると、以下の記録がヒット。

http://www.hamarou.com/plan-result/2013/130720sekinosawa.pdf
田代集落に下山していて、こりゃ比較的楽やし戻ったりせんでええし、ってことで
このルートをマネることにした。

自宅発→前夜泊→出発前

 金曜18時に仕事を終え、近くのスーパーのフードコートで やたらと味の濃い すきうどんを食べ、運転開始。横浜青葉ICから東名に乗り、厚木あたりが渋滞していた。といっても、ほとんど50km/hくらいで流れてて それも15分ほどで通過。味の濃いうどんが多すぎたのか眠くなり、足柄SAで半時間車中仮眠。
 復活し運転再開。ETC深夜割のため静岡SAで車中泊予定だったが、元気やったし、まとまった時間ねたいな、ということで そのままランデブーポイントの道の駅 奥大井なんちゃらを目指した。R362の運転が最初の核心で、勾配15%だとか、ヘアピンカーブ連続だとか、地元の静岡ナンバーの車が狭い道やのに中央わって速度おとさず突っ込んでくるとか、あと、1mの角の鹿がぶつかってきそうになったりした。
 車中泊では寝袋なしでシュラフカバーで寝たが寒かった。今後は冬用寝袋を使おっと。
 まずは田代登山口に車をデポ。登山口を探して田代集落で歩いてた人に訊いたが、最初の人は「南アルプス井川オートキャンプ場の(横の?)駐車場にとめよ」と教えてくれたが、んーー、まんだめってことで、もう少し徘徊して、もう一人の人に登山口付近にとめられる場所を教えてもらい、そこにとめた。が、あそこがベストやったかというと疑問が残る。先に1台とめられてた。
 着替えて、半時間運転で関の沢展望台付近から入渓しようかと、半島のようになったところにロープが設置されており、踏み跡があったので下まで降りていけそうだったが、展望台から大井川をみると、関の沢川出合は見えず、その少し上流が見え、かなり水深が深そうで泳ぎ必須に見えたので、山行計画にも描いていた入渓地点から入ろうと、また移動し、接阻峡温泉会館の駐車場にとめようとしたが、2日間おきっぱなしにしてもいいかと会館に訊きにいったが留守で、結局GPSログのS地点が文句ゆわれなさそうやったので駐車地にした。

Day1

駐車地→関の沢川出合

 駐車地からコンクリの土手を少し下り、薄藪の踏み跡っぽいところを辿り、最後の4mが不安定斜面で緊張したが、ロープ使わず線路を歩かずに川床に降りるなら、ここがベストポイントやと思う。
 ここから関の沢川出合までで約十回渡渉。一番深かったところでチンが沈…、ぐらいで済んだ。上流にダムがあるせいで水が濁っていて、水深が分からなかったが、入ってみると案外浅かった。が、浅そうなところを選ぶ必要もある。
 出合のところには虎ロープがあり、展望台付近のロープ設置個所からの道が続いていると想定されるが、虎ロープ箇所は濁って底が見えない水が結構な速さで流れており、深さの分からない状態でココにいきなり足を踏み出すのは多分 結構こわいだろう。泳ぐつもりなら何も問題はないし、歩く距離は短く出来る。

関の沢川出合→標高800m泊地

 出合から両岸たっててゴルジュ風だが、水深は深いところでも脛程度でじゃぶじゃぶ歩ける。すぐに鉄橋を越え、そこから少しで導水管を見上げながら歩く。komahisaさんが何かの記録を憶えてきたようで「堰堤があって、その上流側は それまでの水量の3倍が流れてる」と間を置いて十回以上リピート。堰堤はまだないけど、この3倍ながれたら、、、溯行無理?!まぁ行けるとこまで行こう。
 導水管から暫くいくと、水位計とか人工物のかけらみたいなのが川沿いにあった。なのでコレが堰堤が上流からの砂利やらで壊れたり埋まったりしたものか、と考えてた。もちろん水量が3倍になったりはしていない。
 両岸立ったゴルジュは出てくるが相変わらず水深が浅く、膝まで浸かれば歩いていける。時折ピンテが岸に見受けられ、人が入ってきていることを示す。突如、右岸側の数十m上方に小屋が見え、こんなとこまで道があるんかーと想像してると そこからすぐでリアルガチ堰堤が現れた。中部電力のものらしい。堰堤の高さは2.5mほどだったか。取水口が右岸側にあったが、一滴も取水されてなかった。というか取水不可状態。堰堤の上流側が砂利で埋まり、また、堰堤施設の一部がおそらく上流から流されてきたもので破壊され、使えなくなってる。もちろん、この上流側で流量が3倍にはならず、1倍のまま。でも、ここまで どこかから道があるのは間違いない。土砂崩れとかで途中 切れてるとこはあるかもやけど。
 で、水量3倍マシマシ説がなくなり、少しホっとして溯行を続ける。ここから先も程よい頃合いでゴルジュ地帯が出てきて、わーすごーってなるが、苦も無く溯行できるし、巻いたりすることは一回もなかった。途中、komahisaさんがハーケンを見つけた。今より水量が多い時に溯行した人が打ったのかも。
 ゴルジュの中で、黒光りする感じの岩に白い細い線が縞々に入ったヤツを多く見た。地層みたいな感じに見える。
 ヌメりが殆どなく、また苔や藻も少なかった。堰堤を過ぎて、だいぶ行ってから、多分14時頃から、時折 藻のようなものを見かけたがあまり滑らなかった。
 途中までモンベルのサワタビというラバーソールの足袋で足つぼ刺激しまくりながら歩いていたが、途中からサワーサンダルフェルトを履いたら痛みが殆どなくなり、komahisaさんから「歩くの速なりましたね」といわれた。で、サワーサンダルフェルトが途中で外れてきて、komahisaさんから外れない結び方を教えてもらい、その後は外れなくなった。

泊地

 標高800mあたりの川原を泊地とした。いつも通り、焚火缶中で米を3合炊き、焚火缶大で粉唐辛子、大蒜粉、ナンプラー、和風顆粒出汁、コンソメ、高野豆腐、乾燥野菜、干椎茸が入ったキムチ鍋を作り、焚火で炙った粗挽ソーセージや厚切りベーコンを頬張り、麦酒や焼酎を呑んだ。
 komahisaさんは砂地を整地し、互い違いに寝て頭が上になるように傾斜まで互い違いにつけてくれてたが、酔っぱらった俺は結局焚火の横に銀マットを敷いて寝て、狭い空に明るく瞬く星を見上げ、焚火が暗くなると流木を放り込んで しながら寝て起きて寝て起きてを繰り返し、朝になるまで火の番をした。

Day2

泊地

 5:17起きで7:07発なので いつもより早かった。これは全てkomahisaさんの努力の賜物であろう。

標高800m泊地→田代沢出合

 相変わらず川原歩きが続く。そこら中に泊適地がある。大きな角の鹿が斜面から川原に降りてきたが、俺らに気づくと また斜面を駆け上がっていった。
 田代沢出合から見える小無間山の南斜面は紅葉で見事やった。


田代沢出合→稜線

 水量は減り、川幅も狭くなる。
 小滝があってもフリーで登れるようなものばかり。
 落差10~15mの滝で右岸ルンゼから巻いたが、途中のトラバースで足元の砂利がザーザー崩れるところがあり、3mの区間とはいえリスクが高かったのでロープを出したほうが良かったかも。
 その後、7m枯れ滝、右岸から巻けば簡単だが、せっかくロープ担いできたし、ツェルト張るのにさえ使わなかったので一回くらいはつことこや、と、巻かず、サワーサンダルフェルトは脱いで、ロープ出して直登。

岩が脆く、崩れる岩は除去してから登る。先週末ほどではないが集中を要した。ハーケン一枚、カム一個を支点に使い、滝をこえてから、木の根で支点をとりセカンドビレイ。20m1ピッチ。2人 登りきるのに15分かかった。昨日は頼んでも持ってくれなかったkomahisaさんが このあとはロープを担いでくれた。
 この後はロープ出すことはなく、巻く必要のある滝もなく、左岸ザレ斜面を見送り、いくつかの大木を見上げて喘登し、紅葉で燃える稜線に出た。

稜線→登山道→田代登山口(デポ地)

 稜線から登山道に出るまで結構きつかった。もっとゆっくり行けばよかったかも。落ち葉も多いし、サワーサンダルフェルトは履かないまま、足つぼ刺激しまくりで下山。誰とも会わなかった。
 登山口への降り方だが、最後の鳥居のほうから林道ゲート方面に出れるのだろうと想像している。鳥居にはいかず、登山道を忠実に辿り林道に出てから百mほど林道を登って駐車地へ。

下山後

 接岨峡温泉会館で湯につかり抹茶ソフトを食ってから帰途に。往きで大変な道やったので帰りはR362は避け、大井川沿いに下って島田金谷ICから新東名に乗ろ思てたけど、またR362を通ってしまった。中毒かも。

まとめ

 ゴルジュで もう少し苦労するかと思ったが、ここ数年の大雨で崩れた斜面で淵が埋まったのか、どうか分からんけど、とにかく膝まで濡れるのを嫌がらなければ特に支障はなく普通に歩けた。紅葉&焚火泊&長めに歩こうという沢としては良かった。隣の粟代川にも行ってみたい。

溯行図

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