2021.7.23-25 北ノ俣川右岸支流下降右又(赤木沢)溯行黒部川ウマ沢下降赤木沢溯行 溯行図
・ヤマレコ
「一人時間差赤木沢集中」とは?
まず「一人時間差赤木沢集中」の意味を解説しよう。
「集中」は「集中山行」の略で、複数パーティで別々のルートから1つの目的地に集まる山行のこと。
「沢集中」には2パターンあり、複数の沢から1つの山頂に詰め上がるのと、
複数の沢から、沢のどこかの場所に集まる、というものがある。
今回の集中地は赤木岳。
で、一緒に行く人は居ないし、ましてや別パーティで集まってくれる人なんて居ないので「一人時間差」のみ一択。
一人で、複数パーティ分の動きを時間差つきで実行するということ。ってゆうか身体は一つで、分身の術も会得してないので、1つずつやるしかない。
そうゆうわけで「一人時間差赤木沢集中」 でした。ふぅ…。
経緯
今年は三ヶ所、谷中1泊か2泊で行きたい谷がある。今回、四連休の後半3日は出撃できそう、つまり谷中2泊は出来る。が、今年は まだ日帰りで四本 入っただけで、谷中泊は皆無やし、その行きたい三ヶ所のようなキツめの谷は心も身体も無理そう。ほな、その三ヶ所の谷以外で谷中2泊で適当なところあるやろか。
入ってる沢登りの会で谷中1泊なら行ってもいい、という人が出現し、一緒に行く相談をし始めたが、その人にとっては俺よりもっと久々の沢登りで、もっともっと癒し渓というか、俺が行きたいと思うような谷は合わないみたいで、一緒に行くのはヤメにさしてもらった。で、単独2泊、どっかええとこないか、と考えながらネットの地形図を漁れども見つからず、気分転換にヤマレコにログインしてみると、マイページ→直近の友達の計画 という項目に
https://www.yamareco.com/modules/yr_plan/detail-1567342.html
が表示されており、クリックすると、へぇ~、えぇとこ行くねんなぁ、という感じ。お会いしたことはなく、ブログやヤマレコのコメントやりとりしかないが、この方、以前から、俺が入ってみたかった谷に、たまたまのはずだが ことごとく先に入ってネットに記録を発表しており、そのため、新しく公開されるたんびに、「今回は どこいかはったんやろ」と記録を見ていた。理由は分からないが谷の嗜好的なものに共通する部分があるのかもしれない。で、「やたらと長いルートの計画やなぁ」と見たわけだが、この計画のルートを見たおかげで、それまで、尾上郷川、高瀬川、紀伊半島、越美山地あたりでしか考えてなかった頭に、神岡町、寺地山、北ノ俣岳周辺という、新たな視点が吹き込まれた。
そう言えば、今年2月下旬に打保から谷経由で赤木岳を一泊で目指したが、全然とどかず途中で引き返したのを思い出した。5ヶ月後のリトライ、季節は夏、あの辺りが どうなったか見てみたい欲が膨らんできた。冬は、谷沿いで途中から尾根経由で赤木岳を目指すルートだったが、夏なら、ずっと谷通しやろ、ってことで打保から廃道の神岡新道を途中まで辿り、道が北ノ俣川右岸支流に出たところから沢沿いに下り…、余裕があれば最終日、超有名な赤木沢も溯行してから登山道で帰ってやろうと決心した。
出発
前夜、早めに出たかったが、誰とも約束してないこともあり、ずるずると、遅めの出立。とにかくETC休日割が無いので、深夜割を効かせないといけないので飛騨清見ICより手前のSA/PAで車中泊かな、と思ってたけど、一宮西IC通過時に日付が変わった。あとは自分の眠気次第で どこで寝てもええわって感じやったけど、ひるがのSAで寝ることにした。ここなら気温も低いから窓閉めて寝てても大丈夫やろう。
ひるがのSAで寝たのが夜中1時過ぎ、同SA発が5:50。卯の花街道のトンネルは夜間工事通行止やったらしく、運よく その時間帯を回避できた。神岡町の道の駅の近所のデイリーヤマザキに寄ってから、ウネウネ道を通って打保に着き、あら?打保林道へ車で入るつもりやったけど甘かったみたい。ゲートに鎖がかけてあり、南京錠で施錠されてる。チャリなんか積んできてねーよー。
ってことで、計画変更の連絡を入れ、飛越トンネルへ回った。
飛越トンネルにはたくさんの車がとまっていたが、臭いのせいか便所横が空いてたので そこにとめた。
山行メモ
・飛越トンネル→登山道から離れて笹薮に入る地点
便所の臭気を我慢しながら、ようやく準備ととのい、さぁと夏道を登り始めたが、暫くして忘れ物に気づき、ザックを置いて取りに戻った。取りに戻る途中、一人の軽装のハイカーとスレ違い、「早いね!」と言われてしまうw ちなみに、この日、この後、人間と出会うことはなかった。俺の最後の目撃者になるかもしれない お人だったw
気を取り直して出発。さすがに登山道を谷中2泊ガチャ多めの荷物を担いで歩くのは暑い。早く沢に入りたい入りたいと願いながら歩く。
登山道がグイっと向きを変える地点にようやく着き、笹薮が なるべく薄そうな場所を探して そこから入った。
・登山道から離れて笹薮に入る地点→水の流れる小枝沢
最初 数分は大した藪ではなかったが、じきに密度が濃くなった。
[[YT:lyrA0AyVYN4]]
速度が落ちたが、しゃがむと空間が広く、少し歩き易くなった。で、10~15分、濃いでジリジリ進み、水の流れない枯れた小さい泥ルンぜ?に出て、そこからスグに水がちろちろ流れる小沢に出た。小沢に出たところに なんと赤テープがあった。釣師とかが ここに入ってきとるんやろか?!それとも沢屋?
・水の流れる小枝沢→北ノ俣川本流
概ね歩き易かった。ナメのようなところも多く、明るく綺麗だが、両側から張り出してる樹木の枝がウザい箇所も少しあった。
[[YT:6B9HqZMp8iY]]
ヒタヒタヒタと快適に歩く。段々と水量が増えてくる。地形図記載の1534m地点、廃道神岡新道が川を横切る箇所は、去年11月下旬には多くのピンクテープがあったはずだが全く気付かず、通り過ぎてしまったことにショックデカプリオ。この地点を過ぎた辺りから破線路が右岸側に記載されてるので注意して見たり、時々上に上がったりしたが、辿ってオトク感のあるような林道ではなく、大半の区間が上から崩れてきてるようやった。この破線路横の沢は、割と水量が多く、3m弱の高さの滝もあり、また釜も深かったりして、浅いやろうと思ってドボンと降りると、首まで浸かっても全く足がつかず慌てて泳ぐようなシーンも何回かあり、すっかり身体が冷えてしまった。
[[YT:NAdYpEdPQoQ]]
いや、夏道をひーひー登ってたのに比べるとシヤワセMAXといったところ。魚影も結構あった。また、主に上流側の区間の沢の合流地点などに色のついたテープを数か所で見つけた。案外、人が入ってるのかもしれない。熊と出くわしたら嫌やな、と、時々呼子を鳴らした。
今年2月に沢沿いでエセイグルー泊した川原もよくよくチェックしたが、冬の雪の川原状況とは全く異なり、単なる藪といった趣やった。夏冬で全く景色が違うことを思い知った。
暫くして、コンクリ製の橋と、白いペンキが塗られたガードレールが見えてきた。ようやく本流に到着。このまま川原歩きを続けてもヨカッタが、林道探求心が沸き起こり、薄い藪を抜けて橋の上に立つ。橋の下流側も上流側も一見 藪にしか見えないが、よくよく見ると、踏み跡のようなものがあったので、行けるとこまで林道上の踏み跡を辿ってみることにした。
・北ノ俣川本流→赤木沢(仮称)出合
踏み跡をズンズン行く。結構 歩き易い。これなら川原を行くより早い。でも景色は川原のほうが広々してエエかも。でも今日は暑いから木立のある林道を行こう。
段々歩き難くなり、いよいよ、林道がどこだかわからなくなったところでルンぜっぽいところから川原に降りた。降りる手前の林道上に数個のテープがつけられていた。
支流と比べると本流の川底の石はヌメってて滑り易い。ラバーソールよりはフェルト底のほうがマシかも。今回はラバーソール。途中、2つほどのインゼルがあった。川幅いっぱいに広がる、大きな釜と1~2mほどの幅広の滝というか落ち込みが続くところがあり、予想以上の水量の多さに驚いた。
幾つかのインゼルを過ぎ、目的の赤木岳へ詰め上がる沢(以後、赤木沢と称する)の出合に。水量は、1:1。地形図で見ても、集水域の広さは左又の本流と同等。
出合付近に斜瀑などがかかる。
・赤木沢(仮称)出合→赤木沢内1泊目泊地
いつの間にやら夕方が近づいてきた。1日なんて あっちゅう間。ナメが綺麗。綺麗過ぎる。この独り占め感がたまらない。自己満足の世界、それでエエやんけ。どれだけ満足できるか、そうゆう話。
カエデやモミジが所々に生えていた。秋に来たら赤く染まってるかもな。魚影もチラホラ。ここは禁漁区なんやろか?!
あまりツッコミ過ぎると地形図的にテン場が無くなりそうなので、物件を物色しながら溯行。こうゆう時、2人以上で行ってると、意見が割れることが多い。が、あぁでもない、こぉでもない、とテン場を何人かで漁りながら歩く時間は、好き。
流木が比較的多いところがあり、そこで寝ることに決めた。
予想以上の泳ぎで身体は冷えている。寝る前には今着てる服を乾かしたいので、これ以上 濡らさないよう注意しながら焚き木集めをした。湿ってる木ばかりで自信がなかったが、乾いてる小さい木を厳選し、なんとか火が点き順調な焚き木サイクルを始められた。
米を研ぐ。水に漬けて1時間は置いておく。
今回もパッキングのし易さからラージメスティンで3合炊き(Max.3.5合)にしたが、やっぱり丸形飯盒のほうが美味く炊ける気がした。メスティンを使うなら、パエリアとかリゾットのほうがいいのかも。次の谷中泊、そうゆうのにチャレンジしてみるか。
今回、ペットボトルに移し替えた久米仙を500~600cc持参。これを2晩に分けて呑む予定。ご飯たく前から早速ちびりちびり。うめー。沁みるわー。
てな感じで、真面目にツェルトを立てる気力は霧消し、焚火の近くで少しだけハンマーで整地して銀マットひいてシュラフカバーかぶって、その上からツェルトをタオルケットのようにかけて寝た。
が、寒くて目が覚め、その後、寝つけなかったが、かといって、念のため持ってきてた上下のZEROPOINT下着などを着ることもせず、朝が来るのを まんじりともせず待った。俺は寝てる時に足先やケツが冷えると目が覚めやすいので、よくダウンの半ズボンや毛糸の靴下を持ってくるのだが、今日は、関西の暑さにやられて油断して持ってこなかった。やっぱり持ってきときゃよかった。
・赤木沢内1泊目泊地→赤木岳
朝の焚火は木が乾いてるので火が消えていてもスグに点く。朝ごはん食べた後の余った白飯はzipロックに入れてオニギラズ。
まったり準備して出発。
じきにゴルジュ帯に突入。流木のかかる複合V字滝が出迎えてくれる。
右又の滝を簡単に直登し、滝頭で少し藪を濃いで左又に入る。V字滝の落ち口の釜に出て、そこから また二つほど連瀑直登。その後も たくさんの綺麗な滝が出迎えてくれる。来て良かった。誰かの書いた、北ノ俣川本流(この赤木沢を右又とすると左又が本流)の写真や記録を垣間見たが、絶対、こっちのほうが変化に富んでるやろ、と思う。ぐんぐん高度を上げるが水は切れない。フリクションはラバーソールでも概ね良い。朝から晴れてたが、昼過ぎから曇ってきた。シャワークライムまんちくりんで さらに高度を上げる。計画書で地形図上にひいた赤線だと、上部で藪漕ぎが より大変やろうと予想し、計画よりも一本 左又に入って詰め上がる。この谷が一番 水量が多かった。所々、両岸からの枝が うるさくなってくる。
いよいよ水が切れてきて、ペットボトル500cc×3本に水を汲む。ガスってきた。このあたりから笹薮突入。なるべくガレ沢っぽい歩き易そうなところとか、草付きっぽいところを選ぶようにしたが、背の高さ以上に育った這松が行く手を阻む。迂回したり、突っ込んだり、ガスで視界のない中、一人、もがき続ける。しかもメマトイの攻撃あり。防虫網を被るが暑い。
標高差あと150mほどで赤木岳というあたりで、ようやく這松よりも、バイケイソウ?ヒメバイケイソウが咲いたような草付きの花畑、ガスの中ということもあり、幻想的な、俺、既に滑落死して、天国に来てる?と思わされるような雰囲気の中、さらに高度を上げる。最後の最後で獣道のような踏み跡のようなものを見つけ、それを辿って稜線の夏道に出た。やったね!
・赤木岳→ウマ沢源頭
既に15:20。明日の黒部川支流の赤木沢溯行はカットして、北ノ俣岳避難小屋ででも寝ようか?それとも…、五郎沢は黒部川の奥の廊下から見るとゴーロばかりやったから五郎沢から下降したほうが、奥の廊下沿いの広い川原で寝れるか、などなど、色んな考えが浮かんできた。赤木岳に詰め上がる手前ではスマホが圏内だったが、稜線夏道まで上がると圏外になり、ルート変えるなら一応報告いれといたほうがいいかなという思いもあったので、もぉ予定通りウマ沢下降することにした。
詰め上がってスグぐらいで、男女二人組とスレ違った。この人ら、防虫網かぶってないのに涼しい顔。なんだ?なんで俺だけメマトイにモテモテ?変な物質を躰から発しているんやろか?
ウマ沢源頭についたのが17時半頃。もぉへとへとで どないしょうか とも思ったが、地形図的にはウマ沢は何もないはずなので、水もあるし、焚き木も多分あるやろってことで下降開始。
・ウマ沢源頭→ウマ沢内2泊目泊地
最初、雪渓があった。チェーンスパイクは今回もってきてない。ラバーソールで よく滑った。右手でハンマーを持ち、こけたら刺せるようにしてトラバースする。まぁなんとか滑落せずに済んだが、チェーンスパイク持ってくるか、雪渓は完全に避けて歩いたほうが良かったかも。
その後、草付き内の小沢的な地形を辿り、藪漕ぎすることなく、水の流れる沢に出た。ヤマレコの みんなの足跡を参考にさせてもらったw
焚き木不足の心配があったので、途中、乾いてそうなのとか適当なのを拾って、ザックに装着したりしながら下降した。標高2350mの二又で焚き木がたくさんあったので泊地に決めた。
前日の反省から、焚火をつけた後、呑む前にツェルトを立てた。8mm10mやロールンロックがツェルトを立てるのに役立った。高野豆腐だ、なんだ作ったが、オナカいっぱいで夜は食べられなかった。目覚ましを4:10に設定し、20:43就寝。寝てる時に雨音が少しして、ツェルトをきちんと立ててヨカッタと思った。
・ウマ沢内2泊目泊地→ウマ沢出合
夜中の雨のせいで色んなものがびっちゃびちゃ。ほんまはもっと早起きしたかってんけど、4時半過ぎに起きて、まったり。焚火したら余計に出発が遅くなることは重々承知していたが、QOL向上のため朝焚火。雨で焚き木も濡れてたが小雨やったせいか、すぐに火が点いた。いいわー、これー。
朝日を見て、なぜか、アニメの母をたずねて三千里のEDテーマが思い浮かぶ。歌を唄うとなぜか涙が止まらない。一人の沢歩きは感情のブレーキを取っ払ってしまうのかもしれない。で、まったりして出発。
しばらくは何の支障もなく降りていく。一か所、3m弱の滝で降り方を考えさせられたが、結局、水流をクライムダウンできた。
みんなの足跡が左を巻いてる滝の落ち口に来た。割とスゴイごるじゅ地形。滝の落ち口から これ見よがしな感じで草付きに踏み跡のようなものがあり、それを辿った。途中から背丈ほどの笹薮に突入し、なるい樹林帯まで行ってからトラバースはじめたが、みんなの足跡は もっと下の草付きをトラバースしてるようやった。高度をさげ、笹薮を抜け、再び、草付きに。この辺り、ユリ科の植物を含む何種類もの花が咲き、お花畑といって差し支えないほどやった。草付きトラバースとガレのクライムダウンを繰り返し、苦も無く、ゴルジュの下流側入り口に降りたった。ゴルジュの巻き降りに半時間かかった。ゴルジュは下からみると、上からみたときの落ち口が見えて、大して大きくないことが分かった。
この後は何の苦労もなく、ウマ沢出合に。
・ウマ沢出合→赤木沢出合→稜線夏道 標高2575m地点
ウマ沢出合にザックをデポし、黒部川本流(奥の廊下)の赤木沢出合まで挨拶?しにいくことにした。ここは、2015年8月にmommomと二人で下降した。当時、体調よければ赤木沢を溯行する計画だったが、俺の左膝痛が酷く、mommomにだいぶ荷物を持ってもらってる状態で、薬師沢小屋から登山道で折立に下山した。
その時は天気があまりよくなかったが、今回は快晴。黒部川の流量も、当時と比べると かなり少ない。赤木沢出合から写真に収めながらザックデポ地点に戻る。
こっちのほうの赤木沢は、たくさんの滝があり、また、その多くは直登可。ヌメりは少なく、外傾もあまりしておらず、ガバは多い。誰かが書いてる「初心者向き」というのが頷ける。釜で2mくらい首までつかって泳いだところもあるが、嫌なら そんなことせずとも登れたやろう。ナメも綺麗な感じ。下流部のほうが赤いナメで、上流のほうは、灰色というか普通の岩の色のナメが多くなった。
地図に大滝と書かれてる滝のところまで来た。
すごいクラ。50mくらいある?クラ。
少し観察し、左岸のほうが楽かな、と、滝の着水点から10mくらいの左岸側から取り付いてみると、踏み跡?巻道?と思うような歩き易いルート。一か所、なぜか残置支点もあった。岩場から樹林帯に入るあたりでゴミ?インスタント味噌汁?の入ったジップロックが落ちてたが、そのあたりは割と急傾斜でザックを下す余裕がなく、そのまま捨ておいてきてしもた。樹林帯も巻道があるようで藪漕ぎなど一切なく、最後は簡単にトラバって落ち口に出た。高度計の差による大滝の高さ測定結果は25m±5m。巻きに要した時間は写真撮影時間も込みで15分。見た目と違い、随分あっけない巻きやった。このことも初心者向きといわれるゆえんか?それとも、誰かが巻き道をメンテしてるのだろうか?!薬師沢小屋の人とか?
この大滝以後も滝はあるが、水量も減り、小ぶりな感じになってくる。計画では最初の右又に入り、赤木平の西のコルめがけてのぼって、トラバースしつつ稜線夏道に出る赤線をひっぱってたが、それだとなんとなく稜線手前で藪漕ぎあったりズルズル滑ったりしそうな気もして、この、2575m地点を目指す谷を選んだ。随分上まで水が流れてたし、藪漕ぎせずに済んだので、いいルートやと思う。
でも、途中、バテたのか、くたびれて足が上がらなくなってきて、オニギラズをむしゃむしゃ食った後、15分ほど どっかの二又でゴロンと昼寝した。
・稜線夏道 標高2575m地点→飛越トンネル
ようやく稜線に着いたが、だいぶ遅なってしもた。
稜線に出る手前から見えていた登山のオジサンに早速 抜かれる。この人もしんどそうやった。スマホが電波を拾うところで「下山が遅くなりそう」な旨を連絡いれた。あとは休み休み、稜線からの風景写真を撮ったりしながら進む。北ノ俣岳頂上まで随分と時間がかかった。最近、ここ、よぉ来てるな。8ヶ月ぶりか。
しばらくガスがかかって肌寒いぐらいでメマトイもいなくなり、快適だったが、神岡新道に入って少しすると、ガスが抜け、景色は良いが、西日がジリジリ照り付け、干物にでもなりそうな勢い。汗がドバドバ出る。道は悪い。なんか道が雨でエグれるのか溝の川みたいになってて、その脇の草付きに踏み跡が出来てる。これ、どんどん道幅が広がってくパターンでは?この道も長かった。メマトイも多くて防虫網は手放せなかった。時々すってんころりんしながら降りる。木道に出たが、木道もところどころ壊れてた。寺地山までの、標高差が少ない平坦な道あたりで再び曇ってきて涼しくなった。が、メマトイはまだいた。
ようやく寺地山に着く。
昨晩、ヘッドライトを踏んづけてしまったせいか、ヘルメットに装着できなくなってたので、予備の より明るいヘッドライトを準備。随分 暗くなってきて、樹林帯は かなり暗い。樹林帯を出たところでヘッドライトを さー点けようとスイッチを入れても点かない。いったいどういうことなのか。パニくりそうになったが、もう一個も手持ちなら大丈夫。でも、このズルズルドロドロでこけやすい道、両手を空けておきたい、ということで、手元 暗い中、ヘッドライトの応急修理開始。細引きを利用し、ヘルメットに装着可能なように出来た。俺ってえらいなと思った。
あとはズルズルドロドロの道をこけたりしながらひたすら辿る。倒木で道が一瞬わかりづらいところもあったが、まぁなんとかなった。楽天モバイルのスマホでも時々圏内になり、休憩がてらメールみたりすると、俺とは別の、同会のパーティが下山遅れになってるらしく、なんか慌ただしい内容になっていた。まぁともかく自分は自分のことに専念して まず ひどいこけかたをしないように下山。
22時にようやく飛越トンネルに着き、下山連絡をした。
帰途の運転中、見たことない番号の着歴にコールバックすると、会の人やって、別パーティも21~22時頃 下山してたことを知った。
翌朝、定例のTV会議だし、パソコンが無いと色々とアレなので、まぁなんとか関西の自宅まで朝9時過ぎに帰った。
関西⇔飛越トンネル 旅程
7/22
21:45 西チベ自宅発
22:12 豊中で給油→名神吹田から高速
24:57 東海北陸道ひるがのSA 車中泊
7/23
5:51 ひるがのSA発
6:50 神岡町 デイリーヤマザキ
7:47 打保林道方面に入っていけず、飛越トンネルへ向かう
8:04 飛越トンネル
沢登り お楽しみタイ厶
7/25
22:36 飛越トンネル発
23:39-3:06 ファミマ飛騨古川Pで仮眠
7/26
5:10-7:35 多賀SAレストイン多賀で入浴&仮眠(850円)
9:08 西チベ自宅着(在宅勤務開始w)
●交通費
高速代
往 吹田→飛騨清見 4670円
復 飛騨清見→宝塚 4940円
ガソリン代
370km×2÷12km/l×152円/l=9373円
合計
18983円 うへー
総括
大自然満喫。さいこー過ぎる!
溯行図
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