言葉について考える。9 言葉は複数人で書けるか?
言葉は複数人で書けるでしょうか。
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子どもの頃、夏休みの日記やら読書感想文やら、いろいろな作文を書きました。
中身は違えど、これらはすべて一人で書くものでした。
時代がどれだけ変われど、鉛筆がキーボードになれど、作文を一人で書くということはいつまでも変わらないのではないかと思います。
なぜでしょうか。
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わたしは〈文章を書く〉には、〈一人で〉ということがとても重要に関わっているのではないかと思います。
もちろん文章を複数人で書く場合もあります。
たとえば、共同研究という方法の研究では、論文を複数人で書きます。就職活動や、企業のプレゼンテーションなどでは、文章資料を複数人で担うことがあるでしょう。
しかし、これらは合算的な性格が強いです。それは、一人ひとりの成果物を合わせて完成形にするということです。合わせる前の〈文章〉は、やはり個人が成したものです。
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〈文章を書く〉、の過程は一人です。
わたしは成果物としての文章より、この必然の一人の過程がとても気になります。