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天保5年創業の酒造で日夜ジュース開発に勤しむ田村正和さんの話。
嘉麻市には酒造が3つもあるんですよ大里酒造に、寒北斗酒造に、梅ケ谷酒造。やはり、お米が取れ、水がおいしいからでしょう...
そんな蔵の中でも最近新しく建て替わり、お酒造りの設備などを展示した記念館として運営をされている梅ケ谷酒造を訪問し、社長の田村正和さんにお話をお伺いしました~!
梅ケ谷酒造は1834年(天保5年)に初代・永富和七が大隈に移住し、「長門屋本店」を創業したことに始まります。それから9代、180年にわたって酒造りを生業としてきました。現在は、梅ケ谷北洋記念館、酒造の歴史や当時の暮らしなどを垣間見ることができる施設として開設しました。永富家の住宅だった場所から酒の研究室なども見学可能です。
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👇梅ケ谷酒造のインスタグラム
お会いする度にたくさんのジュースの試飲をさせて頂き、開発秘話を伺っております。しかもすごい楽しそうにジュースのお話をされるのです。今日はそのジュースについて、田村さん(移住者)からみた嘉麻市像についてお伺いしてきました。
田村さんの移住秘話、お読みくださいませ~!
基礎情報
梅ケ谷酒造社長 田村正和さん(たむらまさかず)
企画・運営・管理・商品開発
北九州市出身 海の側で育ったのでときどき潮風が恋しくなって門司に帰る
実家が酒屋
お子さんは現在高校3年生と大学4年生
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移住のきっかけは酒造りから
嘉麻市に移住されたきっかけを教えてください!
田村さん:初めて嘉麻市を訪れたのは21歳のときです。当時、実家が地酒専門の酒屋を営んでいて、酒造りの勉強のために玉の井酒造さんで冬の間だけお世話になりました。お米からお酒ができる過程が本当に不思議で、もっと深く学びたいと思い、大学を3年で中退して本格的に酒造りの道に進みました。
嘉麻市に来られた当初の印象は?
最初は「何もない寒いところだな」という印象でした(笑)。冬場の酒造りだったので、特に寒かったです。でも、地元の方が食事に誘ってくださったり、行事に連れて行ってくれたりするうちに、地域の温かさを感じるようになりました。
ある日、地元の方が「うちの息子の中学校の行事を見においで。酒を飲むぞ。」と誘ってくれたことがありました。そこで親たちが一緒になって子供を応援する姿を見て「ここで結婚して子供を育てられたらいいな」と思ったんです。
当時はお酒もありだったんですね(笑)その「みんな誘ってなんかしようか」という雰囲気はありますよね。本人たちは特別なことではないと思っているみたいですが(笑)
酒造りからジュース作りへ
酒造りを学ぶ中でのご経験についても教えていただけますか?
玉の井酒造では、酒造りの基本から調合の技術まで幅広く学びました。最初は酒造りを目的に来ましたが、上司が退職したので調合の道に進みました。タンクごとに違うお酒の味を調整して、一年を通して一定の品質に仕上げる作業です。
その後、25年間は玉の井酒造(現寒北斗酒造)で経験を積みましたが、体調を崩したことをきっかけに退職することにしました。それから梅ケ谷酒造さんから声をかけていただき、現在はジュース作りに取り組んでいます。
ジュース作りで特にこだわっている点は何ですか?
嘉麻市で採れた果物や野菜を使うことです。それも、見た目が悪くて商品にならないものを安く仕入れるのではなく、正規の値段で仕入れて加工することを大切にしています。少しでも地元の農家さんに利益が還元される形を目指しているんです。
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炭酸水や冷たい水はもちろん、冬はお湯で割ってもおいしい❤
以前、ホテルで活躍しているようなシェフさんたちに試作の味見をして頂ける機会があり「これだけで味が完成している」と絶賛されました。自分ではまだまだ改善できると思っていたので、驚きました。
現在は市役所の方々や農家さんとも相談しながら様々な種類の野菜や果物で試作を進めています。
田村さんがジュースを作りをする原動力は何ですか?
家族の存在は大きいですね。家族の存在は私にとっては生きていくうえでのご褒美のような感じ。子どもの成長を見るのや妻が楽しそうに生活する様子を見ているのが、私も楽しいし、嬉しいです。その姿を見ているとより一層仕事を頑張ろうという気持ちにもなります。
そしてやはり嘉麻市で出会った人たちへの感謝の気持ちが根本にあります。
こういった家族の成長や楽しそうな姿も、この嘉麻のひとや土地があってこそです。梅ケ谷酒造でジュースを作ることで、子供たちを育ててくれた嘉麻市へ還元したいというモチベーションにもつながっています。一生かかっても恩は返せないと思うんですが、自分の今いるところからできる範囲で少しでも返していきたいです。
そして私は研究が好きなんです。どうやったらこれがおいしいジュースになるのかいつも考えています。企画して、試作して、失敗して、また試作して…これが楽しいんです!お酒造りをこれまでしてきましたが、ジュース作りは新しいことばっかりで毎日が本当に楽しいですね。
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すごい楽しそう(笑)ジュースはこのままだとどこまででも語れそうなのでここらで移住生活についてもお聞きしたいのですが…
嘉麻の暮らしと子育て
実際に田村さんご自身も嘉麻市で子育てをされていますが、この地域での子育てはいかがでしたか?
はい(笑)そうですね。いや~楽しくて。すみません(笑)
子育てにはめちゃめちゃ良い環境だと思います。親同士のつながりが深く、みんなで子供たちを見守っている感覚がありました。それに保育園の先生が今でも子供(現在大学4年生と高校3年生)の名前まで覚えていてくれるんですよ。こんな温かい環境はなかなかないと思います。
学校の選択や進学について悩む家庭もあると聞きますが、田村さんはいかがでしたか?
特に悩みませんでした。うちの子は高校進学で福岡市内の学校の寮に入りました。楽しそうだし、自分で家事をしたり、お金の使い方を学んだりと良い経験になったようです。
嘉麻市での暮らしに不便さを感じることはなんですか?
日常では特に不便を感じたことはないですね。ただ、妻がこちらで仕事を見つけるときは少し苦労していました。地元で働き口を見つけるには、知人の紹介やハローワークに頼ることが多いので、その点は改善できるといいなと思います。
それは確かに…若い世代が来て必ずしも好きな仕事につけるわけではないですよね。私も自分で仕事を作ろうとしていますしね(笑)
田村さんが嘉麻市でお気に入りの場所を教えてください!
嘉麻市自体が好きだから、絞るのは難しいんですが...よく行くのは馬見神社です。
あの長い階段がトレーニングにちょうどいいです。それに、鳥居をくぐった時から空気が違う感じがするのもいいですね。めちゃくちゃ厳かで、空気がきれいな感じがします。
それと馬見神社の近くにあるジャンボンヨークの商品はどれを食べてもおいしいです。特に子供たちはベーコンを1センチの厚切りにして焼いて食べるのがすきみたいです。3ミリや5ミリも試したけど、1センチが一番食べ応えがあって、贅沢です(笑)
最後に、嘉麻市の魅力を一言で伝えるとしたら何ですか?
自然の豊かさと人の温かさです。水が美味しいし、夜空が本当にきれい。都会にはないゆっくりとした時間が流れています。のんびり暮らしたい人や、子育て世代には本当におすすめの場所です。同年代の仲間を作ると、より楽しく過ごせると思います。
本日は貴重なお話をありがとうございましたー!
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