普通のことができない精油業者の日々
もし、どこかで知り合った人が
『アロマの会社を経営してます』
と言ったらあなたはどのように思いますか?
大抵の方々の反応は
・アロマっていいのよね?(良くわかんないけれどそういうイメージ)
・まあ...!素敵なお仕事ですね!
・美と健康のための商業(化粧品会社と同意語くらいのイメージ)
・お洒落なお仕事
・病院に通わないタイプの人
etc...etc...
まあ、こんな風に見られます。大抵。
しかしながら、私の会社は優雅さなどとは程遠く、国内外で原料探しのために各地へ飛び回ります。
日本では、自分の家のある関東から遠く離れた森の中で林業関係者の方々と”ああじゃないこうじゃない”と言いながらチェーンソー、ノコギリ、手斧などを使って原料を収穫するところから始まるのです。
精油(アロマオイル)は植物を原料とするので、生産者は当然のことながら第一次産業に携わる人たちです。
中でも”樹のオイル”は訓練された熟練した職人さん達の手によって収穫されます。そのてその樹は山主さんと呼ばれる森林所有者さんの許しを得ないで勝手に木を切ることは勿論できません。
しかしながら、こんな事情もさることながら、ハーブやお花とは違って樹木は1年毎に収穫できるようなものではないですし、更には一度伐ってしまった樹をまた元の通りに生やすことがどれだけ大変なことかは世の中に知られていません。
収穫した樹が元々生えていたところに同じ樹種の樹の種を撒いたり、苗木を植えたからと言って元の通りに育てることは決して簡単なことではないのです。
私が精油を作りたかったのに直ぐに始めなかった訳は実はこの『森づくりの難しさ』を知ってしまったからなのです。
その難しさと言ったら、もう、なんというか、ショック。
私たちが普段から何気なく使用している精油は自然が起こす奇跡のような偶然が重なって育まれ、みんなが思っているよりももっともっと貴重なものだったのです。
そんなことは誰かが発信していかなくては知る由もないことですので、自然に生かされているような業種であるワイルドグレードをメインとした精油を扱う会社の私が各地で学んで来たことをこのnoteの中に綴ります。
森の入り口を探している人
自然を大切に思う人
自然療法を始めとしたアロマが大好きな人
植物に関係のある全ての方々へ向けて。
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