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商品開発秘話

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商品開発にかける切っ掛けや、情熱とちょっとしたドジ話 取り巻く環境や人と人を繋ぐお話などをつらつらと書き綴っております。
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#林業

春の広葉樹の収穫

春の広葉樹の収穫

林業用語に『藪漕ぎ』という言葉があります。

山中の道無き道を進むときに腰鉈で藪を払いながら進む時のことを山師達はそう呼びます。

私の蒸留用の集材現場は今は誰も作業していない作業道の先なので道脇の草が日光を求めて覆い被さる様に道側に繁茂して道が半分くらい埋まり始めています。

私はそんな道草を分けつつ尖った大きな落石を軽トラのタイヤで踏まないように慎重に慎重に進みます。

そして、目当ての樹を見

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私がFORESTERCHICKSになったわけ。

私がFORESTERCHICKSになったわけ。

私が広葉樹を使った化粧品開発を始めたばかりの
3年前のある日のことでした、森の先生は林道に車を止めて
『あの対岸にある木々の足元がどんな風になっているかわかりますか?』
と、谷の反対側にある遠くの森を指さしました。

その時の私にはこの風景は日本中で少し田舎に行けばどこでもみられそうなスギの植林地にしか見えませんでした。
それでも私は一生懸命に考えましたがその時は結局答えは見出せませんでした。

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直火蒸留 Vol.1 初めての火入れ

直火蒸留 Vol.1 初めての火入れ

どうせやるなら徹底的に。

ってことで直火を選んでしまう辺りが死にそうに自分の嫌いなところかも。。。

QUSUYAMA LLC.が蒸留所用に間借りしているこの三股の事務所の敷地裏には、こんな美しい沢と豊かな広葉樹の森があって、いつでも涼しい風がそよそよと吹き抜ける。(写真はすこし下流の方にある長田峡)

とはいえ、真夏の宮崎。
外気温30度。

こんな季節に日向でガンガンに焚火を炊くなんて通常で

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森と自然と林業とワタシ

森と自然と林業とワタシ

『森を守るとかって言い方オカシクない?』

突然ちょっと乱暴な言い方ですみません。
これは長年、”私がワタシに向けて”吐いていた言葉です。

『人間が居なければ、地球は自らの自浄作用で元に戻っていく。なのに人間が自然を守ろうとか森を守ろうとか言うのって大きな勘違い過ぎて恥ずかしくない?』

人間以外の動物と植物と鉱物だけであれば地球はこんなにも短期間で急激に環境を変える事はなかった筈。
現に今、人

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化粧品開発秘話

化粧品開発秘話



【Odai x Thousand Snow】
Natural cosmetics brands “Cokage”.
It’s a moment’s of development.
1枚目の写真はこの石鹸【木かげCokageボディソープ】開発時の写真です。

石鹸の大切な原料であるアルカリを作っているところです。

アルカリ水溶液の濃度と抽出時間、
原材料の素になる植物などを決めるために
何百種

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針葉樹のアロマ

針葉樹のアロマ

スギ一本で出来ることこの写真は軽トラックに山盛りに乗せたスギの枝葉を良い部位と分けている所。

最近巷で和精油などと呼ばれている日本の樹種の精油。
ですが、その精油大丈夫ですか?

私の監修・指導する精油制作は
先ずはそこの土地のことをよく知る職人さん方と相談し、
精油を搾油するのに良い樹を選出することから始めます。

それは、時には、皆伐予定地であったり、
道をつける予定地であったり、
またはつ

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