足関節背屈制限の原因考えれてますか??
皆さんこんにちは!
ピラティス&トレーニングスタジオLife Base 江坂の荻尾です!
今日は足関節治療において難渋しやすい背屈制限について書いていこうと思います。
サッカーやバスケットボールなどの球技において捻挫は誰しも一度は耳にしたことがあると思います。
しかし、その捻挫後、足首に可動域制限が残ることがほとんどです。
その中でも背屈制限はとても厄介で放ったらかしにしている人も多いのではないでしょうか。
捻挫の後遺症として残りやすい、でもややこしく治療しにくい背屈制限についてポイントを絞ってお話ししていこうと思います。
ではいきましょう〜!
足関節背屈がなぜ必要なのか?
まず、背屈制限について勉強していく前に、なぜ足関節背屈運動が必要になってくるのかを明確にしておきたいと思います。
患者さんや選手に治療する理由をお話しするときにもぜひ活用してください。
足関節背屈が必要な場面
ざっと考えてみてもかなりの量があると思います。
日常生活では、歩行であれば荷重応答期から立脚中期にかけて、起立動作の重心前方移動動作など。
スポーツでは切り返し動作やストップ動作など。
日常生活でもスポーツの場面でもかなりの頻度で背屈を行っており、歩行に関しては、約10°の背屈可動域が、スポーツ動作ではそれ以上の背屈可動域が求められます。
これだけ多くの場面で背屈動作が求められるということは、それだけ役割が大きく、足関節背屈可動域が制限された場合、体の他の部位への負荷が高くなってくるということです。
もし足関節背屈可動域制限が残ったまま活動していると、
・扁平足
・外反母趾
・開帳足
・シンスプリント
・慢性足関節不安定症
などさまざまな足部の疾患を受傷するリスクが高くなります。
さらに、体の土台である足部に関節可動域制限があるということはその上にある膝や股関節、体幹機能に影響を及ぼすことも容易に考えられます。
以上のことから、背屈制限はできる限り減らしていったほうがいいのです。
足関節背屈運動のバイオメカニクス
まず背屈制限の勉強をする前に、足関節背屈運動がどのように起こっているのか簡単に理解しておきましょう。
ここがわかっていないと治療に活かすことが難しくなってきます。
距骨の運動
背屈運動において最も重要なのが距骨の運動です。
何かしらの要因で距骨の運動が阻害され、背屈制限が起きることが多いです。
背屈するにつれて、距骨は後方滑りを起こします。
関節の奥の方へ滑っていきます。
さらに荷重時には、水平面上では軽度内旋することが報告されています。
これは踵骨の外返しと軽度の外旋が生じるため、それに対応する形となっているからです。
遠位脛腓関節の離開
背屈するには距骨が遠位脛腓関節の間にはまり込む必要があります。
距骨がはまり込みやすくなるには遠位脛腓関節が左右へ開く必要があり、その間に距骨が滑り込んでいきます。
腓骨の動き
先ほど、足関節背屈に伴って遠位脛腓関節が離開するとお話ししましたが、そのためには腓骨が動く必要があります。
腓骨は、
外方、上方、後方へと動いていきます。
それによって遠位脛腓関節が離開することで、距骨が滑りこみ、背屈動作が行われます。
ただ、この腓骨の動きに関しては文献でも意見が分かれているため、ご自身で調べてみてください。
下腿の内旋
先ほど距骨の運動のところで距骨が内旋するとお話ししました。
距骨が内旋することでそれに伴い、その上にある下腿が内旋し、距骨と脛骨関節面の向きが一致することで正常な背屈運動を行うことができるようになります。
ショパール関節・距骨下関節の外返し
背屈運動での踵骨の外返しと距骨の内旋に対応し、距骨下関節は外返しが起こります。それに伴い、ショパール関節では外返しが生じます。そして内側縦アーチの低下が起こり、正常な背屈運動を行うことができるようになります。
足関節背屈運動の起こりやすい異常パターン
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