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適温の宿 むさし野さん
奈良県の「いまなら。」キャンペーンで、奈良県内の宿に泊まりに行ったことを書いていこうと思います。
9月の1週目、若草山麓 古都の宿 むさし野さんに宿泊させていただきました。
この日わたしは直前まで県庁で打ち合わせをしていて、帰りに偶然知事のお帰り姿に遭遇し、あー知事ってこうやって帰るのかー…と眺めた後にむさし野さんに向かったのでした。宿で仕事をするつもりでいたし、まだ頭が仕事モード。
~と思いながら、車で数珀メートル若草山を登っていくと、気持ちがに旅気分になってきていました。切り替え早かった。
そういえば1月には山焼きでお世話になったのでした。若草山。焼けた山もすっかり夏の草に。
むさし野さんに到着すると、アルコール消毒、検温。今やどこも義務付けられてますもんね。
奈良に通っていたときからむさし野さんにはずっと泊まりたいと思っていました。奈良で一番古い宿。若草山の麓の宿で、以前電話取材をさせていただだたことはあるのですが、伺うのははじめてです。
女将さんをはじめ、宿の方たちにご挨拶をしてお部屋へ。
今回泊まらせてもらったのは「明日成」。
若草山が一望できるお部屋でした。チェックインはお部屋でします。
名前を書いているうちにお抹茶と羊羹をいただき、もう完全にこの時点で仕事をする気がなくなってました(笑)いやいや、しますします。羊羹の甘さと量が程よくて美味しかったです。
一息ついて窓をみると、西の空が紫色に焼けていて美しい!!完全に旅行者モードだったら二月堂に走ったかもしれません(間に合わない)。でもまだ仕事をする気でいる私は、宿の窓から眺めていました。綺麗だな~。
奈良の夕焼けは格別すぎますね。仕事モードから旅情がどんどんよみがえってきました。
そう私は元々、奈良に旅をしに来ていたんです。奈良を楽しみにきてたんです。思い出してきた。
部屋からこんなふうに若草山が見える!薄ピンクの空。テンション上がる!毎年山焼きの日に予約入れる方がいるそうです。でしょう!!でしょう!!!私も泊まりたい!
さりげなく奈良団扇が置かれていたり
お部屋や館内にもいろいろなところに上質な一刀彫などがあったり。さりげなくすごいものが置かれていて、感動しますし、目を養わせていただきました。はぁ~すごい…。
夕飯はお部屋食です。
ひたすらおいしい…(語彙がなさすぎる)
ボリュームが程よくて、何もかもが美味しすぎました。
むさし野さんに行ったと言ったらいろんな人から泊まったことはなくても食事は頂いたことがある、美味しい!と言われましたが、ほんとにほんとに~。量も適量でとにかく満足。
お酒を頂いてしまって、ワーケーション!と息巻いていたけれどワーが完全にどこかに行ってしまいました。あーあ。仕方ない。
お腹いっぱいになってくつろいでいると部屋から御蓋山が見えて、そこから月がーーー!!素晴らしい~~~!!
天の原ふりさけなくても御蓋の山に出し月だよ!!??! pic.twitter.com/eIy3XrRSHH
— 生駒あさみ@新アカウント (@ikomaasami) September 3, 2020
テンション上がりすぎだと思う。でもこのロケーションが部屋から見られる宿なんです。あすなろの部屋風呂は檜風呂。お風呂の窓から山と月がみえて、もうメロメロです。お宿自体だけでもすごく良いのに、ロケーションて本当に何物にも代えがたいですね。新月なら味わえなかった月の出をみています。素晴らしかった…。
そう、むさし野さんは奈良で一番古い宿。名前の言われが平城京の時代の人物からというのもすごく興味深いです。アカダマの大槻さんがタイミングよくこの人物のことを知りたいようだったのですが、今度宿にいったら私も伺ってみたいです。(疫病で亡くなってるみたい?ですね。天平時代の人物でしょうか。小野美作吾)
そして山岡鉄舟のような、歴史上の人物の書があったり、谷崎潤一郎も書いていたりと、本当に由緒の深いお宿なんです。もっと詳しく知りたい。
館内のBGMは鈴虫の声。これがまたリラックスできて、落ち着きます。虫の声って、こんなにいいもんだったんだ…。
そして今回タイトルにも書いていますがすごく、良いんです。
ちょうどいいんです。鈴虫の声のBGMもそう。ごはんの量もそう。そして、飲み物やお風呂の温度があまりにも適温。
お風呂がまた、なんという丁度いい温度なのだろう!と感激してゆっくりと温まらせてもらました。
その後、お風呂上りにあるごろごろ水を嬉しくてごくごくと飲みましたが、冷たすぎないし、ぬるくもない。すごく飲みやすい温度なんです。驚きました。
朝食は茶粥、そしてなんと!うちの店でお正月だけ出していますが「奈良のお雑煮」(きなこにお餅を付けて食べます)!外で食べたことが殆どなかったので、感激しましたし何より美味しかった…!!のです。
食事の温度がすばらしく絶妙で美味しいと思ってたんですが。植村牧場さんの牛乳も、本当にいい温度なんですよ~…。驚きました。適温に保つのって、多分簡単にいかないのでは。冷蔵庫にいれといて冷える温度ではないので、管理されるのでしょうか。
快適な温度を保たれていることに感動しました。
温度で過ごしやすさを実感した宿は初めてだったと思います。適温に保たれていること、そして宿の方の距離感もとても心地いいのです。
しつらえも素晴らしいのですが、食器ひとつひとつもとにかくフォルムも柄も美しくて目の保養~(二度目)。ああっ欲しい!と思ってしまうような食器も多いのですが、こういう宿で使わせてもらうから、良さが際立つのですよね。器と宿の部屋との相乗効果というのも実感させていただきました。
というわけで、夜はお酒が覚めたころに仕事の電話や仕事のやりとりもした!のでお仕事も滞りなく(?)させていただきました。Wi-Fiも入ります。
夜お布団を敷きに来ていただいたときこの手書きのお手紙とてるてる坊主。こういう心遣いが本当にうれしいなあとしみじみ感じ入りました。簡単にできることではないですよね。
旅をしていたころから来たかった。どんなにか感動しただろうと思ったのです。でも20代のころにこの温度に気づけたかとか、宿の人たちの心遣いをどう感じたかとか、館内の行き届き方に感動できたか?と思うと、わからないです。今もどれだけのことを受け取れたかわかりませんが、宿泊者のすごしやすさを考えて色々してくださっている、見えない温度を受け取れるようになりたいなと思いました。
今回はいまなら。を使ってきましたが、また一緒に行きたい人もいるし、両親や祖母とも一緒に行きたいなあといろんな人の顔が浮かびました。
むさし野さんの快適な温度を一緒に味わいたい人たちと、また、お伺いします!
むさし野さんはずっと泊まってみたかった宿でした。想像以上に素晴らしかったです。帰宅してもまだ余韻に浸れる。
— 生駒あさみ@新アカウント (@ikomaasami) September 4, 2020
人を迎える場所である以上、お店も宿もお客さんに対して心遣いがあります。それぞれによってちがうそれを、ちゃんと受け取れるような人間になりたいと思いました。#奈良の好きな宿 pic.twitter.com/Vjj2nOwZi8