Member’s essay桑原裕子「おウチで見続けた我が海外ドラマ20年史①黎明編」
(聖地巡礼の図)
ワタシ、桑原裕子の趣味はカウチポテト(死語)。
好きな食べ物と、好きな海外ドラマと一緒に家にこもっていれば幸せ。
ああ、一度で良いから明日の予定とか仕事の締め切りとか気にせず、居心地の良い部屋に軟禁されて、一ヶ月くらい海外ドラマ見続けたいな・・・・・・
と、過去に何度も思ったことがありましたが。
まさか現実になるとはさ!!!
外出自粛、引きこもり推奨、家にいるだけで世界を救える?!
そんなこと本気で言われる日が来るなんて。
しかもこの配信動画が山ほど普及しているこの時代に!!
へいへーい!これで誰にも怒られず見放題だー!
ぐうたら祭り開催だー!
お前は屍肉の塊だー!!(©FO3)
・・・なんて気持ちになるのかと思いきや。
案外ならないものですね・・・(ぼーー)
なかなかドラマに集中できない。ジッとしてろと言われると逆に動き出したくなる、途端に人恋しくなる。それが人の心というもの。
しかし、もうひとつ理由があるとすれば。
ハマるドラマをあらかた見尽くしてしまった!!!
・・・ということなのかもしれません。
や、わかってるんですよ。
「今も面白いドラマたくさん配信されてるよ、例えばあれとかあれ」
わかってるんすよ!!でもね。
過去にハマった、あのドラマ、このドラマ。
もう一度記憶なくして全部頭から見直したい!!
あの興奮を何度も反芻してしまう自分がいるんです!
待って。
そういや今まで一体どんだけ見てきたんだろ?
そこでこの桑原、過去にどんなドラマに出会い、時にはスルーし、脱落し、時にガチハマリしてきたか、ここで己の歴史を勝手に遡ることにしました。題して…
「おウチで見続けた我が海外ドラマ20年史」!!
あらかじめ申し上げますが、これは全くもって個人的な海外ドラマ史ですので、めちゃくちゃ王道を通ります。恥ずかしいくらいのまっすぐロードです。これまったく通向けのドラマ紹介ページではありません。
しかし。もし興味を持っていただけましたらば、このご時世Netflix、Hulu、U-next、Amazonプライム等々・・・海外ドラマを配信してるサイト山のごとし。是非この機会に、私の思い出と共に魅惑の海外ドラマ沼にハマっていただければと思います。ふふふふふ・・・
いやいや、めっちゃくっっちゃ長くなる気がしてきた!はじめます!
まずは海外ドラマ20年史・黎明編!
時は90年代終わり。セガサターンとかドリームキャストといった消えたテレビゲームにハマっていたあの頃へ、タイムワーーーップ!
ビバヒル全盛期、私がハマらなかったわけ。
「ねえ見た先週のビバヒル、ドナがさあ・・・」
なんて女子たちの浮き立つ声が聞こえてきたのはまだ高校生の頃だったか。
「ビバリーヒルズ高校白書」(1990~1996)から始まった学園ドラマ。
私が見始めたのは、もう主要メンバーが高校卒業して「青春白書」になってからの再放送。
同じ学校の男女が次々カップルになり、恋のさや当てをくり返し、組み合わせもどんどん変わったりしながら高校生活を満喫する・・・そんな話だったかと思うんですけどね、すいません、あまり集中して観てなくて中身ほとんど覚えていないんです。
なんでか。
キャラの顔が地味な気がしたんだよね。(ひどい)
(追悼、ルーク・ペリー・・・!)
でもね、90年~00年代の海外ドラマといや「映画スターより美男美女っぷりが微妙」というのが定説だったと思うんです。
今や映画俳優も海外ドラマに進出していますのでこの常識は変わってきました。しかし当時のアメリカのTVドラマにはTV俳優しか出ない、みたいな棲み分けがあったのですよ。なので、
「誰だかわからない外国人の恋愛模様を見てもさあ」っていうところで興味が止まっていたわけです。
海外ドラマの最初の壁といってもいいかもしれませんね。
ビバヒルにハマらなかった三大理由
1.まだ若すぎた
2.知らないスターしかいなかった
3.ドナのかわいさが理解できなかった(プロデューサーの娘さんだそう)
しかし。今は思います。
TVスターがわからない?微妙な美男美女?
「そこがいいんじゃない!(©みうらじゅん)」と。
絶世の美男美女でもなく、有名でもなく、地味に見えた彼らがシリーズを重ねるごとにかけがえのない存在になっていくとき。
海外ドラマの扉は開くんですよ。
思えばこのころのわたしは
まだまだ甘ちゃんでした。
「世界一美しい死体」も、敷居が高かった。
(世界一美しい死体のローラ・パーマーさん)
ビバヒルと同時期、海ドラフリークの先輩方がハマっていたのは「ツイン・ピークス(1990~1991)」。なんたって巨匠デヴィッド・リンチが製作総指揮を務めるドラマですからね!
すいません…。
ほんとうは「なんたって巨匠」とか偉そうに語れません…なんたって「イレイザーヘッド」を長年「ヘルレイザー」と混同していた私ですからリンチさんすいません。
(頭がツンツンしてるという共通点しかない)
しかし海外ドラマでここまで周囲が熱狂する体験、思えばここが最初だったかも知れません。
追いつきたくて何度か見直そうとトライしたこともあったんですけど、エディションがいろいろありすぎて途中から見ちゃったり、クーパー捜査官が黙々と筋トレしてたり幻惑的な女優ララ・フリン・ボイルが赤い部屋で踊ってるところで何度も寝落ちし、どうにも見続けられんでした。
「アート作品」と勝手にカテゴライズしてしまった自分の脳がストーリーに追いつけなかったようです。
2017年に続編が公開されましたね!なんとあの裕木奈江さんも出演。
ポケベルが鳴らないどころのさわぎじゃない
ツイン・ピークスの裕木奈江さん
ツイン・ピークス復活に乗り切れなかった自分が悔しい。
ああ、見ときゃ良かったな!!
というわけで、日本で最初にカルト的熱狂を生んだ「ツイン・ピークス」について、「あの真っ赤なチェリーパイが食べたい」以外に、口惜しくもわたくしは語る言葉を持たないのでした。
ツイン・ピークスで学んだ3つのこと
・アメリカの刑事はドーナツを差し入れしてくれるらしい
・ララ・フリン・ボイルは映画「二十日鼠と人間」で悪女っぷりがイイ女優
・カイルマクラクランと早口で三回言えるようになった
カイルマクラクランカイルマクラクランカイルマクラクラン
Xーファイルでアメリカフシギ発見
ハマるってほどでもなかったけどようやくまあまあちゃんと見たのが。
来ました「Xファイル」!
妹が宇宙人に誘拐されたと信じているオカルト信者のFBI捜査官・モルダーと、優秀な医師で現実主義者の才女・スカリー捜査官のふたりが、数々の超常現象事件を解明していく一話完結型ドラマ。
「ボーンズ~骨は語る」や「キャッスル~ミステリー作家は事件がお好き」など、友達以上恋人未満な男女二人が事件を解決していくミステリードラマはこの後どんどん出てきますけどね、やっぱり原点はモルダーとスカリーでしょ。
だってこの二人ほんと大変な目に遭ってるからね。
あんなことになったり
こんなことになったり。
(よく生きてるよまったく)
各話ストーリーはシリアスでほんとうに怖いのもあるんだけど、5本に一回くらいの割合で馬鹿馬鹿しいふざけたエピソードがあるのもイイ。「SF」でくくればなんでもありじゃん、みたいな遊び心があるのね。
ふざけているようでなにげに切ないエピソード
あとはなんといってもこのオープニングっすね!!
テテテン…テテテン…テン、テン、テン…
CSとかがXファイル一挙放送とかしてると流し見してるウチに寝ちゃって、そうするとたいてい怖い夢見るんですよ。(しらんがな)
↑↑↑オープニングで特に私が怖いやつ。
人影がゆらゆらしてるだけ。『ほんとにあった呪いのビデオ』の「シリーズ暗視カメラ」系といったらわかるかな(わかんねえか)。
とはいえ、一話完結なのをいいことにシーズンを順に追わず時系列バラバラに見てきてしまったので、大枠の話はよくわかっておらず、1から辿るほどには私の沼度が浅い。
だからこの頃の私にとって海外ドラマはまだまだ他の娯楽が無いときのつなぎ。一応スピンオフの「ローンガンメン」もチラ見しとくか、くらいのにわかなのでありました。
「ローン・ガンメン」はモルダーたちをあらゆる場で助けるコンピュータ・オタク三人組が主人公になった外伝。本編じゃいい味出してたけど、主軸に置くにはいかんせんもっっすごい地味。女っ気なし!
しかしこの「ローン・ガンメン」製作はこの先私にとってオールタイムベストになる「ブレイキングバッド」の監督ヴィンス・ギリガンでさ!
ヴィンス・ギリガンはXファイルの監督もしていてそのとき出ていたブラインアン・クランストンが後にあのウォルター・ホワイト先生になるわけ!!
(Xファイルシーズン6「迷走」ハイゼンベルグ信者は見てください)
Xファイルでまだわかってないこと3つ
1/結局モルダーとスカリーって付き合ってんの?
2/ローン・ガンメンの一人はアルフィーの高見沢さん!?
3/誘拐された妹どうなった?
と、いうわけで。こうしてみる限りまだまだ海外ドラマにハマる気配のない90’S実家暮らしのわたくしですが…あるとき、深夜のWOWOWであのドラマに出会い、ついに深い深い沼へと続く門戸が開かれたのです・・・!!
つづく!(長すぎる?ごめん!いや謝らない!)
《配信&リリース情報》
(配信はやってないのかな)
(ビバヒルとXファイルはHuluで見放題!いいよ!古いドラマ押さえていこうHulu!)