1回目 とつとつと文章を書く、ラジオ。
やっぱりキリンジが好きなんだよ、ラジオ。
※このラジオは文章で語りつつも声でも語る、ラジオ。です。
キリンジが好きだ。
いつから好きかというとたぶん高校生あたりから。
キリンジとの出会いはスペースシャワーTVだった。
うちは比較的、裕福な家庭だったため
父親が株価のチャンネルを見たいとケーブルテレビに加入した。
その恩恵でスペースシャワーTVと出会った。
スペシャと出会ったことは本当に大きかった。
音楽とは派手できれいな人がやるもんだ。という思い込みがあったので
テレビに映ったキリンジを見たときはもう心底驚いた。
だってものすごく地味…だったからである。
何も着飾ってないむしろ不細工?いや、普通?
どこにでもいそうな二人組。お兄ちゃん?おじさん…?
一番最初に見たキリンジは『雨は毛布のように』のMVのキリンジである。
泰の眼光がなんとなく怖かった。
でもすごく好みの曲調だった。歌詞が素敵。
私はキリンジにみるみるハマっていった。
一番最初に買ったCDは『雨が毛布のように』が入ってる
『FINE』というアルバム。
近所のCDショップ(遊ING)に行きすごく迷ったけど買った。
FINEで一番私が悦に浸っていた歌は
『玩具のような振る舞いで』
なんか悲しげな男女の別れの歌で夜中に意味もなく聞きながら泣いていた。
煙草なんて吸ったことないのに。今でもないのに。
次に好きだったのは
『血を這うものに翼はいらぬ』
なんかエロくて親の前で聞くのを憚れた曲だった。
中指で…
中指で、なにすんの。
高校生時代
カラオケではキリンジばかりを歌い
部活の練習中体力づくりのために10分走るというのがあったのだが
そこでも、へとへとになりながら青空の下キリンジを大声で歌っていた。
楽しかった。青春だ。
だから今でも初期の歌は歌詞を見なくても歌える。
そのあと買ったアルバムは確か『3』
言わずもがな名盤中の名盤だ。
でもジャケットが何があったんだと思う程の
ギトギトの堀込兄弟でびっくりした。
でもこのアルバムにはキリンジの代表曲といえる
『エイリアンズ』が入ってる。
もちろんすっかりキリンジにはまった私は
友達に布教しまくったので手元にある『3』は傷だらけである。
友達から言われた言葉は
『キリンジって顔は良くないけど歌はいいね。』だった。
まあ『3』のジャケットギトギトだったししょうがない。
キリンジが好きだけどライブに行ったのは2回だけで
1回目はヤスが脱退する最後のライブ。
奇跡的にチケット取れてすごく後ろだったけど、
初めてのキリンジライブはすごく楽しかった。
ヤスが脱退するなんてきっと誰も想像したくなかったと思う。
だってやっぱり2人の感性が合わさってキリンジはできるものだから
高樹の棘を泰の声が優しく届ける
泰のやわらかい純粋な優しい感性に高樹が味付ける
そんなイメージだった。(勝手なイメージです。実際はどうかわからん。)
だから泰が抜けたあとのキリンジというのが
どうも想像できなくて無性に寂しかったし、
キリンジはKIRINJIとして続いてくけども
キリンジとしては終わったんだなと今更ながらに思う。
最新アルバム『Steppin' out』を聞いてしみじみ思う。
本当にキリンジじゃなくてKIRINJIだな。と。
で、次行ったライブがキリンジ20周年ライブだったんだけど
泰も出るってなったから行かなくちゃと思ってチケット取った。
泰の出番が終ってちょっとしんみりしたと思ったら弓木ちゃんのボーカルで
『Mr. BOOGIEMAN』が入ってきたときは
なんか…すげーな…とあっけにとられた。
キリンジじゃねえんだぞKIRINJIだぞ!
もう泰はいないの!
目覚ませや!
ボケナス!
って頭ぶっ叩かれた気がした。
そのライブから
最初は両方とも高樹も泰も応援するつもりだったけど
いつしかKIRINJIの曲しか追わなくなっていた。
悔しいけどやっぱりKIRINJIは良い。
でもやっぱりキリンジが最強で、
だってキリンジ(KIRINJI)の代表曲は紛うことなき
泰が作詞作曲したエイリアンズなんだよ、
KIRINJIでも良い曲たくさんあるけど
(RHYMESTERとコラボの曲『The Great Journey 』と『時間がない』が好き)
キリンジは超えてない。と思う。認知度がないと思う。
でも
最近KIRINJIはすごい。
映画の主題歌、サントラ
ドラマの主題歌
うちの母はキリンジがそんなに好きではないのだが
「最近キリンジがんばってるね。」とお褒めの言葉をいただいた。
よく晴れた日にキリンジを大音量で流しながら
大きな鼻歌で『グッデイグッバイ』を歌いながら洗濯物を干す。
あのグラウンドを走っていた高校生時代を思い出す。
やっぱりキリンジが大好きだ。