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第6章~数字の管理とは?③
前回の続きです。
毎月の年商金額をグラフ化した「年計グラフ」を見れば、一目でパッと会社の傾向がわかります。
前回の「年計グラフ」をもう一度見てみます。
この「年計グラフ」をみれば、今年度の決算書に出てくる年間売上高である3,070百万円が、年計グラフの今年度2月(決算月)の数値でわかります。
また、昨年度と今年度の年間比較をするなら、前年2月(決算月)2,565百万円と今年度2月(決算月)3,070百万円を比べればわかります。
そして、グラフ上の2点差が、そのまま昨年対比売上高の差額の505百万円を示しています。
通常、社長が行なっている決算書の比較は、年計グラフ上のこの2点の差を見ていることになります。
「年計グラフ」を見れば、一目でその差額の大小が見てとれますね。
だがしかし、経営はこんな簡単な数字にはあらわせません!
実際のところ、昨年度と今年度の年間比較だけでは、会社が向いている方向は全くわかりません。
例えば…
昨年度の年間売上高=10.0億円
今年度の年間売上高=11.2億円
これだけをみれば、たいへん結構なことのように思えますが、年計グラフを作ってみると、(グラフE)
期中10月までは、良好ですが、11月から反転、どんどん昨年レベルを割る方向で推移しています。
今後、このまま悪い方向へ進むことが予測できるわけです。
喜ぶどころか、早急に対策が必要であることが、年計グラフを見て初めて認識できます。
「年計グラフ」により、経営の実際のところが見える化されたことになります!
次回は、「年計グラフ」の応用編を解説します。
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