欲しい物
テレビでやっていたキャンプ好きな一家の話です。
お父さんはじめ、お母さん、息子さん2人全員キャンプが大好きで、先日、700万円もの大金をかけてキャンピングカーを購入したそうです。
自宅は非常に狭く、普段は質素に暮らしていますが、その代わり土日には必ず全員で外へ出かけるという生活です。
このお父さんが、キャンピングカーの購入を決めました。3ヶ月間も指折り数えて待ち続けました。毎日毎日、キャンピングカーのことで頭がいっぱいだったそうです。
お父さんは、もうすぐやってくるキャンピングカーを想像し、同時に、家族みんなで出かける海や山の景色も思い浮かべ、おいしいバーベキューや、子供たちの満面の笑顔さえも見ていたでしょう。
そしてキャンピングカーがやってきた日、うれしさのあまり涙ぐんだお父さんの顔が印象的でした。
そもそも、自分の生活を振り返ってみて、3ヶ月待ってでも欲しい物ってあるでしょうか?
今欲しい物って、あまりないんですよね。ある意味、非常に自由な気もしますが、本当に欲しい物があるというのも、たいへんよいことであるような気がします。
欲しい物、自分が愛着を持てる物、こだわりの物、大切にしたいものがあるということについては、「物欲」といった言葉とは次元の違う、たいへん豊かな人間性を感じます。
そして、お父さんお母さんの興味と、子供たちの興味が一致している家族というのは、たいへんうらやましいですね。
お父さんが学生時代に剣道をやっており、子供も今、小学校で剣道に熱中しているとか、親子でバレーボールをやっているとか、キャンプ好きだとか。
子供たちは、お父さんの喜ぶ姿を見て、そして自分たちも喜ぶことを覚えます。
これほど強力な子育ての方法があるでしょうか。
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