ちょっとした工夫
あるとき、クライアント企業の担当者の方から聞いた話です。
その会社は材木を扱っている会社で、運送業者数社に材木の運搬を依頼しています。
その運送業者の中に、たいへんすばらしい会社があるそうです。
その運送業者の運転手は、材木を運んだ後、先方でほうきとちりとりで掃除をしてから帰って来るそうです。運転手の中には、運ぶだけ運んでろくに挨拶もせずに帰ってくる者もいると思いますが、その会社では、教育が行き届いており、運転手すべてが会社の「顔」、いわば営業マンとして行動しているわけです。
たぶん経営者が立派な方で、社員教育に力を入れて会社を活性化しているのだと思います。
数ある運送業者の中で、この運送業者は、たったこれだけのこと、掃除をしてくるといったごくごく簡単なことで非常に大きな差別化を図ることができているわけです。
運送を依頼する方にとっても、運送業者の運送先での態度、サービスの良し悪しが直接、自社商品の評判を左右することにもなりかねません。運送業者を選別する上で、運送先の会社で十分なサービスを提供してきてくれるこの運送業者に対する信頼はたいへん大きくなります。
会社の経営といっても、事業計画だとか、戦略戦術だとか、何も高等的な話がすべてではなく、ほんの些細な気遣いが会社の明暗を分けてしまうことが往々にしてありますよね。
すべての元は、社長の考え方次第でしょうか。
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