ドラマ「タローマン」
なんだこれは!
各話タイトルがおもろすぎて爆笑してしまったな。
当時も今もカルト的人気を誇るタローマン、かつて見ていた子供たちが今や音楽、芸術の第一線で活躍している、各話放送の振り返りでサカナクションの山口一郎氏がコメントをしていることが証明になるだろう、子供の頃に観るのと、大人になって観るのとでは受け取り方が違ってくる、観る時期によって味が異なる、大人も子供も楽しめる伝説の作品。
奇獣『森の掟』襲来。
でたれめをやってごらん。
何をしているんだ、でたらめなんて私だってできるというアナウンサー。
ではやってみてください。
どうぞ、どうぞ、どうぞ。
でたらめをしてみようとすると、既存のものに逃げてしまう。
でたらめがいかに難しいか。
はっとする言葉が多いな。
行き詰まる、行き詰まりから芸術は生まれる。
マイナスに飛び込め。
奇獣『歓喜』襲来。
自分の歌を歌えばいいんだよ。
鐘の形をした奇獣の棘をバチのようにして、夕陽をバックに叩きまくるシーンすごい良かった。
音楽。
太鼓の音色と応援がタローマンを奮い立たせる。
撃退後に棘の先っちょでビルの窓ガラスをちょんちょんして一枚ずつ割っていってるのおもろい。
奇獣『未来を見た』襲来。
ミライヲミタイカ。
僕の将来はどうなってしまうんだろう。
受験生の未来、カップルの未来、連載漫画の未来、よく壊されるビルの未来を見てしまい無気力人間が量産される。
わかりきった未来に行くのなんてつまらない。
一度死んだ人間になれ。
ビルの乗っかって遊んでて、倒れてビル破壊するタローマンおもろい。
タローマンの未来を予測しても訳が分からない、何だこれはな未来のため、未来を予測する意味がない。
勝利。
奇獣『駄々っ子』襲来。
同じことを繰り返すくらいなら死んでしまえ。
タイトルおもろすぎるだろ。
パターンとかそういう思念がタローマンを苦しめる。
どうせ勝ってくれる、ヒーローが勝つ世界。
そういったものに縛られたくないという感じか。
駄々っ子で暴れ回っているのはタローマン自身じゃないのか。
倒れたタローマンのそばに現れたタローマン2号。
奇獣駄々っ子、タローマン2号もろともに撃破。
自己模倣が一番許せない。
中途半端な知識で知ったような口をきくのが一番許せない。
なんかこの話で思い出したのは、ハライチやトム・ブラウンだったな、前の漫才とは違う漫才でM-1に帰ってくる姿を思い出した。
奇獣『疾走する眼』襲来。
真剣に、命懸けで遊べ。
疾走する眼を追いかけるタローマン、追い詰められた疾走する眼はバリアを展開、バリアを打ち破ろうとするタローマン。
いけない、死んでしまうぞ。
バリアを突破したタローマン。
疾走する眼をタッチして逃げるタローマン。
なんだ、鬼ごっこしてたってわけか。
命を懸けて遊んでる。
奇獣『みつめあう愛』がいる星へ。
美しいとは型に過ぎない。
太っていることが美しいとされる時代もあった、痩せていなければ美しいとされないこともある。
美ってものは見方次第なんだよ。
奇獣『赤い手青い手』襲来。
好かれるやつほどダメになる。
積み重ねじゃない、積み減らしなんだ。
周りから評価されるために戦っているんじゃないと思うタローマン。
赤い手青い手によってぐちゃぐちゃにされるタローマンがその状態で手を喰らう。
自由な戦い方。
ヒーローの戦い方ではないのかもしれないけど、それでいい、とらわれてはいけない。
めちゃめちゃ気持ち悪いタローマンになって飛んで行った。
奇獣『痛ましき腕』襲来。
孤独こそ人間が強烈に生きるバネだ。
芸術家たちが攫われてしまう。
このままでは文化が失われてしまう。
私はこの話から、なんとなくチェンソーマン、ルックバックの藤本タツキ様を思い出したな。
芸術、哲学、思想なんてものは孤独が生み出した果実なんだ。
囚われていた人を開放したらなんでそんなことするんだと言われた。
感動したタローマンは作家たちを宇宙へ。
いい気味だ。
奇獣『午後の日』襲来。
なま身の自分に賭ける。
他人に賭けるな、自分に賭けろ。
こどもの樹。
宇宙船で会議をしているけど、上の判断を待とうって決定を下さない。
奇獣『太陽の塔』襲来。
攻撃をしても分裂して増えていく太陽の塔。
攻撃するごとに増えていく太陽の塔、そのことについて不満を漏らす人々。
嫌になって地球を飛び出して、地球を爆発させて飛び去るタローマン。
最終話、芸術は爆発だ。