vol.49 『書きたくないことを、書く。』
角田陽一郎のメルマガDIVERSE vol.49 2020年6月6日Full Moon
『書きたくないことを、書く。』
ユニバースUNIVERSE(単一の世界)からダイバースDIVERSE(多元的な世界)へ
多視点(バラエティ)でみると、世界はもっと楽しくなる。
それが角田陽一郎の考えるバラエティ的思考です。まさにいろいろなことをバラエティに多元的に多視点で紐解くメールマガジンです。
■Cm■「曇った満月:状況と感情のアーカイブ」inspired by【出世のススメ】
おはようございます。今日は射手座の満月です。曇っています。
今、そんな満月の曇った朝にこの文章を書いています。今日は書くことに迷っています。いや、書くことにはいつも迷っていますが、今回の場合は、このことを書くことがいいか、むしろ書かない方がいいのかどうかを逡巡しているといった気持ちです。
まずは、このことを書かないで、全然別のことを書こうと考えました。でもこのことばかりが気になってしまい、他のことが思いつかないのです。
で、逆に書こうと思いました。
いや、いまでもどう書こうか?書けるのか?とても迷いと躊躇がありますが、その迷いはここ数日間持っていたものですが、昨夜もそのことを考えていて、いーや、もう考えてもわからない。明日の満月の朝に起きた時の気持ちに任せてみよう、と思ったのでした。
で、今、満月の曇った朝に起きて、書こうとしています。書きたくないけど、少なくとも書くことは決めました。なので、書き始めます。
あと、書いてもいいかな、と思った理由はもう一つあります。それは、このDIVERSEの文章は僕のその時の状況と感情のアーカイブでもあるということ。
今、こんな状態で、それを書いておくことは、その気持ちの記憶の記録になります。その瞬間にはそんな気持ちだったのか?と残しておくことは、数年後あとでこの文章を自分で見返したときに、何かしらの“意味”があると思ったからなのです。正確に言えば“意味”があると思い込もうとしてみて、ようやく書いてみてもいいような気がしたのでした。
最近コロナ禍での篭った日々の中で昔から買っていても読んでいなかった本だったり、古典的名著だからいつか読もうと思ってずーっと読んでいなかった本を購入して読んでいます。ジャン・ジャック・ルソーの『孤独な散歩者の夢想』だったり、ドストエフスキーの『地下室の記録(地下室の手記)』だったり、B・ラッセルの『幸福論』だったり。それらはかなり彼らの個人的な作品で、いい時も悪い時も、いやほとんどの文章は彼らの生涯の悪い時のことを書いています。そんな自分の悪い気持ちから敷衍した理性について記述されています。まあ、そのことは前情報で薄々感じていたから、読むと暗くなるんだろうと思って、これらの名著には手を出していなかったのですが、でも今読んでみると、生きるためのとても示唆に富んだ“意味”を自分に教えてくれます。でもそれらは、そんな自省的な、彼らが辛かった時の気持ちを文章にしたためているから、読む者の気持ちにずーんと入ってくるのだと思うのでした。だからといって、この自分をそれら偉大な偉人に並べるのもおこがましいですが、でも自分もそんな辛い時の気持ちを、いや、そんな辛いときの気持ちだからこそ、この文章にしたためる、記録する必要を感じたのでした。
なので書こうと思います。
■Dm■「実家に戻る」inspired by【「好きなことだけやって生きていく」という提案】
今日、この文章を書き終わったら、僕は千葉の実家に戻ろうと考えています。
それは、父の病気が進行してしまったから。
来週から入院してしまったら、もう実家で会うことは、叶わないかもしれないからです。
でも、まさにこの後の気持ちを書きたくなかったことなのですが、僕は今、実家に戻ることが嫌で嫌で仕方がありません。親の人生の末期に会うことを嫌がるなんて、なんて嫌なやつなんだろうと、激しく自己嫌悪に苛まれています。
その気持ちを書きたくなかったのです。
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