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36歳未経験エンジニア転職して6か月の社員に「技術賞」をくれるFusicという会社

2021年7月初旬。
1月に36歳で未経験のエンジニアとして転職したのですが、6か月経って
全社の振り返り会にて、なんと技術賞の一つを頂いてしまいました。

まさか貰えると思っていなかったので、とてもビックリしました。。

福岡のIT企業、Fusicという会社にお世話になっております。

自分の記録のためと、会社に対する感謝と、誰かのためになったらいいなとの思いで、この記事を残します。

あんた誰?

2020年コロナ禍にフランス、マルセイユより帰国し、36歳で未経験Webエンジニアとして転職した者です。何度も「うわ、俺の人生詰んだかも」と思ってきた経験を経て、今に至っております。詳しくはこの辺を!

技術賞って何?

僕の会社Fusicには、半年に1回技術賞を社員に授与するという制度があります。エンジニア、デザイナー、ビジネス担当などが自薦、他薦でエントリーします。

説明がめんどいので(ごめんなさい)、詳しくはこちらで↓

かいつまんで書くと、半年間で特に功があったと判断された最大6人の社員がその頑張った方向性や程度によって表彰されるやつです。

2021年1月、Fusicに入社したばかりの頃。2020年7-12月期で受賞している人たちを見て、「かっけーなぁ、すごいんだなぁ」と尊敬の眼差しを向けたものです。

この技術評価制度、自分が受賞するしないは別として、とっっっても素敵な制度で、正直そんじょそこらの技術賞制度とは訳が違うと思います。すごく民主的で、ポジティブな雰囲気に溢れています。僕は自分の会社が好きなのですが、ここにその真骨頂があるんじゃないかな、と思っています。

未経験転職者でも申し込めるの??

僕は申し込むつもりがありませんでした。なぜなら、この賞は超強力なエンジニア達のものであって、まだ自分にとっては無縁のものであると思っていたからです。なので自薦にも名乗り出ず、また特に他薦してくれる人もいない状況でした。

一方、この技術賞のスピンオフというか、ジュニア賞みたいのもありまして、そちらには申し込んでみました。駆け出しエンジニアながら、Qiitaに社内で一番記事を投稿して、トレンド入りも2,3回くらいしたことがあるからです。それは胸を張ってアピールできるかもなと。

そのジュニア賞に申し込んだら、メインの技術賞にも他薦を頂きました。Noを言えない日本人である僕は、「僕ごときが...」という思いはあったのですが、タダだし断る理由もなかったので、とりまエントリーさせていただくことにしました。

発表の瞬間は認識が3秒遅れた

弊社は6月決算です。前期の締めくくりと新しい期のキックオフ的なミーティングが7月の初旬に行われました。

午前中から、えらい人たちやすごい人たちが発表したり、みんなでディスカッションするパートが行われていって、2021年1-6月の技術賞の発表は、夕方頃、本部長によって始まりました。

この時の僕の心境は複雑でした。

少し話が逸れて、過去に遡ります。

入社して、1-3月はガッツリ、どっぷり研修させていただいたのですが、その時はイケイケな感じでした。というのも、以下のような三段階の課題を設定いただいたのですが、

100点:プログラミングのチュートリアル5本を完遂すること
120点:IoTシステムを開発し、運用開始すること
200点:AWSソリューションアーキテクトアソシエイトに合格すること

チームメンバーの多大な協力を得て、200点をクリアすることができたのです。僕のこういったアウトプットや、仕事に取り組む姿勢に対して、ありがたいことに周囲からも良い評価をしていただいていることを感じていました。

しかしながら、研修を終えて、プロの開発の現場に初めて入ってからの4-6月は、その勢いは落ちたように感じました。実装する内容が難しくて、一見簡単そうなタスクも思うように進まず、時間がかかりました。研修の時のスピードが全く出ませんでした。どうにかこうにか実装してプルリクを出しても、修正指示を受けてそれに対応するのにまた時間がかかって...。

焦りもあったのでしょうか。6月は、チーム開発に携わるホウレンソウの不足、タスク管理の欠如が露呈したり、動作確認をしてからプルリクレビュー依頼をするようにという至極当然な注意まで受けたりしました。

また、期末である6月末、いろんなフィードバックがありました。

四半期の評価がありました。
3月末に比べると僕の評価はダウンしてしまいました。

半期の等級アップチャンスがありました。
最低ランクから始まっているし、未経験とはいえ中途だし、いけそうだなと思って、アピール文を提出して申し込んだのですが、却下されました。

行動評価のランキングが発表されました。
これは社長以下社員全員がお互いに、評価し合うというやつです。360度評価と言ったりするそうです。会社の掲げる求める人物像の基準にどれくらい当てはまっているかという基準で、上司を、同僚を、後輩を採点します。(評価項目はこちら)会社のオフィシャルの評価には関係ないです。ここでも僕の名前が挙がることはありませんでした。形而下的な技術で勝てないなら、形而上的な行動とかで勝つしかないのに...。

こんなタフな6月を過ごして、「いけない」とわかっていつつも、周囲のすごい社員、実績を積んでいく社員と自分を比べて惨めさを隠せなくなってきました。
年齢も経験も関係ないガチンコの実力勝負の社会に入ったんだなということを否が応でも認識させられ、プロ野球にカラーバットを持って挑んでいるような不安さを覚えました。

「人と比べない。過去の自分と比べよう。」
「今やっていることが楽しければいいじゃん。」

などと、がんばって心の平静を保つように努めていました。

そんな時期を過ごして、技術評価制度の発表に立ち会っていたのです。

メインの技術賞もジュニア賞も、すんごい社員たちが、すんごい実績をひっさげてエントリーしています。こんな僕なんぞがもらえるはずがありません。

なのに。なのに、ドキドキしてしまうこの乙女心。

「てめえなんかがもらえるわけないだろ、何ソワソワしてるんだよ」

そんなこと自分が一番わかっているのに。

なので、僕は目を背けることにしました。スマホでTwitterを見る。壇上を見ない!でもTwitterも全然内容が入ってこない(笑)

すると、周囲から「おおー!」という歓声。

さすがに壇上に視線を戻すと、自分の顔がスクリーンに映っている。しかもなんか見覚えがある写真だけど、Fusicと関係のない、自分のもう一つの顔であるフランス語講師サムネイルをコラージュしたやつ!状況整理に時間がかかりました(笑)

反応が遅かったことがバレて、本部長に「油断してたろー!」と怒られました。(本当すみません)

壇上に誘導されると、白色の手袋をはめた社長から「響(MGP)」と彫られた透明な物体と、会社のロゴの入った何やら怪しい封筒を授与して頂きました。

ちなみに、響(MGP)とはこんな賞です↓

響  :外部発信を評価する指標
MGP:最も成長した者に与えられる

後日、7月に改装リニューアルしたオフィスの「一番目立つところ」に6つの透明な物体(トロフィーと言うのかな)と、受賞者の名刺5枚を、社長自らが並べてくれました。(なんか社長がウィンクしてる...でも一体誰に?)と思ったら、トロフィーと名刺を真横から見てきちんと整列しているかを点検していたようです(笑)

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どんな気持ちなん?

「やったぜ!」という気持ちよりも、社員の主体性と裁量を最大限許容したり、土日も行きたくなってしまうオフィスを提供してくれたりする会社や、毎日辛抱強く且つ惜しみなく教えてくれる先輩方への感謝の気持ちでいっぱいです。

未だに受賞したことが信じられなくて、嬉しいやら気恥ずかしいやらなのですが、そんな気持ちの処理は現時点での経験値やスキルに嘆くのではなく、これからも誠実に仕事や勉強を続けていく!というエネルギーに転換しようと思いました。

最後に

本記事がどなたかの参考になった、もしくは多少の暇つぶしになったなら、幸いです!


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kakudaisuke
いや、僕にサポートだなんて...僕にお金渡されても楽器に使ってしまうので、、、あなたのお金はあなたのために使ってくださいw