先取り!新NISAについて
NISA企画第3弾です。前回までは現行のNISAについて解説してきましたが、今回は、2024年から始まる新NISA制度について書いていきます。
現在NISA保有している方々にも関係します!必見です。
◯NISA制度なぜ変わる?背景を知る。
なぜ今回NISA制度が変わるのでしょうか?
それは、人生100年と言われる中、安定的な資産形成の必要性が訴えられているからです。麻生財務大臣の退職後の2,000万円不足発言覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
国が言うだけ言って何もしないでは済まされませんよね。
NISAは2013年に始まってから、約1,400万人の口座が開設された※と言われ、将来に向けた資産形成の1つとなってきていることは明白でしょう。
※金融庁「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査」 令和元年12末時点
ただ、この制度開始当初から一般NISAは2023年まで、つみたてNISAは2037年までの限りある期間あったため、開始する時期が遅い人は非課税で投資期間が短くなってしまうのが問題でした。
そこでこの問題に対しこのあと解説する新NISAの制度が組み上がったのです。どう変わるのかは、次の章でみていきます。
◯新NISAでどう変わる?
それぞれのNISAがどのように変わるのか見ていきましょう。
※金融庁HPより(https://www.fsa.go.jp/news/r1/sonota/zeikaitaiko01.pdf)
一般NISA
変更点①:先程の安定的な資産形成を目指す背景から、
比較的安定性の高い積立投資を行ったうえで、さらなる非課税投資を可能
にするという2階建ての制度設計に変更。
非課税枠の上限も120万円→122万円に増額。後ほど解説します。
変更点②:投資期間を2024年から5年間延長
・つみたてNISA
変更点:現行の制度内容を維持。投資期間を2037年から2042年に延長。
変更によって20年が上限であった投資期間が可能に。
・ジュニアNISA
変更点:延長はなし。2023年12月末で終了
◯新NISAで覚えておきたい一般NISAの「2階建て」構造
現行のNISAを1階だてとするのであれば、新NISAは2階建てです。
家でいうと家の基礎(1階部分)と建物(2階部分)みたいなイメージ。
ポイント① 1階部分・2階部分で購入できる商品が異なる
2階部分に関しては、購入できる商品は「一般NISA」と同じです。
ただ、1階部分に関しては「つみたてNISA」と同じで一部の投資信託や
ETFのみしか購入できません。
ポイント② 1階部分の取り扱いが新規開設と既開設では異なる
新規開設の場合、1階部分の積立がなければ、2階部分の積立を行うことが
できない決まりになっています。一方ですでにNISA口座を開始している
と、2階部分の投資のみとすることも可能なようです。
◯ロールオーバーはどうなる?
現在NISA口座を保有している人は前回の記事でもご紹介したロールオーバーはどうなるのか?という点は非常に気になると思います。
ロールオーバーって何?という方はぜひ前回の記事をみてください!
図解しようと思いましたが、少々複雑であるため、
いろんなサイトをみてわかりやすかったダイヤモンド・オンラインさんの図をお借りしてきます(https://diamond.jp/articles/-/230310)
一般NISA→新NISAの場合
現行の一般NISAから、新NISAへの移行時は、2階部分から優先して枠が使われていきます。もしその移行時の「時価」が102万円の場合、残りの枠がその年に使用できる非課税枠となります。その際はそれぞれの階数部分に応じた商品の購入が可能です。
仮に、新NISAへのロールオーバー時に、上限である122万円を超えた場合、移管することは可能ですが、その年の非課税枠はなくなります。
つみたてNISA→新NISAの場合
つみたてNISAから新NISAへロールオーバーする際には、「取得価格」が基準となります。20万円以上の「時価」があったとしても、移行時に消費する枠は20万円までです。そして、移行した全額が非課税となります。
◯新NISAまで待ったほうがお得なのか?
僕個人の意見としては、まだNISA口座も開設しておらず投資も始めていないという方は、新NISAを待つのではなく、NISA口座・つみたてNISA口座のどちらでも良いので開設して早く投資を始めることをおすすめします。
長期投資にとっては、「時間」が複利効果を生む上では非常に重要なファクターです。投資は始めようと思った時に無理のない範囲で始めるのがおすすめです。最初は不安が大きいですが、早く始めることで失敗を含めいろんな経験をできると思って前向きに検討してみてはいかがでしょうか。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
このNoteでは、サラリーマンである自分が気になった
金融知識やライフスタイル・QOLをテーマに解説しています。
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