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部屋の隅にBODY! 2020/08/22
日記
・朝 教 習 応急救護
・教習を受けた部屋の隅に、明らかにBodyとしか思えない物体が二つ並んでいてどうしても気になってしまった。もちろんただ人工呼吸練習用の人形が毛布に包まれているだけなんだけど、自分の直感が事件性を叫んでいる。
・いつものように応急救護の講習の準備を進めるA指導員。しかし、その日は扉を開けた瞬間に、何かツンとした、刺激臭のような匂いが鼻腔を掠めた。しかし、さして気にも止めず、人工呼吸練習用の人形に掛けられた毛布を剥がそうと手を伸ばす。明らかな異変に気づいたのは毛布に手をかけた瞬間だった、と後にA指導員は語る。毛布がじっとりとした湿り気を含んでいたのだ。何かがおかしい。震える手でゆっくりと毛布を捲り、ベールに隠された真実を目の当たりにした時、A指導員は満面の笑みを携え、同時に今の状況を呪ったという。そう、除菌用のアルコール液をかけ過ぎて人形がビッショビショのグッショグショになっていたのである。
・COVID-19流行の影響で、練習で使った人形は一度使い終わるごとに入念に消毒し、さらに実技的な時間が大幅に削られることとなっているらしい。実際、1人練習が終わるごとに人形へ異常な量のアルコール液をかけて消毒し、アルコールが染み染みになった脱脂綿で手を入念に拭くよう指示された。こういうところで出ている超ミクロな影響って、実際にその場で体験しないと絶対に認知できないことなので、こうして体験できると少し得をした気分になる。
・教習所で少し空き時間ができたので、この前買った『マヨネーズ』という小説を読み終えることができた。
・めちゃくちゃ面白かった。ありとあらゆる名詞がほとんど全て「マヨネーズ」になり、さらに出てくる比喩や慣用句もマヨネーズまみれ。すごいのが、ただ言葉をマヨネーズに置き換えているわけではなくて、あらゆるものしっかり「マヨネーズ」として描いている。例えば、お酒を飲むシーンなら、ただ「僕はマヨネーズでいっぱいになったジョッキを手に取った」とするのではなく、「僕は白い液体でいっぱいになったジョッキを手に取った」となっていて、描写の上では純粋に本当に"あの"マヨネーズなのだ。そして、ありとあらゆるものがマヨネーズになり、至る所にマヨネーズが潜んでいるのにも関わらず、読んでいて全く違和感がなかったのが不思議で仕方なかった。「マヨネーズの容器の形をした煙突が立っていた」と記述されているのを普通になるほど、とか思って読み進められてしまう怖さ。
・たった200円で購入できて、30分ほどで読み終えられる文量なのでみんな読んでちょ。
・明日の予定
・カレーを作る