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偉大なる、サイン本 2024/01/26
日記
・今日は寒いから絶対外には出ないぞと誓い、こたつでぬくぬくとインターネットを眺めていたら、池袋のジュンク堂に森見登美彦先生のサイン本が入ったという情報を見てしまった。
・正直、どんな好きな作家でもタレントでも「サイン」にはそこまで魅力を感じないタイプなのだけど、『シャーロック・ホームズの凱旋』が面白かったのと、手に入るチャンスがあるなら手に入れたくなるミーハー心が動いて、凍えながら池袋へ行った。
・池袋のジュンク堂といえばオモコロの原宿さんが選定した書籍が並ぶ棚と『ストーナー』だよなぁと思って文芸書コーナーをウロウロしていたら、芥川賞候補作家らしき人を見かけた。私はその方の顔を存じ上げていたわけではないのだけど、店員さんの対応が明らかに作家先生へのそれで、ある作品が置かれている棚の前で何やら話し込み、そのままバックヤードへ消えていったのを見て察した。
・作品を読んだことのない作家さんでも、こういうことがあるとなんか得した気分になってしまう。とことん下品で卑しい感性だと思う。情けないね……。ちゃんとその方の作品読もっ。
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・それはそれとしてサイン本は買えた。2冊目だけど、良い本は何冊あっても問題ない。売上にも貢献できるし。三方良し。
・外へ出たついでに『カラオケ行こ!』を観てきた。
・原作が好きなので「どうなる……!?」という気持ちと、「脚本が野木亜紀子さんなら大きくは外さないだろう……」という気持ちが入り混じった状態で上映開始を待った。
・全体的に思っていたよりも静かなトーンで原作のギャグ漫画的な空気が薄く、ドライな雰囲気の作品になっていたことに驚いた。そして、そんな雰囲気の中、聡実くんのモノローグもなく淡々と静かに物語が進んでいくので、聡実くんと狂児の関係がそこまで深まっているように見えない。
・特に狂児から聡実くんへの矢印が薄味に感じられてしまい、悪くはないんだけど惜しいよなぁ〜〜〜〜と歯がゆい思いをしていたら、クライマックスの『紅』で全部ひっくり返った。あの青春が燃え尽きて煌めく数分間に心を一気に持っていかれてしまった。原作とは違う形で、2人の友愛を少しだけはみ出した"そこにしかない関係"がしっかり描かれ、完成していたと思う。良かった……。
・あと、斎藤潤さん演じる岡聡実のビジュアルの美しさはすごい。和山やま先生の濃い絵柄そのまま!というわけではないけど、一目見れば「岡聡実」だと納得する圧倒的な力と美しさがある。
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・映画館を出たらすっかり日は沈み、痛いくらいの寒さになっていた。良い映画観た後だと寒さも池袋の雑踏もドラマチックに感じてしまう。影響されやすすぎるから……。