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M 2023/08/03
日記
・今日も今日とて引きこもっている。一夜明けたら、なんで健康体の自分が引きこもっているのかわからなくなってきた。必要なものは一通り揃っているから生活に不便はないけど。
・『M』という映画を観た。プリンセスプリンセスでも浜崎あゆみでもない。「愛すべき人がいて」でもない。「Side」でもない。フリッツ・ラング監督の『M』だ。
・舞台は1930年代のベルリン。少女連続殺人事件が発生するも、警察は犯人逮捕の手がかりすら掴めていなかった。業を煮やした市民たちの間では犯人探しが始まり、街には混乱が訪れる。そんな中、裏社会に生きるギャングたちは事件によって警察の取締が厳しくなったことから、自分たちの手で犯人を捕まえて裁きを下すことを思い立ち……というおはなし。
・殺人鬼の正体を探る前半と、殺人鬼が徐々に追い詰められていく後半。最初は「捕まえられるのか!?」というハラハラだったのに、次第に「捕まっちゃうのか!?」というハラハラに変わっていく。殺人鬼を演じるピーター・ローレの熱演のおかげだ。殺す対象を見定めたときの据わった目、捕まりそうになったときの怯える子鹿のような目、生きる権利を訴えるときの今にもこぼれそうな目、どれもが印象的で頭にこびりつく。人間ってあんなにも目をかっぴらけるものなのか。チワワにしかできない芸当だと思っていた。
・90年以上前の映画なのに、内容がかなり現代的で驚いた。プロットだけパクって具体的な事柄を少し変えたら、現代寓話として通用してしまう。実際のところは現代的のではなく、90年前も今も変わらないだけなのだろうけど。
・テレビ千鳥で「にしたんクリニックのCMで起きている事件を解明する」という企画をやっていて面白かった。
・この前、テレ東の音楽番組で司会の徳光和夫が突然「あなたタクシーで流れるCMで郷ひろみさんと一緒に踊ってる人か!」と、ひな壇にいた3時のヒロインの福田さんに話しかけていて、そんな認知の仕方あるんだと思った。
・でもまぁ、私もアイリス・ウーさんのことを「電車内広告で化粧品のデモンストレーションをやってくれる人」として認識してるからな……。あの広告を見るたび、右下に出る「出演:アイリス・ウー」の文字を確認して、「今日もアイリス・ウーさんだ」と思う。今日もアイリス・ウーさんだし、明日もアイリス・ウーさん。あれが突然他の人に変わったらかなりショックかもしれない。