人の最後
昨日、介護用ベッドを実家に入れたのですが、普段は布団で寝ている母親の抵抗感は半端ない!ということを書きました。
今朝、連絡してみると、「ベッドでは寝れない」と一晩中漏らしていたようです。父親もホトホト疲れ果てている様子が、電話口の向こうから伝わってきました。
齢を重ねるほど、環境変化に弱い。
これは、よく言われる言葉ですが、その典型が母親だった訳です。
母親は、年末にも救急搬送され、ICUに入院していたので、ベッドには慣れ親しんでいると思っていたのですが、自宅でのベッドとなると、話は別のようです。
思うように動けない状態を思ってか、母親が「死んだ方がましだな」と言い出す始末。これを聞いた父親が、床を叩いて、「あなたを介護できない自分が情けない」と涙する。
何とも言えない、修羅場状態です。
そんな折に、前の職場から一通のメールが届きました。
I様、ご逝去
この方、私と妻の結婚式で、仲人をしていただいた、当時の上司の方です。今時、仲人なんて死語になっていますが、当時はそれが結構普通に行われていました。大きな節目では、ご挨拶に伺っており、いつも歓迎していただきました。
私が退職した3月31日には、退職祝いの花束を届けていただく、さりげない気配りができる方でした。
そのお礼にと、日頃お茶を立てていらっしゃるお二人にと、和三盆のお返しをして、数日前、奥様からお礼のお電話をいただいたばかりでした。
私の両親も、この先どうなるか、本当に分かりません。特に、父親の落ち込み度合いが半端なく、母親以上にどうなることかと案じております。
ただ、今回のI様のご逝去に伴い、人の人生の終わりは、突然訪れるのだと改めて思い知らされました。
テレビの向こうで、突然事故に巻き込まれた報道を、つい他人事のように思っていた自分がいました。しかし、お別れは突然訪れること、それは、誰も予測できず、同じように訪れることを思い知らされた出来事でした。
お世話になった、I様のご冥福をお祈り申し上げます。