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〈理想〉〈恥〉〈拗ね〉全ての経験は宝物。
心の世界(と書いたらとても怪しく聞こえるけど)に身を置いて、早いもので7年を過ぎようとしている。
なんとなくのモヤモヤ…仕事してお金を飲み会と服に使い、子どもとどう関わればいいのかわからないままなんとなく過ごす日々。
このままでいいのかな、という漠然とした思いを抱えていた頃。
ふとつけたテレビで心屋仁之助さんを見て、衝撃を受け、書店で本を買い漁った。
「好きなことをして生きる」
「損してもいい」
そんなことできるわけない。
そう思いながらも、そんなふうに生きられたらどれほど楽しいだろう、とも思い、できることからやっていった。
心屋塾主催のBトレやセミナーにも参加した。
上がったり下がったり。
諦めたり、再起したり。
行ったり来たりしながらの、7年だったなぁと思う。
無駄ではなかった。
(知らなきゃ良かった)
そんなことを思ったこともあった。
なぜなら私にとって、
「結果が出ない」「評価されない」=〈失敗〉だったから。
今振り返れば、そんな繰り返しも、私のスローペースですら、多面体な自分というものを知る糧だったんだと思うけれど、その時は辛かった。
私が越えられなかった壁
プライドが邪魔をして、受け取れなかったものがたくさんあった。
自分を褒めるとか、認めるとか。
周りからの優しい言葉すら疑っていた。
わからない、できない、やりたくない。
そんなことも言えなかった。
子どものように駄々をこねるのは、〈恥〉だと思っていたから。
全ては、私の作った〈理想〉という〈型〉
大人
親
母
女
社会人
仕事
お金
それを外れることは、〈恥〉であり〈失敗〉。
そこが、どうしても越えられなかった。
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怖くて、越えられなかった。
素直さ
「行動できる人は早い」
そんなことも言われた。
成功している人は行動している、と。
思考優先で、気質的にも〈怖さ〉というものを感じやすい私にとって、〈行動〉は高い高いハードルだった。
いや、動くことそのものは得意なんだ。なぜなら、刺激が大好物だから。
容易くやれるところと、そうでないところの差が大きい、というイメージだろうか。
絡みついた思考。
自分に対する思い込み。
いろんなものがまとわりついていて、コアのところが出てこない。
散々拗ねて、駄々をこねて。
斜に構えて、人を嫌って。
一周回って、とどのつまり、やっぱり大切なのは、素直さだと実感している。
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素直に受け取る。
素直にやる。
素直に認める。
言葉にすると簡単に聞こえるけれど、実際はそんなに簡単なことじゃない。
プライドの高さ
保身
評価
そういう類の、自分の弱さ・醜さから逃げずに、認めること。
失敗するかもという、私にとっての避けたいところに向かっていくこと。
そこにこそ、自分の進みたい道や喜びがあるんだと感じている。
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あれがあったからこそ。
なんの回り道もせず、ここまで来られたらどれほど楽だったろう、と思う時もある。
実際に、〈素直さ〉を持ち得ていて、疑いもなく怖さもそれほどなく、進めているように見える人は、羨ましい。
もっと早くできてたら、と、自分の不甲斐なさを恨みたくこともある。
でも、あれがなかったら、ここにはいないんだ。
回り道をして、上がったり下がったりして。
周りに嫉妬し、1人を選んで。
だけど寂しくて、人を求め。
自分の感覚や感情を感じながら、積み重ねてきた今だからこそ、この気づきがある。
しない方が楽だったかもしれないけれど、私にとっては必要だったこと。
それこそが、私の人生。
誰にも真似できない、私だけの〈経験〉という宝物が、そこにはあるのだ。
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